1 to 1がメイン州のクラスルーム転換を支援

1to1プログラム導入で授業がかわる

メイン州公立中高 アメリカ


2002年3月、メイン州前知事のアンガス・キング氏がアメリカで最も野心的な 最新テクノロジを利用した学習支援制度を発表しました。この イニシアティブ(制度) とは、ワイヤレス機能を備えたアップルのノートブックコンピュータを同州の公立中学校の生徒と教師36,000人全員に一人一台提供するというものです。 一人一台のノートブックコンピュータを提供するプログラム、1 to 1プログラムは、その後、キング氏の後任であるジョン・バル ダッチ知事によって、MLTI(Maine Technology Learning Initiative:メイン州の技術を利用した学習支援制度)を推進され、ノートブックコンピュータの支給を同州の公立高校にも広げるよう活動してきました。全米の教育者が大きな期待を寄せる、2年間にわたる調査と分析が完了し、メイン州は喜ばしい結果を全国の教育者コミュニティと共有することができました。

「私が知事に就任した時、南メイン大学が この学習支援制度の影響を調査していました」とバルダッチ氏は言います。「当時は調査が未完了でしたが、すでに目覚ましい成果が見られました。選挙運動中にも、たくさんの親から ノートブックコンピュータを導入したプログラム を続けてほしいと言われました。多くの子供たちにとって、とても有意義なプログラムだったのです。以前は宿題さえしなかった子供たちが学習を楽しみ、放課後も残って勉強するようになったとも聞きました。本当に素晴らしいことです」

“大切なのは、自分の力で考えて問題を解決できる、しっかりとした生涯学習者を育てることです。ノートブックイニシアティブは、まったく新しい方法で、このような学習を可能にし、支援しています”

—メイン州教育省
特別プロジェクト担当ディレクター
ベット・マンチェスター氏

「私が就任した後、 非常にポジティブなノートブックの影響が調査結果に表れ始めました」とバルダッチ氏。「キング知事と州議会は、 ワイヤレスでインターネットと接続されたノートブックから広がる知識の世界へと生徒たちを導きました。その時、このオープンな環境とアクセシビリティを維持することが私たちの責任だと感じたのです。もう後戻りはできません」

クラスルーム内の調査でも同様の結果が

メイン州は、連邦政府助成金10件のうち1件を受給し、これをもとに3年間の調査プロジェクトを実施しました。この調査は、1 to 1プログラムによって生徒の数学の理解度がいかに改善したか、教師の数学における専門性がいかに進歩したか、を分析するものです。メイン州の 1 to 1 学習プログラムの分析では多面的なアプローチがとられ、調査チームと校長、教師、生徒の共同作業では莫大な時間を必要としました。MLTIの調査員は、南メイン大学のメイン州教育政策研究所、メイン州教育局、そしてカナダのClassroom Connections Internationalから選ばれました。

このプログラムの長期的影響の調査はメイン州教育政策研究所の共同ディレクターであるデビッド・シルバーネイル博士が担当しました。ノートブックを支給された学校長、教師、生徒の全員を理解するために、同所の調査員とともに、3段階で調査を行いました。

「第一段階では、できるだけ多くの参加者から、できるだけ多くの情報を得ようと試みました」とシルバーネイル博士。「この段階ではノートブックがどのように使われているかを理解するために、州内に散在する規模と構成が異なる学校に焦点をあてて、擬似的なケーススタディを実施しました。」

“教師の約80パーセントが、生徒のニーズに合わせてカリキュラムを細かくカスタマイズする上で、ノートブックが役に立つと答えています”

—メイン州教育政策研究所
共同ディレクター
デビッド・シルバーネイル博士

「第二段階では、1 to 1プログラムの結果を子供たちと先生方がどのように受け止めているかを調べました。調査の最終段階では、ノートブックプログラムが 教育する際、学習する際に 与える影響についてのデータを入手、そして生徒たちと1対1、時には1対3のディスカッションを行いました。その結果とノートブックのメリットは、とても明白なものでした」

ノートブックが実現するカスタマイズ可能なカリキュラム

シルバーネイル博士によると、教師の半分以上が、出席、宿題、成績などの生徒情報の管理にノートブックを使っていると報告しました。また、教師の約80パーセントが、生徒のニーズに合わせてカリキュラムを細かくカスタマイズする上で、ノートブックが役に立つと答えています。さらに、教師の90パーセント近くが、ノートブックを使うことで、生徒たちと一緒に『トピックをより深く掘り下げることができる』と感じています」

「ある先生は、授業のための15~20個の代案など学習の選択肢をすぐに考案できるほか、生徒をカリキュラムに参加させ、ニーズに合った内容と知識を習得させるためのさまざまな方法を考えられると言っています」とシルバーネイル氏。「さらに教師たちは、『この事実を説明するウェブサイトを探してください』などと言うことで、生徒たちを授業に自主的に参加させ、生徒の活動がカリキュラムの一部となるよう促し、自発的な学びを可能にします。その結果、カリキュラムの内容をより深く掘り下げた学びが実現可能が可能になります」