プロのクリエイターを目指す学生を
1人1台のMacが力強くサポート

京都精華大学デザイン学部 ビジュアルデザイン学科

デザイン学部ビジュアルデザイン学科の実習室

デザイン学部ビジュアルデザイン学科の実習室。学生は自分のPowerBookを使いこなし、授業後の時間も課題の制作に打ち込んでいる。

京都・大阪地区の私立大学ではいち早くデザインの専門学科を開設し、世界でも他に類を見ないマンガ学部をスタートさせるなど、時代のニーズを常に見据えて人材育成の新たな可能性を広げてきた京都精華大学。そのデザイン学部では、2006年度の新入生から1人1台のMacを推奨し、個人所有の制作環境を使った質の高いカリキュラムを展開しています。


個人所有のMacは大学と学生の双方に理想の体制


担当する高橋トオル氏

京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科を担当する高橋トオル氏。

実践的かつユニークなカリキュラムで定評のある京都精華大学は、1997年に開設した総合情報センター「情報館」を皮切りに、学生が自由に使えるIT情報キャンパス化の整備に取り組んでいます。そんな同校が2006年度の学部改編/新設と同時に実現したのが、デザイン学部ビジュアルデザイン学科での1人1台のMacによる制作環境の導入です。

「学生1人1台のノートブック環境は長年の夢でした」。そう語るのは、デザイン学部ビジュアルデザイン学科の高橋トオル氏。昨年度までは共用のコンピュータとして学生4〜5人に1台の割合でMacを設置していましたが、すべての学生に納得いくまで使ってもらうには不十分でした。また、数年おきに機器更新される共用端末では、機器の目新しさという点では入学年度によって格差が出ることも問題となっていました。特にここ数年、学生の側にも『好きな時間にいつでもMacを使いたい』『自分専用のコンピュータが欲しい』というニーズが増えてきたのです。

デザイン学部長の松谷昌順氏

デザイン学部長の松谷昌順氏。デザイン学部ビジュアルデザイン学科の教授も務めます。

デザイン学部長の松谷昌順氏は、「我々は学生本位のニーズに最大限応えていく必要があります」と強調します。しかし、十分なスペックを持つMacをふんだんに揃え、かつ実習室の入退室管理や共用マシンのメンテナンスを徹底していくには大学側に相当の管理体制が求められます。「Macを所有してもらえれば、設備の増強や管理上の問題を軽減できる上、学生は好きな時間に好きなだけMacを使える。まさに理想的な選択と言えるでしょう」(松谷氏)。

共用マシンの設置だけでは限界があると考えた京都精華大学は、情報基盤や体制の整備を進め、2006年度から学生個人で利用出来る機器環境の提供を実現しました。採用されたのはグラフィックや映像制作に最適なマシンスペックを備えるPowerBook G4 15インチモデル。PowerBookにはバッグやマウス、増設メモリ、保守サポートをセットにしたパッケージなども用意し、入学時の学生に提供されています。


パーソナルなMacが学生のクリエイティビティを刺激

“クリエイターを志望する学生にとって、Macは個人が所有する必須ツールのひとつ。画用紙や絵の具を持つのと同じことです。”

—京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科 高橋トオル氏

ビジュアルデザイン学科の1年生は、学内では授業や課題制作のためのツールとして、またプライベートな時間ではインターネットやメール、音楽を楽しむためのコンピュータとして、個々のスタイルでPowerBookを活用しています。自分専用のコンピュータを持つことで学生が集中して制作に取り組めるだけでなく、Macに慣れ親しむ時間が増えるため、短期間のうちに本格的な授業へとステップアップ可能なスキルを身に付けることが出来るというメリットがあります。

学内ではiMacも授業に使われています

学内ではiMacも授業に使われています。ペンタブレットでアニメーションを制作するなど、その内容は本格的です。

入学してから初めてMacを使うという学生も少なくありませんが、1人1台の環境は好評を得ているようです。「Macは初めてですが迷わず操作できます。共用マシンと違って自分専用の環境で使えるのがいいですね」「デザインが格好よくて気に入っています」「ウィンドウやボタンなど、Mac OS Xはインターフェースのひとつひとつがキレイ。とても使いやすいです」といった声が学生たちから寄せられています。

「クリエイターを目指す学生にとって、Macは個人が所有する必須ツールのひとつ。画用紙や絵の具を持つのと同じことです」と高橋氏。「学生に『面白い』『やってみたい』という気持ちがなければ創造作業は成り立ちません。例えばiPhotoのスライドショーで作品を発表したり、GarageBandのループを組み合わせて音楽を作ったり、Mac OS Xなら標準環境だけでも結構おもしろいことができる。学校で自宅で、Macと共にある生活の中でどんどん刺激を受け、才能を伸ばしていければいいですね」(高橋氏)。

共用マシンにはハイスペックのMacを設置


学生が1人1台のMacを所有することは、大学の共用マシンとして「従来より高いスペックのMacを提供できる」といった付加価値も生みました。書籍の貸し出しのみならず、ビデオ・オーディオアーカイブの閲覧やコンピュータの利用が可能な「情報館」にはPower Mac G5が常設され、普段の制作は個人のPowerBookで、3DレンダリングなどCPUパワーを要する処理は共用マシンで快適に行うことができます。

「情報館」にはPower Mac G5を導入

ITキャンパス化の拠点「情報館」にはPower Mac G5を導入。学生が気軽に利用できるよう解放しています。

将来的には校舎の増築に伴い、学内全体にわたるワイヤレスアクセスの整備も予定されています。情報管理部情報管理課 課長の海辺舜氏は、「今後は年度が上がるたびに学内で稼働するMacの数が増えていくので、学内のコンピュータ施設の増強に加え、XserveでのNetBoot環境の構築やクライアント管理も検討しています」と語ってくれました。

京都精華大学の取り組みは未来のクリエイターである学生、そして大学にとって理想的な教育環境を実現し、より高度で専門的なカリキュラムの早期実施や学生のスキル向上につながっています。共用マシンの拡充やサーバ運用など学内システムの強化によって、その独自の環境は学生のニーズに応えながら進化を続けていくことでしょう。