
14作目のオリジナル・アルバムにして、自身のレーベルであるDaisyMusicからの第2弾作品である『COYOTE』(コヨーテ)。このアルバム発売の前日である6月12日にApple Store, Ginzaでトークイベント“Moto Sano talks about the music of 「COYOTE」”が開かれました。イベントの司会をつとめるのはラジオパーソナリティとしてもおなじみの鈴木万由香さん。そして『COYOTE』のセッションメンバーである深沼元昭さん (MellowHead)、小松シゲルさん(NonaReeves)、高桑圭さん (Curly Giraffe)も加わり、アルバムからのリードトラック『君が気高い孤独なら』のミュージックビデオや制作ドキュメントの上映、佐野元春さんとメンバーによるアルバム制作秘話、そしてiTunesを使ってのメンバーそれぞれのフェイバリット・ソングの紹介など、内容の濃い豪華なトークイベントとなりました。さらに集まった多くのファンの質問に時間を惜しまずに丁寧に答えるなど、佐野元春さん自身も貴重なファンとのコミュニケーションを存分に楽しまれていました。
佐野元春さんといえば、1995年に日本で初めてとなるアーティスト公式Webサイトをスタートさせるなど、インターネットやデジタル分野にも造詣が深いことでも知られています。普遍的な作品を発表しながら常に新しい世界を模索し続ける佐野元春さんに、新作『COYOTE』について、そして音楽配信へのスタンスについてお伺いしました。
どんなヘビーな内容でも、最終的には楽観的に届くのがロックンロール音楽。
─本日のApple Store, Ginzaでのトークイベントはいかがでしたか。
僕がこのようなストアイベントに参加させていただくということは珍しいことです。集まってくれたファンだけでなく僕自身もすごく気分が高揚していたので、こうした集まりも楽しいな、と率直に思いました。
─今回のアルバム制作で佐野さんにとって新鮮だったのは、どのような部分でしょうか。
やはりバンドのメンバーが新しいこと。彼らは世代的にはヤンガーですけど、スタジオに入ってみると、いかに互いにクリエイティブにスパークするかがわかってきました。年の差とか世代の感覚の違いというものがまったくない。スリルがあって楽しかったです。
─新作『COYOTE』はロードームービーをコンセプトにしたアルバムですね。曲のタイトルだけを見ると『君が気高い孤独なら』『荒地の何処かで』『折れた翼』…など、どこか「負けそう」な言葉が多いと感じたのですが、実際に曲を聞くとどれも明るくポジティブなパワーが感じられる作品だということがわかりました。
僕の大好きなロックンロール音楽の良いところは、どんなにヘビーな内容を歌っていても、最終的にリスナーに届いた時には楽観的に響くこと。ネガティブなテーマをネガティブに描くことは誰にでもできるんです。しかし、影の部分だけを見せても人々はあまりピンとこないと思う。光を描いてこそ影が何故できたかというのがわかる。僕はそういったアプローチでソングライティングをしています。
僕とファンが次に繋がっていくような何か。今回の試みがそのきっかけになればいいと思う。
─iTunes Storeでは『COYOTE』の先行予約特典としてボーナストラックやオーディオコメンタリーを提供されたりと、配信ならではの試みもされていますよね。
ファンに楽しんでもらえると嬉しいです。音楽リスナーの試聴環境はどんどん変化してきています。それに合わせて、音楽を制作する現場もデリバリーする手段も、そうした変化にフットワークを軽く接していくのが楽しいと思う。
それは僕が運営するレコードレーベル、DaisyMusicの考え方でもあるんです。今回のアルバム『COYOTE』では、僕のキャリアでも初めての全曲ダウンロード販売を試みました。特典については、実はあれこれ特典を付けるというのはあまり好きじゃない。なぜならこうした特典はすべてのファンに公平にあげられるものじゃないから。ただ、僕はたくさんのファンの意見を聞きたいと思っている。ダウンロード販売にはアルバム曲だけでなく、ボーナストラックやオーディオコメンタリーを付けてみる。それがただの特典で終わるのでなく、僕とファンが次に繋がっていくような何かであればもっといいと思う。
Profile
- 佐野元春
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1980年デビュー以来、一貫して重要なロック・アルバムを発表してきている。1992年、アルバム『Sweet16』で、日本レコード大賞アルバム部門を受賞。日本語をビートに乗せた独特なソングライティングはその後のソングライターに大きな影響を与えた。活動は音楽だけにとどまらず、DJ、雑誌編集、インターネットなど多岐に及ぶ。2004年、音楽レーベル「DaisyMusic (デイジーミュージック)」を設立、2007年6月、新作アルバム『COYOTE (コヨーテ)』を発表。
Gallery
『君が気高い孤独なら』ビデオクリップを上映
『Coyote』セッションメンバーも全員参加
メンバーお気に入りの楽曲をiTunesで紹介
大勢のお客様に楽しんでいただきました
新作『COYOTE』にまつわる充実のトーク








