初期投資や物流コストが非常に小さかったことも、早い時期にiPodの導入に踏み切った理由のひとつです。
LEC東京リーガルマインド WEB事業部 塩川和生氏

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司法書士や会計士といった法律・会計関連の各種資格から、TOEIC®といった語学試験まで、資格取得や国家試験のための幅広い講座を提供する東京リーガルマインド。同校では、2004年の9月から一部の通信講座にiPodを利用した「iPodクラス」を導入し、多くの受講者の好評を得ています。学習教材としてiPodが選ばれた理由から現在の取り組み、そして今後の展望についてお話を伺いました。
段ボール一箱ぶんのコンテンツをiPodに保存
東京リーガルマインドでは、「司法書士一発合格講座」や「CFP受験対策講座」など、7つの通信講座で「iPodクラス」が選べます。「iPodクラス」とは、従来はカセットテープで配布していた講義コンテンツをiPodにインストールして、全国各地の受講生に配布するというもの。ミュージックプレーヤーのiPodを学習教材として導入した経緯について、同校のWeb制作部門を担当する塩川和生氏はこう語ります。
「司法書士など資格取得講座は約15ヶ月分の講義内容を収録したものになり、90分のカセットテープで280本もの量になります。段ボール箱いっぱいのカセットテープが届くわけですが、受講者の方にとってはこれが大きな負担になっているんですね。整理整頓もたいへんで、例えば『あの講義をもう一度聴きたい』と思っても、目的のテープがなかなか見つからなかったりします。大容量のハードディスクを搭載し、膨大なコンテンツを入れられるiPodは、まず『見た目の量』の問題を解決してくれました」。 操作性やコスト面の条件も満たしたiPod 教材としてiPodを採用する決め手になったのは、記憶容量だけではありませんでした。「圧倒的なハードディスク容量のほかに私たちが注目したのは、左右を問わず片手で簡単に操作できるインターフェイスです。勉強に使う場合、利き手にはペンを持つわけですから、もう片方の手だけで操作できないと不便ですよね。その点でも、ホイールを使ったiPodのシンプルな操作性が最適だったのです」(塩川氏)。導入にあたって、さまざまなメーカーから発売されているミュージックプレーヤーを比較検討したそうですが、記憶容量と操作性という2つの条件を満たした製品はiPodのほかになかったと言います。
iPodの導入は、コンテンツ制作の作業量やコストの大幅な削減にもつながりました。カセットテープの場合、業務用の機器を使っても1本のダビングに約6分、280本ぶんなら約28時間もの時間が費やされます。これがiPodならデータのインストールは1回で済み、時間も約30分程度。カセットテープのように交換しながらダビングしたり、マスターデータが劣化することもありません。
「現在のコンテンツはiPod用に個別に作ったものではなく、従来の音声やビデオをiPodのフォーマットに変換したものです。業務用の設備も不要で、パソコンがあれば誰でも簡単にコンテンツをインストールできる。初期投資や物流コストが非常に小さかったことも、早い時期にiPodの導入に踏み切った理由です」(塩川氏)。 今後の主流はiPod用のビデオコンテンツ iPodは自宅だけでなく、通勤・通学の電車の中などで手軽に学習できる「モバイル講座」を実現しました。例えばTOEIC®の講座では、iPodのノートリーダー機能を利用して問題や解答を液晶画面に表示します。音声データともリンクしているので、表示中の文章の発音などをワンクリックでヒアリングすることが可能です。 「受講者からの声として大きかったのは、いつでもどこでも、さりげなく勉強に打ち込めるということでした。最近の人たちは『がんばっている姿をなるべく見せたくない』という意識もあるようですが、iPodなら外にいるときも、まるで音楽を楽しんでいるかのように勉強できますからね」(塩川氏)。
一部の講座では、iPodのビデオ再生機能に対応した映像による講義コンテンツもスタートしています。情報量の多いビデオ講義の需要は高く、ビデオテープやDVDビデオなど従来は自宅でしか見られなかったものが、外出先でも視聴できるようになりました。ビデオ講義は音声やテキストだけのコンテンツと比べて学習効果がアップするため、同校の通信講座のラインアップで中核となる司法書士のコースでは、2006年4月までにすべてのコンテンツをiPod用のビデオを利用した講座として提供する予定です。また、図表やグラフといった視覚的要素を取り入れた講座にもiPodを活用していきたいとのこと。
Podcastingの講義配信も視野に 同校では現在、法律改正などによって講義内容が変わってしまった場合のみ、「補講」としてPodcastingを利用したコンテンツ配信を試験的に行っています。現状では受講者のインターネット環境や著作権保護の問題があるため、すべての講義コンテンツを配信するまでには至っていませんが、「将来に向けてはPodcastingの可能性も模索していきたい」と塩川氏は語っています。 東京リーガルマインドの「iPodクラス」は、スタートから3年目を迎え、受講者数が1000人を超えるまでに成長しました。今後も講座の新規追加やビデオ講義への対応をはじめ、iPodクラスのラインアップはどんどん拡充されていきます。「カセットテープやビデオテープといった従来の教材と並行して導入できるのも、初期投資費用が少ないiPodだからこそ。受講者の利便性を第一に考え、さまざまな状況や好みに応じた選択肢を増やすべく、iPodクラスを開設していく予定です」(塩川氏)。 |
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