
2007年7月5日(木)より池袋サンシャイン劇場で、演劇集団キャラメルボックスの新作「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」の公演が始まります。過去2回の公演はいずれも高く評価され、いよいよ7年ぶりに再演される本作ですが、稽古場ではiPodが活躍しているのだそう。ほかにもPodcastの配信や劇団員によるブログの公開、オリジナルのSNSなど、各種デジタルコンテンツにもいち早く着目し、取り入れてきたという製作総指揮の加藤昌史氏にお話を伺いました。
「キャラメルボックスはiPodが標準です」って、みんなで写真を撮ろうかな(笑)。
演劇集団キャラメルボックスのステージは「音楽で芝居に色を塗っていくイメージ」と、加藤氏は言います。ワンシーンまるごと音楽に合わせて芝居をするなど、演出面においても「音楽」を非常に重要視しているそうです。「新しい公演がはじまるたびに使用する楽曲を配布していますが、みんなすぐにiPodに入れて聴き込んでいますよ。あとは、自分の台詞を録音しておいて後でチェックしたり、本番前にiPodを持って散歩に行ってコンセントレーションを高める人もいますね」と、稽古場でのiPod活用法を教えてくれました。
劇団内のiPod所有率は、なんと100%。加藤氏は「びっくりしました。まさか全員持ってると思っていなかったので。iPod恐るべしですね。記念に、『キャラメルボックスはiPodが標準です』とか言って、みんなで写真を撮っておこうかな(笑)」と、この結果にとても驚いていました。また、加藤氏が代表取締役を務める株式会社ネビュラプロジェクトでも、ほぼ全員がiPodを持っているのだそう。これだけ広まるきっかけとなったのは、iPod nanoの発売だったと加藤氏は振り返ります。「ある社員が持って来たところ、『かわいい』と評判になって、気付いたら社内で全色揃っていました」とのことです。
加藤氏自身も「自宅にiPodが7台あります。新製品が出るたびに欲しくなってしまって」と言うほどiPodを愛用しているそうです。「過去22年間にキャラメルボックスの舞台でに使った曲を丸ごと自分のiPodに入れています。なので、新作の音楽についての打ち合わせでは、『あの芝居のあのシーンに似た雰囲気を出したい』と思ったらすぐにiPodで検索して『こんなイメージです』なんてミュージシャンにその場で聴かせることもできますし」と、音楽をメインとした劇団ならではの使い方をしています。
Podcastをはじめたことで、お客さんと直接会話する楽しみに気付いたんです。
iPodで楽しめるコンテンツとして、キャラメルボックスではオリジナルのPodcast「キャラメル・チケット・インフォメーション」を毎週月曜日に配信しています。これは劇団員の左東広之氏がホストを務めるチケット情報番組なのですが、リスナーはチケットを求める人だけではありません。「番組内ではチケット情報のほかに、出演メンバーが登場してトークを繰り広げています。出演していないメンバーはそれを聴いて、『今はこんなことをやっているんだ』という感じで楽しんでいるみたいですよ」と、Podcastが劇団内の交流にも役立っていることを明かしてくれました。「PodcastならiPodに入れてしまえばどこでも聴けるので、通勤や通学の合間などに楽しんでもらいたいです」と、加藤氏は語ります。
彼らが情報を発信する場はPodcastだけにとどまらず、mixiやGREEなどでもおなじみのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)にまで参入。オリジナルSNS「Caramelland(キャラメランド)」はスタート以来、好調に利用者が増えているのだそう。「SNSをはじめたことで、お客さんと直接会話する楽しみに気付いたんです」とのこと。SNSという性質上、参加者が限られているため安心して書き込みができることで、出演者やスタッフも日記を書いたり、コメントを残したりと自由に楽しんでいます。参加者はマナーやルールをきちんと守り、ファン、関係者の双方にとって心地良い、新しい関係性が生み出されているそうです。
加藤氏が多くのメディアコンテンツを利用するのには理由があります。劇団の旗揚げ当初は「演劇の情報を発信する場があまりなかったんです」。そこで、「ないなら作ってしまえ」と思い、自分たち専用の広報誌といった紙媒体からスタート。そこから、オフィシャルサイト、ブログ、Podcast、SNS、Twitterなどにまで発展しました。常に新しいアプローチでファンとの交流を図り、それぞれの特性を活かした楽しみ方をしています。
「表現者」はスタイリッシュなものにこだわる。
新たな情報発信ツールの登場によって、公演に参加するメンバーだけでなく、参加していないメンバーやゲスト出演者の生の声を発信する場が増えました。これにより、ファンは今まで以上の親近感を持ってくれたと加藤氏は分析しています。この関係性を今後も大事にしていくために「今は劇団でのPodcastを配信していますが、一人一人のコンテンツなんかも作っていきたいですね。マイクが標準装備されたiPodが発売になったら、誰でもすぐに作れるようになると思いますよ。いつかそういうシリーズが出ないかな…って期待してるんですけど(笑)」と、iPodのさらなる発展を楽しみにしています。
現在の「iPod所有率100%」という状況を生み出したのは「僕が圧力をかけたわけではないですよ(笑)」と加藤氏。「芝居にしろ音楽にしろ、『表現者』といわれる人たちはスタイリッシュなものにこだわるんです」と、iPodをはじめとするアップル製品のデザイン性にも強い思い入れを持っています。これまでにもPowerBookなどを小道具として使ってきたそうですが、「今度の『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』ではiPodが登場します。演出家を説得して、今まではICレコーダーだったところを脚本の段階から『iPodを取り出す』に変更したんです。もちろん見た目が良いということもありますが、時代ごとに小道具を変えることでリアリティが生まれますから」と、演劇にかける熱い思いも覗かせました。
稽古場でも公演中でもiPodが活躍しているキャラメルボックスの舞台について「どちらかと言えばロックコンサートに近い感じがします」と加藤氏は言います。「場面順に曲を並べたサウンドトラックCDを作っているのですが、聴いてみるとトータルコンセプトアルバムのような印象があるんですよ。アルバム一枚を基に一本の芝居を作っている感じですね」というほど音楽を大切にしています。「アップルのファンには音楽好きが多いようなイメージがあります。そういう方々には、これまでに演劇を見たことがなくてもキャラメルボックスの舞台はすんなりと受け入れてもらえると思いますよ」。
Profile
- 演劇集団キャラメルボックス
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1986年に社会人劇団として722人動員の第1回公演を行なったところからスタート、現在では1公演約4万人、年間で15万人を動員する超多忙劇団に成長。日常から旅立つファンタジーと、人の心をひっかく切ない物語を上演し続けている。
Information
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演劇集団キャラメルボックス2007サマーツアー「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」

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東京公演:7月5日〜8月5日
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(サンシャイン劇場)
大阪公演:8月9日〜8月16日
(イオン化粧品シアターBRAVA!)
脚本・演出 成井豊
テーマソング 小田和正
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Podcast

- 演劇集団キャラメルボックス・チケットインフォメーション
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