昭和薬科大学は、80台を越えるWindows教室を、iMac132台とXserveのNetbootシステムにリプレイスしました。コンピュータ教室の管理をほぼ1人で行なわれている瀧澤誠先生(昭和薬科大学 薬学部 数理科学研究室 理学博士)に、Macを採用した理由を中心にお話をうかがいました。
電子化の進む医療現場に職を求める学生には、コンピュータスキルが必須
昭和薬科大学は1学年約300人、全学年で約1,200人の学生が学ぶ、薬学部だけの単科大学です。学生の多くは「薬剤師」の国家資格を取得し、卒業後は薬局や病院、医薬品メーカーなど、医療関係の仕事に進んでいきます。
昨今の薬学生にとって、コンピュータの知識や操作能力の習得は必須です。膨大な量の医薬品情報はデータベース化されています。薬学の研究に、高度な解析ツールの活用は欠かせません。医療現場では、電子カルテの普及に代表される電子化が進んでいます。
このため、同校は、前々から1年生を対象にした情報科学の講義で包括的なコンピュータ教育を行 うのみならず、各教科の中で解析ツールを利用するコンピュータ演習などを組み込み、情報教育に力を入れてきました。滝澤先生はご担当の’情報科学’にて、OSの概念から始まり、ネットワーク、JAVAのプログラミング、Webサイト構築、Excel操作など、幅広い講義をおこなっておられます。
管理負荷が低く、幅広いコンピュータ教育を支えるシステム
昭和薬科大学 薬学部
数理科学研究室 理学博士 瀧澤誠氏
このような情報教育を支えるコンピュータ環境として、今年度(2005年度)夏に、既存のWindows教室に代わって新たに導入されたのが、iMac G5 132台、Xserve G5 15台、Xserve RAID 2台から構成されるNetbootシステムでした。
従来のシステムでは、コンピュータウイルス対策やソフトウェアのバージョンアップやOSのパッチ当てなどのための運用管理負荷が非常に大きかったそうです。実際、運用管理を一手に引き受けてきた瀧澤先生は、業務時間の約4割がコンピュータの運用管理に取られてしまい、研究活動が十分にできない状況になっていました。
「私が情報科学、物理学の講義や研究を行いつつ、並行してコンピュータ環境の運用管理を行わなければならないため、必要最低限の対応をするだけでも精一杯でした。」(瀧澤氏)
Macへのスイッチを決定した最大のポイントも、運用管理負荷の軽減でした。検討段階ではWindowsベースでもいくつか、運用負荷の軽減をはかるソリューションが俎上に上ったそうです。しかし、システムとしての安定性やセキュリティの高さにおいて、イメージをダウンロードして起動するMacのNetbootに敵う提案はありませんでした。
「幅広い情報教育を実施していますので、Mac OS X がUNIXベースであることや、マイクロソフト社の「Office 2004 for Mac」にMSフォントが搭載されてWindowsとのファイル互換性に問題がないこともMac導入を後押ししました。 」(瀧澤氏)
教育用トータルシステムとしてのコストパフォーマンスの高さから、Macが最適であると判断されたのです。
昭和薬科大学 薬学部 数理科学研究室 理学博士、瀧澤誠氏
Netbootだけではない、Mac OS Xの素晴らしさ
コンピュータ室は、講義で使われていない時間帯はいつでも学生が利用できるように開放されています。「 端末へのネットワークをギガビット化したこともあり、 iMac G5を利用している学生は、ローカルのハードディスクにアクセスしているのとほとんど区別がつかないくらい、十分なパフォーマンスが出ています。」
実際にシステムが稼働するようになって、今、瀧澤先生は「管理負荷の削減に貢献しているのは、Netbootだけではない」とおっしゃっています。今回のシステム導入にあわせて学内のユーザアカウントをOpen Directoryで一元管理するよう構築しましたが、ワークグループ管理ツールの使いやすさによりメンテナンスがずっと楽になりました。また、2台の教員用iMacに搭載された「Apple Remote Desktop 2」は、 学生の操作のモニタリングや教材書類の一斉配布、端末の一斉シャットダウンなどの機能で、効率的な授業運営に大いに役立っています。 「万が一障害が発生した際も、本体とディスプレイが一体型でOSもアップル社製のiMac G5は問題点の切り分けも容易で、迅速な対処が可能と感じています。」(瀧澤氏)
瀧澤先生は、「運用管理が大幅に軽減して浮いた時間を研究活動に投じる中で、XGridの可能性にも取り組んでみたいですね」と、今後の展望を語ってくれました。



