滑舌の良すぎるラップ、ユーモアのあるリリック、スムースで気持ちの良いジャジーなトラックのクオリティの高さ、スクラッチを絡めたライヴパフォーマンスで注目を集めるGAGLEに会いたくて杜の都仙台を目指した。彼らは仙台市芸術祭の一環として『EASTERN VOYAGE』というイベントを手掛たり、信頼するクラブの昼の時間を借りてレコードストアを開くなど、地元音楽シーンへの愛情溢れるサポート活動をおこなっている。6月にアルバムのリリースを控え、制作中という忙しい時期にも関わらず、お気に入りのスポットを3人仲良く案内してくれた。仙台でレコーディングできる環境作りをはじめ、より快適に、より良い音楽を作ろうと邁進している姿勢が印象的だった。
お客さんとして遊びに行ってたんですけど、気が付いたらライブDJになってた(笑)。
─取材中も3人の仲の良さが伺えて微笑ましかったです。結成してもう10年ですよね?
MC HUNGER 10年たちましたね。最初は兄貴(MITSU THE BEATS)と2人でやってたんでけど、兄貴もラップしてたんで、自分で曲かけて、そのままステージに上がって、2人でラップして、また1曲終わったらブースに戻って、またかけて、みたいなことやってて、やっぱりDJが必要という話になり…。
DJ Mu-R その頃はお客さんとして遊びに行ってたんですけど、気が付いたらライブDJになってた(笑)。
HUNGER ライブの度にDJ頼んでたので、もうそれだったらグループにしようってことになり名前もGAGLEになったというのが97〜8年あたり?ちょっと曖昧なんですよ(笑)。
─その当時のお名前は何だったんですか?
HUNGER 影法師(笑)。若さ故のハードコアスタイルでしたね(笑)。兄貴にパーティーがあるから出てみろと誘われて、とりあえずリリックを書けと言われたのがきっかけですね。その前から洗脳しようと解説付きのミックステープを送ってくれてたんですよ。
DJ MITSU THE BEATS 曲繋ぐ時に「これはノトーリアスBIGって言って…」とマイクで解説入れてましたね。最初はターンテーブル持ってなかったんで強引に繋いだりしてましたね(笑)。
─それはかなりの英才教育プライベートラジオですね。
HUNGER 今でも取ってありますよ。いずれデータにして永久保存しようと思ってます。
─活動してきてターニングポイントになった出来事はありますか?
HUNGER ライムスターのフロントアクトを2回目にやった時ですね。お客さんの反応も良かったし、そのライヴでファイルレコードの人と知り合ったのがきっかけでデモテープを渡すようになり、今のマネージャーの気仙さん(Jazzy Sport Productions)とも繋がったんです。
DJ Mu-R レコードを買い始めたことがターニングポイントですね(笑)。当時と姿勢は全く変わってなくて、変わったのは知識とスキル。でも僕等の中で未だにレコードを巡る争いはありますからね(笑)。レコード買うってことに出会わなかったら、いま何やってたんだろう?
DJ MITSU THE BEATS ソロアルバム出したのは大きかったですね。海外のアーティストとコラボレーションできるなんて嬉しいなって思ってアルバム作ってたんですけど、リリースしてみるとBBCや色んなラジオやDJに気に入って貰えたり、海外からのオファーがあったりと予想以上に反応が大きくて。おかげでプロデュースやリミックス仕事が増えましたし、自分の意識も変わりました。
HUNGER はじめてラジオで自分たちの曲が流れた時もそうかも。その時ラジオ番組『SOUL TRAIN』のMCのRYUさんが「このラッパーは、このグループは、凄いことになるから、絶対チェックしとけ!」って言ってくれたんですよ。自分たちのスタイルを模索しながらやってる時期だったんで、本当に嬉しかったですね。凄く力を貰った言葉でした。
東北全体の音楽シーンが厚く大きくなるのが楽しみなんです。
─なぜ仙台にこだわって活動をされているのですか?
HUNGER 東京に住まなきゃていう状況が俺たちの中に無いんですよ。ネットワークのおかげで、それこそiChatでもう話だけじゃなく、データも交換できる時代ですから、わざわざ東京に住む理由が無いんです。もちろん東京に行ったら仕事とか増えたりはあると思うんですけどね。
DJ MITSU THE BEATS 仙台で不便を感じる事がなかったし、レコーディングするのに東京行く交通費とかかかるけど、その経費より自分達らしく過ごせる地元にいる方が大切ですね。最近はついに仙台で録音できる環境を整えはじめて、これでまた色々変わると思います。
DJ Mu-R 東京に滞在して集中して音楽を作るのも大事だとは思うんですけど、新しいチャレンジとして仙台でアルバムを作るのが楽しみなんです。東京を一歩遠く離れた所から見てるのもいいのかもなんて思ってやってます。
─皆さんの考える仙台の良さって何でしょうか?
DJ Mu-R ツアーなどで仙台の外に出ると良さを再確認するんですけど、車で10分行ったら自分らしく暮らせる場所があって、必要なモノも手に入るし、東京も1時間半で行ける。仙台を盛り上げたいし、盛り上げようと頑張っている人達や、クラブもあるし。
HUNGER 街と海と山があって、温泉もある(笑)。こういうのって物作りする人間にとって意外と大切なことだと思うんですよ。季節感とかも大事ですし。HIP HOPって都会的な欲望を突き詰めたりするのもアリだとは思うんですけど、僕達はそうじゃない部分を入れていったり、季節感を入れたりする可能性を考えながら活動してるんで。
ボクたちの街に響く音
Profile
- GAGLE
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96年結成、仙台在住の三人組。そのサウンドはDJ MITSU THE BEATSのJazzyかつスムースにしてHIP HOPのツボを押さえたプロダクションに、HUNGERの滑舌の良さ極まった声のラップが絡み、DJ Mu-Rの切れのよいScratchで三位一体、絶妙なバランスでその作品群をオリジナルな物としている。'01年「Bust the Facts」でデビュー。'02年1stアルバム『3 men on wax』はフィル・アッシャー、パトリック・フォージ、ジャイルス・ピーターソンなど幅広いジャンルのDJから高評価を得て、国内外で多くのファンを獲得した。'03年にはDJ MITSU THE BEATS初のソロアルバム『NEW AWAKENING』をリリースし、US音楽誌URB '04年の有望アーティスト100に日本人HIP HOPプロデューサーとして初選出。'04年、ミニアルバム『Superego』でメジャーデビュー。'05年11月2ndアルバム『BIG BANG THEORY』をリリース。現在、6月発売予定のニューアルバムの製作中。
Sound Gallery
勾当台公園
勾当台は仙台市のド真ん中にある公園で、ステージはあるものの、バンド演奏ばっかりだったんですけど、学生の時の夏祭でHIP HOPのライブを見て、羨ましく、そしてここに立ちたい、そう思って家に帰って歌詞を書きなぐった経験があります。曲は直接関係ないですけど、勾当台公園でこれを爆音で聞けたら本望!ということで。
HUNGER

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SEAN PRICE
Boom Bye Yeah
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カフェ・ド・ギャルソン
おいしいコーヒーとケーキ、そして良い音楽。ここに来れば間違いなく寛げます。オーナーも大好きなAHMAD JAMALがここのイメージにピッタリ。レコード好きな僕たちには堪らない空間です。今度はここで曲作りしてしまおうかと企んでます。ウィンナーコーヒーとバナナクルミケーキをセットでどうぞ!
DJ MITSU THE BEATS

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Ahmad Jamal
Dolphin Dance
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ADD
DJ Mu-Rと共に月一で「sound maneuvers」というイベントを開催しているクラブです。本当に音にこだわり、どんな意見でも受け付けてくれます。こんなに真剣に僕らの音に反応し、サポートしてくれるクラブはありません。毎月第2金曜日、みなさんも是非足を運んでくださいね。最近この曲をピークに持ってくる事が多いのでこの曲にしました。
DJ MITSU THE BEATS

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J Dilla featuring Common
E=MC2
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定禅寺通り
街中で一番緑を堪能出来る所。まさに杜の都仙台!通りにがっちりケヤキの木が聳えたっております。季節ごとに表情があり、四季を楽しめるのも魅力の一つ。12月に開催される「光のページェント」が有名ですが、個人的には夏がおすすめ。勇ましい緑に圧倒されます。気持ち良い。ここではリラックスしたいのでこの曲で。
DJ Mu-R

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Maze Featuring Frankie Beverly
Joy and Pain
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大衆酒場 がらら
昔ながらの木に包まれた暖かい雰囲気で居心地最高。会社帰りのおじさんからクラブ前の若者まで幅広い客層、珍しいワンカップ、安い料金設定も魅力。「和」な雰囲気だけどBGMは常にクラブミュージック。系列の「ADD」で行われているパーティーのライブ音源などもかかるセンスの良さ。ついつい飲み過ぎちゃいますね(笑)。
DJ Mu-R

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Gang Starr
B.Y.S.
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