Special Interview
藤原ヒロシ
村上隆氏プロデュースのもと、藤原ヒロシ氏が自身のアート・コレクションと作品を披露するエキシビション“Hi & Lo”が、カイカイキキギャラリーで開催されました。会場には藤原ヒロシ氏の自由かつ厳しい審美眼によって選ばれたアートコレクター垂涎の作品から、作者不明の作品まで、まさにハイエンドとローエンドな作品が共存しており、足を運んだ人々に新しいアートの楽しみ方を提示するエキシビションとなっていました。
そこでデザインや、音楽制作など常日頃からアップル製品を活用されているという藤原ヒロシ氏に、“Hi & Lo”オープニング・パーティ前の貴重な時間をいただき、いろいろとお話を伺うことにしました。
「アートはもっと自由に楽しめるんだ」ってことが伝わるエキシビションにしたかった。
─このエキシビション“Hi & Lo”ですが、この企画はどのようにはじまったのですか?
この2、3年、村上隆さんと仲良くさせてもらっていたのですが、ある時「カイカイキキギャラリーでキュレーションという形で、僕が今まで集めてきたアートを展示してはどうですか?」と誘っていただきはじまったのが、このエキシビション“Hi & Lo”です。有名な物でも、無名な物でも、安い物でも、高い物でも、とりあえず自分が良いと思った物を、僕の視点を通して全部ひとつのテーブルの上に並べてみせたらおもしろいんじゃないかなと思ったんです。
─「時代やジャンルを問わず、選び、集めて、並べることで新しい価値を提示する」というスタイルは、長年、藤原さんが表現しつづけているやり方ですよね。
そうですね。だから以前からの僕のあり方を知ってる人からみたら、今回は、それがアート展のキュレーションになっただけだってわかると思います。アート業界って、イメージ的には敷居が高いと思うんです。でもアートってそんなに窮屈なものじゃないと僕は思っていて、「アートはもっと自由に楽しめるんだ」ってことが伝わるエキシビションにしたかったんです。ディスプレイの仕方も、アート業界の常識では考えられないような組み合わせかもしれませんが、そういった狙いをふまえて、それこそMacBookの中で色を合わせてレイアウトするように、展示物の流れを考えてみました。このエキシビションに足を運んでくれた絵を描いている若い人たちが、ゲルハルト・リヒターやバスキアのようなマスターピースといわれている作品の横に、もしかしたら自分の作品も飾られるかも知れないんだって思ってもらえたら、それに彼らが勇気づけられ、素晴らしい作品を作ってもらえたらうれしいですね。
─かなり幅広いコレクションだと思うのですが、作品を選ぶ際の着眼点はどういったところにあるのでしょうか?
直感に近いんですよ。見て素直に面白いと思うか、心が揺れるかどうかですね。もちろん、アンディ・ウォホールやジャン=ミシェル・バスキアの作品を手にする喜びもあります。
でも、それよりも政田武史君のように、偶然発見して「良いなぁ」と思い、手に入れた作品だったり、彼自身が、どんどん世の中で認められて行く事が僕には面白いんです。日本人ははじめて見た作品、特に無名な作家の作品だったりすると「これは良い!」ってなかなか言えないじゃないですか?世の中の多くの人って、ある程度価値が決まってから、他の人が「良い」っていった作品を「良い」という傾向があると思うんです。でもアートでも何でも自分の目で見て「良い」と思ったら、自分の感覚を信じて、その感想をどんどん口に出した方がいいと思うんですよ。
どこへ行くにもMacBookと一緒です。
─すでにMacBookを手に入れたとお聞きしましたが、新しいMacBookの使い心地はいかがですか?
どこへ行くにもMacBookと一緒です(笑)。新しいMacBookは発表のキーノートを見ていて、そのままwebサイトでオーダーしたんです。キーボードのタッチ感はかなり好きですね。前回のMacBookも充分気に入ってはいたんです。でも飛行機の中など暗いところでの作業時に、キーボードにバックライトが無くて困る事もあったのですが、今回のアップデートでバックライトが搭載され、その問題も解決しました。このディスプレイも明るくて好きですね。ハードディスクは大容量の物に入れ替えました。僕らみたいな仕事だと、音楽データや画像データなどをやりとりするので。
─いままでのMacBookと比べて、違いを感じられた点はありますか?
トラックパッドですね。触り心地も滑らかだし、新しい操作方法もすぐに慣れました。なかなか口で言っても人には伝わらない事もあるのに、指先のちょっとした動きだけで、こっちがやりたいことを直感的に汲み取ってくれるので、僕の気持ちをよく理解できるなぁと感心しています(笑)。
─iPhoneも使われているとお聞きしましたが、使い心地はいかがですか?
この新しいMacBookとiPhoneだけで、ほぼ充分に日々を過ごせますね。iPhoneユーザーで、他の携帯電話を持っている人もいますが、僕はiPhoneに一本化しました。この前、ある人と話していたんですけど、iPhoneの魅力をより知るためにはアップル村の住人になるべきだって。そうするとiPhoneの能力すべてが使えると思うんです。そういう意味では、PowerBook 170からリリースされるたびに、ほぼ新しいアップル製品に買い替えてる僕なんて、まさにアップル村の住人ですね。「りんご」を食べて暮らしています(笑)。
(2008年10月31日 カイカイキキギャラリーにて)



