iMacが児童の自発的な学習を加速させる
立教小学校
自分の身の回りにある事柄を調べ、理解するために
立教小学校では、1年生からコンピュータを使った授業をスタートしており、最初はお絵かきソフトのキッドピクスでマウスの使い方を覚えます。その後は画像をつくってみたり、WordやPowerPointに触れたり、6年生では動画の撮影やiLifeでの編集を行うところまで進んでいます。他にはどんな授業が行われているのでしょうか。
「家庭科の授業では、お弁当を10種類買ってきて、その中身がどうなっているのかを調べて発表するということを行いました。例えば、釜飯の中身を具ごとに分解し、それを撮影して、何品目で構成されているかを調べることで、商品とは何なのかを実感してもらいたかったんです。6年生の授業では、児童自身が自分で弁当を作ることにも挑戦しました。それによってお母さんが弁当を作る大変さや、栄養バランスの取れた食事をすることの大切さを知って欲しかったんですね」(石井氏)
自分たちの身近なところにある事柄をじっくり見つめ、そこから見えてきた事実を調べ、理解し、人に伝えるという一連の学習プロセスにおいて、今後はもっとMacやiLifeが活躍する可能性がありそうです。
“インターネットで調べた情報と、実際に自分が体験したことを比較し、その中で自分だけが感じたことを、iMacやiMovieを使って表現できるようになってほしいですね”
立教小学校 情報科主任情報処理室
教諭 石井輝義氏
「教師は児童に成果だけを求めるのではなく、学習プロセスそのものを楽しいと感じてもらう工夫をする必要があると思います。そのためには、MacやiLifeといった最新のツールを使って、児童たちにどんどんいろんな情報に触れ、表現することの楽しさを知ってもらうことが大事だと思います。この学校の児童たちには、インターネットの情報だけに頼るのではなく、ネットの情報と生の情報の両方を比較検討し、精査できる人材になって欲しいのです」(石井氏)
児童たちに、英語の教材をつくる面白さを感じてほしい
続いて、英語科の天野英彦教諭にiTunesを使った授業について伺いました。
なぜ従来のLL教育から、iTunesを使って児童たちが好きなテキストを読むという今のスタイルに移行したのでしょうか。
「今までのLL教育の授業ではカセットテープを使っていたので、収録するコンテンツも60分と限られていましたし、何よりパーテションで仕切られた教室の使い勝手が悪いので効率的ではありませんでした。そこで私は従来のLL教室をやめてコンピュータを導入し、分散していたCDやMDなどの様々な教材をGarageBandを使って編集していったんです。その後石井先生にも相談し、新たな環境でその教材を勉強するには、iTunesがいいのではないかと考えました。今では約230冊のテキストがあり、児童が自分のレベルに合わせて読みたいものを選べるようになっています。それ以来、児童たちの学習意欲はかなり向上しました。彼らの表情を見て、この方法にシフトして本当に良かったと実感できましたね」(天野氏)
ゆくゆくは、上級生が下級生のために教材をつくるという試みに挑戦したいと語る天野氏。GarageBandを使って教材に音楽を付けたり、教材をPodcastのコンテンツにしたり、児童たちの自由な発想で英語に関わって欲しいという意図があるそうです。それによって、「学ぶ→つくる(教える)」というサイクルを循環させていきたいというビジョンがあるのだとか。
「立教小学校では英語に関して今までいろんな新しい試みに挑戦してきましたが、その教育の根本にあるのは“自分の頭で考えられる人間になってほしい”ということです。英語を身につけることは、“自分のメッセージを、相手にしっかり伝えられること”に直結しています。単にボキャブラリーを増やすだけでなく、自分が伝えたいことを表現する力を養うことが大事なのです。そのために必要な環境を常にアップデートしていきたいと考えています」(天野氏)
将来的には英語の授業でもMacを使いたいと思っているんですよ、と語る天野氏は、Macを使うことで児童だけでなく先生のモチベーションも上がると確信しているそうです。「児童たちを楽しませるには、まず先生たちの気持ちが盛り上がらなくちゃ!」と笑う天野氏と石井氏。確かに、教師も児童も一緒になって盛り上がれるツールや学習環境があり、今までにない授業を実現することができたら、学校全体の意識とレベルがどんどん上がっていくことでしょう。まだ導入されたばかりのiMacとiPod classicを使った授業が今後の同校にどんな影響を与えていくのか、しばらく見守っていきたいと思います。
