iTunes presents LIVE from Tokyo
Shing02
サンフランシスコ・ベイエリアを拠点に活動するMC / 音楽家、Shing02。6月18日には待望のニューアルバム『歪曲』をリリースし、iTunes Storeのヒップホップ / ラップチャートでも上位にランクインしました。6年という制作期間、30数名にも及ぶミュージシャンとのセッションを経て完成したというこのアルバムに収録された16曲の楽曲は、どれも珠玉の完成度で、まさに“名盤”と呼ぶに相応しい作品となっています。
そのアルバムのリリースを記念して、Shing02がアップルストア渋谷に登場。ニューアルバムに収録の楽曲を中心とした、パワフルなライブパフォーマンスを披露してくれました。
当日は雨が降るコンディションにも関わらず、ライブ開始の2時間前にはすでにストア前には長蛇の列が。ライブがスタートする頃にはShing02のパフォーマンスを一目見ようと多くのファンが殺到し、店外も大勢のファンで溢れかえりました。
この日のステージにはアルバムの制作にも参加したメンバー、DJ A-1 (turntables)、山口元輝 (drums)、竹島愛弓 (violin)、 Emi Meyer (keys, vocals)の4人が登場し、Shing02との息の合ったパフォーマンスを見せました。
ライブの前半は『Luv (sic) part 1』、 『Love You Like Water』、『栞』をCD音源とはひと味違うアレンジで聴かせ、その後はニューアルバム曲の中でも注目度の高い『抱擁』、『殴雨』、『湾曲』へと展開していきました。訪れたファンも過剰な盛り上がりで応えるのではなく、じっくりとShing02の音と言葉を噛み締め、楽しんでいました。
約40分間の真摯なライブパフォーマンスを見せたShing02。この日の模様は、『Live from Tokyo (iTunes Exclusive) - EP』としてiTunes Storeにて好評配信中です。生の臨場感が詰まった楽曲の数々を是非お楽しみください。
今回はアルバム『歪曲』の制作エピソード、『iTunes presents LIVE from Tokyo』についてお話をお伺いしました。
大勢の音楽家とのセッションを通じて完成したアルバム。
─6年ぶりのアルバムとなる『歪曲』のリリースおめでとうございます。今回のアルバムの制作エピソードについてお聞かせください。
前作のアルバムを発売した2002年から、人間的にも音楽的にも成長したいという強い願いがあり、その願いを大勢の音楽家との出会いを通して実現させ完成したのが今回のアルバムです。
彼らとの出会いは、普段の生活の中や、フリー・ジャズのトリオ “Kosmic Renaissance” を通した出会い、また、MySpaceやMixiといったSNSが発展してきて、それがきっかけになったこともありました。
自分の音楽性を理解してもらわないと良いセッションは生まれないと思うので、自分が普段感じていることを話し合ったり、シェアしながら作っていきました。もちろん、当初はこれだけの時間が掛かるとは思っていませんでしたが、結果として自分も満足のゆく作品を時間を掛けて作れたのは良かったと思います。
─今回の作品は長い期間を掛けて制作されているにも関わらず、今の時代を反映している作品に仕上がっていると感じました。
僕の歌詞には抽象的な部分があったり、漢字や熟語をよく使うのですが、こうした漢字や単語には僕が考えた意味だけではなく、その言葉自体の力が加わるのだと思います。だから人によって受け取り方が全然違ってくるんです。
僕はできるだけそうした可能性をオープンにしたいと思っています。個人的なことを歌っていても、聴く人によって全然違ったレイヤーで楽しめるようにしたいんです。自分でも、心境の変化によって同じ曲でも全然違って聞こえたりもする。それがすごく楽しいんです。
音楽的な面を言えば、あえて最後の最後まで仕上げませんでした。徐々にできあがっていったものを、編集の最後の24時間で一気にくっつけ、一枚に凝縮して完成させたという感じですね。
─iTunes Storeで先行発売された『湾曲 / 渇望 - EP』の2曲についてお聞かせください。
『湾曲』と『渇望』の2曲は比較的最後の方にできたフレッシュな曲だったので、いわゆる最終シングルとして自分にとってはすごく意味のあるものでした。この2曲は爽やかな印象の曲で、それに対してアルバムはダークなイメージがあるので、セットアップ的にもこの2曲を先行シングルとしてリリースできたのは良かったですね。
─今回のライブパフォーマンスの聴き所についてお聞かせください。またアップルストア渋谷という場所でのライブはいかがでしたでしょうか。
通常のHIP HOPは1MC+1DJの1+1ですが、今回はそれに加えて生ドラム、キーボード、ヴァイオリンが加わっています。だから1MC+1DJとはまた違ったHIP HOPのスタイルを見せられたんじゃないでしょうか。
アップルストア渋谷のインストアライブは、解放されたスペースで誰でも無料で参加できるのがいいと思いました。いろんな人が楽しめるように、流れを意識して臨機応変にやれたと思っています。
─アルバム『歪曲』の発売、そのアルバムのツアー(歪曲巡礼)へと続き、その後ライブパフォーマンスの音源がリリースされます。
生バンドで廻る初のツアーですので、そのライブを記録として残せたのはすごく良いことだと思っています。アルバム曲だけでなく、いろんな曲を生バンドでアレンジしているので、そこに注目してもらえると嬉しいですね。
最近はネットを通して世界中の人からいろんなメッセージをもらうんですが、そういった世界中の人に音源を届けられるのはこの時代ならではの素晴らしいことだと思います。
(2008年6月23日 Apple Store, Shibuyaにて)
Photo
ドラム、バイオリンなど生楽器を交えライブはスタート。
ストア内は超満員。入りきれないファンがストア前に溢れています。
Newアルバム『歪曲』を中心に全7曲を披露。
Shing02の歌声に合わせてストアが揺れる。
この日の模様は『Live from Tokyo』でお楽しみください。











