教育

京都産業大学

“学生全員のコンピュータが同じように動く統一環境を、学生が持ち込むノートパソコンで実現できるのはMacBookとMac OS X Serverの組み合わせしかありませんでした。”

京都産業大学コンピュータ理工学部 大本教授

京都産業大学: 学生個人のMacBookを授業に。

2008年に新設された京都産業大学コンピュータ理工学部では、学生たちが1人1台のパソコンを携帯する1to1を導入し、学びたい時にいつでも学習できる環境を実現しています。さらに学生が各自のMacBookを授業に持ち込み、学内のネットワーク環境にアクセスして、授業を受けることができる仕組みを導入。授業でもプライベートでも個人のパソコンを活用できるこのスタイルは、学生のコンピュータリテラシーの強化につながり、なおかつ学校側にも大きなメリットを生み出しています。ネットワーク上で個人のパソコンを一元管理できるアップルのNetBootソリューションが、このような斬新な取り組みを支えています。

前例のない教育環境を実現させたアップルのソリューション

京都産業大学は、2008年、理学部コンピュータ科学科と工学部情報通信工学科を再編し、コンピュータ理工学部を開設しました。新学部開設の新しい試みとして、従来のWindowsとLinuxのデュアルブート環境を備えた情報処理教室をやめ、学校から3万円を助成する形で学生にMacBookを購入することを義務付け、それを授業に持ち込んで活用するシステムを導入することにしました。2008年度は約150名、2009年度は約160名の新入生がそれぞれMacBookを購入しています。

こうした取り組みは、国内でもほとんど前例がありません。これまでのデスクトップパソコンが配備されたコンピュータ教室ではなく、学生が保有するノートパソコンの活用を選択した理由を、ネットワークメディア学科大本英徹教授はこう語ります。

「コンピュータ理工学部の新設に際して、建物建築上の制約からデスクトップパソコンを設置した情報処理教室を新たに作るスペースがない差し迫った状況がありましたので、スペースを効率的に使えるノートパソコンの導入が検討されました。その際に、学校側で情報処理教室用のノートパソコンを用意するのではなく、学生自身の個人パソコンとしての導入を決断しました。以前から学生たちの多くは授業で使うUNIXベースの環境を自宅で構築することが難しいため、授業でパソコンを使っても、次の授業まで十分な復習ができないという状況が目立ち、必要な基礎技術がなかなか向上しない問題がありました。そこで、ノートパソコンを持たせて日常的に利用しながら、日々の運用管理も行うことで学生たちのITリテラシーを向上させることが出来るのではないかと考えました」(大本教授)

それではなぜ多くのノートパソコンの中からMacBookが選ばれたのでしょうか。サーバーベースのディスクイメージから学生たちのノートパソコンを起動して管理できるMac OS X ServerのNetBoot機能などが選ばれた理由になったようです。「これまで本学の理系学部ではUNIXベースの環境で授業を実施していたので、従来の授業がそのまま行える環境が強く希望されました。また、受講生全員が同じ環境を使えなければ演習などの集合授業は困難です。通常の情報処理教室のように、学生全員のコンピュータが同じように動く統一環境を、学生が持ち込むノートパソコンで実現できるのはMacBookとMac OS X Serverの組み合わせしかありませんでした。情報端末、OS、アプリケーション、周辺機器などを個別のソリューションで組み合わせる方法では、コストや手間がかかり運用も大変です。さらに、学生が卒業するまでの在籍期間中に、機種やソフトウェアのバージョンの違いなどに左右されず、学生が安定して授業が受けられるという条件を満たす選択肢はほかにありませんでした」(大本教授)

大規模な授業を支えるNetBoot環境

NetBootシステムを実現するにあたり、同学部では、ブートサーバとしてXserve 8台を導入、ネットワークコンセントやセキュリティ対策として認証スイッチを整備し、200台のクライアントを動かす環境を構築しました。ファイルサーバなどは既存のものをアレンジして使用しているといいます。

NetBootの仕組みでは、OSやアプリケーションのイメージを各クライアントではなく、ブートサーバ上に保持できるため、クライアント管理や運用管理の作業が大幅に削減されます。さらに、学生のMacBookに特別なソフトウェアや設定を導入する必要もありません。

実際、授業ではどのようにこのシステムが活用されているのか、授業の様子を見せていただきました。この日の2年生のプログラミング演習の授業では、学生たちは各自のMacBookとLANケーブルをつなげ、Nキーを押しながら電源を押すだけで簡単にNetBoot環境に入っていきます。ログイン画面でユーザIDとパスワードを入力すると、授業の教材が整ったデスクトップが表示され、通常のMac OS Xと全く同じ操作で授業に参加していました。

2年生全員である約150名の学生が出席するこの授業は、2つの教室に分かれて行われる大規模な授業ですが、Xserve上のNetBoot環境で一元管理しているおかげで、どのMacBookにも同じく授業内容が反映され、スムーズに講義はすすめられていました。