北海道の広大な自然の中に佇む札幌芸術の森美術館。この美術館で1月20日から『ドラマティック・コレクション−ドラマを綴るのはあなた−』という企画展が開催されています。これまでMOMAをはじめとする海外の名だたる美術館が音声ガイダンスのツールとしてiPodを利用していますが、札幌芸術の森美術館では企画展ならではのiPodの利用法が実現したようです。
感性の赴くままに美術作品とふれあい、iPodでさらに深く作品を知る。
来場者が気軽に展覧会に参加することができるという新しいコンセプトの企画展『ドラマティック・コレクション』が、現在札幌芸術の森美術館で開催されています。会場を訪れてまず驚いたのが、作品の周辺に文字情報がほとんど見当たらないこと。通常の展覧会であれば作品のそばに解説などが記されているものですが、この『ドラマティック・コレクション』にはそのような解説が無く、来場者が自分の感性の赴くままに作品に向き合えるような工夫がなされています。そしてその作品について感じたことは、会場内に設置されたMacにコメントを書き込むことができたり、メールや感想シートでもコメントを残すことができます。来場者がつづった様々なコメントに関しては、札幌芸術の森美術館の学芸員によって編集され、会場内のプロジェクターで上映されるほか、ファイリングされたシートを来場者が自由に閲覧できるという仕組みになっています。
しかし会場内にある作品に心を奪われたのなら、その作品の詳細や、作者の情報などについて知りたくなるのは当然のこと。そこで活用されるのがiPodです。『ドラマティック・コレクション』では心ゆくまで自分の感性で作品と向き合い、他者のメッセージにも触れたあとに、最後のブースでiPodを借りることができます。iPodを音声・映像ガイダンスのツールとして利用することで、これまで見てきた作品についてより深く知ることができるのです。この仕掛けにより「美術の専門家である学芸員の解説と、お客様の人生観や感性に根ざした言葉を展示に同時に反映させることができました」と、札幌芸術の森美術館の学芸員の土岐美由紀さんは語ります。
2月10日、土岐さんはApple Store Sapporoのイベントブースにて、『ドラマティック・コレクション』についてのトークイベントを行いました。数年前から国内外の様々な美術館でiPodを音声ガイドのツールとして利用するケースが増えてきていますが、中でも札幌芸術の森美術館では音声だけでなく動画も有効に利用していることなど、企画展ならではのiPodの有用な利用法としては非常に興味深いケース。イベントブースには幅広い年代の方がつめかけ、札幌芸術の森美術館におけるiPodを使用した音声・映像ガイダンスの楽しみ方や、ガイダンスの制作過程についてのお話に興味深く耳を傾けていました。
では、Mac とiPodを採用することで、この『ドラマティック・コレクション』ではどのようなメリットを得ることができたのでしょうか。札幌芸術の森美術館の学芸員の土岐美由紀さんに、さらに詳しくお話をお伺いしました。
作品写真
最上段/舟越桂『雪の上の影』札幌芸術の森美術館蔵
左段/高橋禎彦『花のような』(一部)北海道立近代美術館蔵
Information
- 会 期
- 2007/1/20(土)〜3/14(水)
- 開館時間
- 9:45〜17:00
- 会 場
- 札幌芸術の森美術館
ドラマティック・コレクション
−ドラマを綴るのはあなた−








