International School Summit 2008

21世紀に生きる子どもたちの自主性を育む
アップルの教育ソリューション

International School Summit 2008


21世紀以降、新しいテクノロジーは急激な勢いでビジネスやライフスタイルを変革し、大きな影響を与えてきました。中でもITとインターネットは私たちの日常生活にますます浸透し、メディア・リテラシーなど情報教育の必要性がかつてないほど重要な課題となっています。そのような状況を踏まえ、創業当初から教育に力を入れてきたアップルは世界中に持つ幅広いネットワークを活かし、これからの教育のあり方に高い関心を持つ教育者に向けたサミットを開催しました。

第一部は、アップルのIT/ラーニングテクノロジーディレクター Gordon Shukwitによる、21世紀に求められる学習スタイルの紹介。第二部は、イギリス・オーストラリア・日本におけるアップルソリューションを利用した教育事例の紹介。また、MacBook、iPod Touchの教室への導入イメージを体験しながら、スピーカーとサミット参加者たちが自由に意見交換できるハンズオンセッションが行われました。

サミット当日はインターナショナルスクールの教育者をはじめ、多数の教育関係者が集い、21世紀に求められる学校教育への強い関心と、様々な教育現場で利用されているアップルソリューションへの熱い期待を感じられる一日となりました。

アップルが21世紀の教育のためにできること
- Gordon Shukwit (Director, IT and Learning Technologies of Apple Education Markets)

アップルのGordon Shukwitが“The Sandbox: Learning in the 21st Century”と題したスピーチを行いました。コンピュータがインターネットと繋がり、莫大な情報へのアクセスが可能になったことによって、ビジネスのあり方や学習方法がどう変化したのかを解説しました。

「今やほとんどの知識は、ITのテクノロジーを通じて、いつどこにいてもアクセスできるようになりました。つまり、今後の教育において重要なことは、“答え”そのものではありません。自ら取り組むべき課題を設定し、それについて仮説を立て、答えを導き出すという学習プロセスの繰り返しが大事なのです」(Gordon Shukwit)

この5年間で世界各地の教育現場を視察した彼は、世界中の様々な業界の人々の知識やノウハウがインターネットにより共有化される時代においては、従来の地理的・専門的境界もどんどん曖昧になっており、個人のより主体的な発想や行動、そして学習者のコラボレーションが欠かせない時代になっている、と語りました。

また、現在の教育を取り囲む環境はSandbox(砂場)の様に壁があり、テクノロジーそのものの使い方を学び、覚える事が重要とされている現状を述べました。

「重要なのは、Sandboxの壁の透明性を高め、テクノロジーをどう使うかという事です。アップルはSandboxの壁を取り除くためのコンセプトCreate、Distribute, Access, Collaborateがあり、それに付随するソリューションを提供しています」(Gordon Shukwit)

そして、アップルの取り組みについて, この4つのコンセプトを説明しました。

Create:21世紀はデジカメ、ムービー、Podcastなどのマルチメディアコンテンツを制作する事が増えており、アップルは直感的に操作ができクリエィティブの可能性を広げる「iLife」を提供していること。

Distribute:iTunes StoreやiTunes Uで良質なビデオコンテンツを配信する仕組みをアップルは提供しており、学生に限らず誰もが自分の興味のある学問を学べる環境が整えられたとこと。

Access(mobile): Any time, Anywhare, Any size. アップルではそうした学習環境が、いつでも、どこでも、様々なサイズで手に入るように、Podcast、iPod、MacBookといったシームレスなソリューションを提供してる。

Collaborate:アップルは様々なコラボレーションツール(iChat, iSight, Mac OS X Serverなど)を提供しており、さらに、教育者向けソーシャルネットワーキングサイト『Apple Learning Interchange』について触れながら、アップルソリューションの具体的な活用方法の解説や、教育者同士のコミュニケーションの場として利用されていることをアピールしました。

Gordon Shukwitのスピーチの後には、インテル株式会社 マーケティング・ヘッドクォーターのジェネラル・マネージャー Makiko Eda氏が登壇し、2006年からプロセッサーの提供を通じてアップルと技術提供を行い、アップル製品の様々な機能を支えていることを説明。また、『Intel Teach』において世界中で500万人の教師を養成するなど、テクノロジーの効果的な活用を目的とした教育支援活動を行っていることを伝えました。

子どもたちが本当に学びたいことを提供していきたい
- Julia Elliott (Head Teacher, Crosshall Junior School)

英国・ケンブリッジシャー地域にあるインディペンデント・スクール、Crosshall Junior School。同学校は言語障害や自閉症といった問題を抱えている子どもを含む、7歳〜11歳の生徒を対象としています。2000年に校長に就任したJulia Elliott氏は2002年にeMacを導入、様々な学校や企業の現場を視察しながら、21世紀の学校教育について真剣に考えてきました。

「私たちは今後の教育に何が必要なのかを考えたとき、自分たちがどうしたいかではなく、まず子どもたちの声を聞くことから始めました。生まれたときから様々なテクノロジーに囲まれて育っている今の子どもたちには、ITの遺伝子が備わっています。ということは、教師がテクノロジーとの付き合い方を、子どもたちに一方的に押し付ける必要は全くないということなのです」(Julia Elliott氏)

iMac、iBook、iMovieなど19のアップル製品を授業に取り入れている同校。子どもたちの創造性を高めるために、アップル製品が必要だった理由について、彼女はこう語りました。

「アップル製品にはハード/ソフト全てに統一されたデザインとインターフェイスがあり、シンプルで使いやすいということが、子どもたちにとって一番の魅力です。私たちが重視している『Create(創造)+Collaborate(共同作業)+Share(共有)』という3つの教育において、今やアップル製品は欠かせません。それは子どもたちの反応を見れば、何よりも明らかな事実なのです」(Julia Elliott氏)

スピーチの中で、8歳の自閉症の生徒がiMovieで作ったムービーがスクリーンに映し出されました。それまでは人前にほとんど出ることができなかったその生徒は、企画、撮影から編集までのプロセスの中で他の生徒と積極的に関わり、作品を作り上げることに成功したのだそうです。またこれがきっかけで、自閉症の生徒からお誕生日会に呼ばれました。これは凄いことです。

さらに、同校には特筆すべき事例があります。それは、毎年生徒たち自身がPodcastで授業コンテンツを制作し、翌年の生徒がそれを授業で使用するというカリキュラムとサイクルがあるということです。 授業を理解するのに最も効果的な事は、自分が学んだ事を教える事です。生徒たちは下級生向けの教材を作る事で効果的に学習しています。 もちろん、全ての授業でこのカリキュラムを行っているわけではありませんが、生徒たちはこうした経験を通じて、従来の「教える/学ぶ」という枠組みを大きく超えたスキルを身につけているのです。

「アップルのツールから刺激される学習体験は、その後の生徒の個性に大きい影響を与えると思います。アップルのソリューションはバラバラの製品として存在しているのではなく、全てが繋がっているからこそ、子どもたちにもその素晴らしさが分かるのでしょう。私は27年間教育に携わっていますが、アップルのテクノロジーを使った授業によって、今までで一番ユニークな教育環境を実現できたと思います」(Julia Elliott氏)