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| マルチメディアセンターが設置されている深川市生きがい文化センター。市民が自由にインターネットを体験できるコーナーがあり、IT講習会が定期的に実施されている。このセンターの一画に市民からの問い合わせに答える「ITヘルプデスク」がある。 |
深川市では2005年4月、市内5つの公立中学校に合計160台のiMacを導入しました。NetBootによりサーバ側からOSやアプリケーションを起動するシステムを採用し、さらには行政システムのSEがサーバを遠隔管理する体制を整えました。これによって、学校側のパソコン管理の手間を大幅に軽減するとともに、パソコン教室の有効活用、保守費用の削減に成功しています。
教員の負担を削減し、パソコン教室の活用を促進
北海道深川市は、地域イントラネットの整備や、市民向けにパソコンの使い方、インターネットの接続方法などの質問に答える「ITヘルプデスク」の設置など、地域全体の情報化に積極的に取り組んできました。市内の公立小中学校も、パソコン教室が設けられ、光ファイバーまたは高速無線通信によって地域イントラネットと接続されています。
ネット社会の急激な進展によって、子供たちが犯罪やトラブルに巻き込まれる事件が増加することを重く見た深川市は、2004年の夏休みに小中学校の教員を対象に「学校におけるコンピュータ活用」の研修会を開きました。「ところが、研修会場として使用した市内の公立中学校のパソコン教室では、約半数のパソコンの設定が変更されており、すぐには使えない状態でした。『使用禁止』の紙が貼られたままとなっているパソコンもあったのです。子供たちへの教育内容だけでなく、設備の維持管理の方法も一緒に改善しなければダメだと痛感しました」と語るのは、深川市の行政システム全般を担当する企画総務部総務課の課長補佐小杉邦久氏です。
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北海道深川市企画総務部総務課
課長補佐 小杉邦久氏 |
深川市内の公立小中学校の教育用パソコンは、従来、教育委員会が一括して機種の選定やアプリケーションソフトの購入を行い、その維持管理は各学校に任せるという形を取っていました。パソコンに詳しい教員のいる学校では、それでも対応できましたが、その教員が他の学校に異動してしまうと、途端に管理のレベルが下がってしまうのです。「学校で対応できない場合は専門の業者に依頼するのですが、費用が嵩んでしまい、結局は動かないパソコンがそのまま放置され、パソコン教室そのものが活用されなくなるという悪循環を生んでいました」(小杉氏)。
そこで、深川市ではパソコンの修理や、システムの設定・監視などは教育委員会が担当し、学校側は生徒への活動や指導に専念するという新しい体制作りに取り組むこととなりました。行政システムの管理体制と一元化するという方針の下、管理の手間とコストを最小限に抑えるため、深川市が選択したのは、全市の公立中学校にiMacを導入し、ネットワーク上のサーバからOSとアプリケーションを起動するNetBoot方式を採用することでした。深川市ではすでに広報誌の制作にアップル製品を導入しており、保守への不安がなかったという背景もありました。
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| ITヘルプデスクのホームページ。小・中学生向けのパソコン入門コンテンツ、パソコンに関するFAQや、パソコンメーカーのリンク集、マルチメディアセンターにおけるIT講習会のスケジュールなどが掲載されている。 |
しかし、現場の教員からは「Macを使ったことがないので教えられるのかどうか不安」「これまでの教材が使えなくなるのでは」「家庭と学校で環境が違っても良いのか」「MacはWindowsより故障が多いのでは」といった戸惑いや不安の声が寄せられたと言います。「Macを使うのはWindowsで新しいアプリケーションの操作を覚えるのと同じですし、子供たちにとって複数のOSに触れるのは良い経験になりますよ、と説明しました。Windows専用の教材は使用できなくなりますが、その代わり、iLifeなどiMacにバンドルされているマルチメディア対応の様々なアプリケーションが自由に使えるようになること、また、東大をはじめ多くの教育機関がMacを採用していること、Mac OS Xは非常に安定性が高いことなどを紹介して、理解していただきました」(小杉氏)。
また、深川市ではそれまで市民のパソコンやインターネット活用をサポートしてきた「ITヘルプデスク」を拡充し、教員からの技術的な問い合わせにも答えられるようにしました。「ITヘルプデスク」には全員で3名、常時2名の担当者が常駐し、教員のコンピュータ研修や教材制作をサポートする体制を作りました。「ITヘルプデスク」の運営には、このシステム導入のSIとしても協力した有限会社ラプトが深川市から委託を受けて運営しています。
深川市では「教育用コンピュータの更新」用に約7,000万円の予算を組み、松下電器産業株式会社が受注して設計施工から維持管理計画づくりを行いましたが、この予算内でiMac、Power Mac G5の購入に加え、当初計画にはなかった遠隔監視機材や職員室のLAN環境整備、ファイルサーバなど、合計160万円分の機材を余分に購入することができました。また、年間の維持コストも約600万円節約できました。「昨年まで保守のSEは1日置きの勤務でしたが、今年からは常駐してもらっています。人件費を考えればコスト増になりそうなものですが、トータルでは年間600万円のコスト減という結果が出ました。保守サービスの質が高まったことと考えあわせると、金額以上の効果があったと評価しています」(小杉氏)。
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| 深川市では、Macを導入した市内5つの中学校に対して、中学校教員の技術サポート、教材作りの支援、パソコン教室の運営・管理サポートを行う体制を構築。これによって、個々の学校の負担は大幅に削減された。 |
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行政が公立小中学校の情報教育を全面的にサポート
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プロフィール
北海道深川市
旭川から南西に約25キロほど離れた場所に位置する人口約2万6千人の街。石狩川と雨竜川の流域に広がる肥沃な土壌と気候に恵まれた道内有数の稲作地帯でもある。国が推進する「e-Japan構想」に基き、深川市民のITに関する意識の向上を目的とした「ITヘルプデスク」を開設。アプリケーションの疑問や機器トラブルへの対処方法など市民からの問い合わせに対し、メールや電話、ファクシミリなど様々な方法で対処している。 |

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使用システム
アップル
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