岡山理科大学 総合情報学部 情報科学科の学生は、 数理とコンピュータ・サイエンスとを専門的に学び、卒業生の多くがシステムエンジニアやプログラマの道に進みます。ここで2005年夏、従来のLinuxの教室が、新しくMacの教室に生まれかわりました。 コンピュータエキスパートを目指す学生の育成に最適な環境として、Xserve+Mac miniが選ばれた理由とは、なんだったのでしょうか。
システム選定にあたっての必要要件
総合情報学部 情報科学科 講師 浅山泰祐氏
情報科学科では、岡山理科大学全学の情報処理センターとは別に、独自の計算機実習・実験室を維持・管理しています。その狙いは、コンピュータエキスパートを目指す学生に最適な環境を提供し、学生の知的好奇心と学習意欲を満たすことにあります。そんな学生達が複数のプログラム言語による開発に取り組め、ツールとして自由自在に使いこなせる環境であることが、システム選定にあたっての大前提でした。
現在の日本の事情から、学習対象となるOSのひとつはもっとも汎用的な‘Microsoft Windows’とせざるを得ませんが、今後もずっとそうであるとは限りません。学生達には複数のOSに触れさせ、Windows/DOSベースだけでなく、UNIXベースのC言語、Javaなどのプログラミングも習得させることが情報科学科の基本方針です。
我々の目的に、「Mac OS X」の素性の良さ、つまりUNIXベースであること、Xcodeという優れた開発環境が提供されることなどが合致していました。企業におけるデファクトスタンダードであるワードやエクセルやパワーポイントのリテラシ教育も実践しているので、Microsoft社の「Office Suite」が利用できることもポイントでした。
総合情報学部 情報科学科 講師 浅山泰祐氏
また、定評のあるMac OS Xの「使いやすさ」が最近の学生向きだと評価されたのも、他のいくつかの選択肢のなかからXserve+Mac miniの導入が決定された理由のひとつです。
「最近の学生はWindows以外に触れる機会が少なく、コンピュータにはマウスがあって当然と思っています。彼らにとって敷居の高いUNIXを学ぶにしても、ユーザーフレンドリーなMacのGUIが、学生の学習意欲を高めてくれると考えました。」(浅山講師)
更には、このシステムが情報処理センターの管理下になく学科で独自に管理しなければならないという事情から、教室管理負荷を大幅に下げるMac OS X Serverのソリューション「Netboot」や、コストパフォーマンスの高いソフトウェア「Apple Remote Desktop 2.(以下ARD2)」などの利用に注目が集まりました。
Mac導入後の嬉しい効果
今回、これまで使用していたディスプレイをそのまま活用できることと予算面での制約から、端末にはiMac G5ではなくMac miniが採用されました。当初、性能面での懸念の声もがありましたが、導入後実際に使っている学生たちからは「速くて使いやすい」との声が多く、コストパフォーマンスに優れたMac miniが、コンピュータのプロを育成する集合教育の場でも十分な威力を発揮することが実証されました。
システム運用管理の観点からも、Mac OS X Serverは想像以上に手間がかからないと評価されています。バージョンアップやセキュリティパッチに関する操作は、サーバ側の設定だけで済み、UNIXベースであるMac OS XはWindowsの様にコンピュータウイルスに悩まされることがほとんどありません。
「Mac OS X Serverは実に簡単に設定でき、期待以上に管理負荷を下げることができたので驚いています。学生の利用集中に対してもXserveG5の処理速度が下がったり、システムダウンしたりすることはありません。教員自らがコンピュータの運用管理を兼務する同学科において、このメリットは非常に大きなことです。」(浅山講師)
また、ARD2を導入したことにより、システム管理、授業運営が格段に楽になりました。従来のシステムではサーバやクライアントに障害が発生するたびに教員が教室まで飛んで行って対応をしなければなりませんでしたが、ARD2.を導入した現在は、教員は手元のiBook端末から遠隔で状況を把握し、必要に応じてリブートする等の対応ができるようになりました。
システム選択時の要件ではありませんでしたが、定評のあるマルチメディアソフト「iLife ‘05」がMac miniに標準搭載されていたことも、今回のシステム導入に伴う嬉しい「効果」の一つでした。今後、同学科ではマルチメディア教育の充実も進めていく計画とのことです。岡山理科大学総合情報学部情報科学科で学んだ学生達は、幅広い技術に対応できるコンピュータエキスパートとして、社会で活躍して行くことでしょう。



