専門分野の学習や運用管理で
メリットをもたらす教材としてのMac

東京薬科大学生命科学部

東京薬科大学生命科学部では、新入生にMacの購買/利用を推奨し、基礎的な使い方や英語学習、専門知識の習得、研究成果の発表など、授業や大学生活での活用を全面的にバックアップしています。また、同校では学内のネットワークをXserveとMac OS X Serverで構築。Open Directoryによる認証システムで全学生のアカウントを統合するなど、合理的な運用管理に一役買っています。

学部の開設当初からMacを採用


東京・八王子市にある東京薬科大学生命科学部には、学部生・大学院生を合わせて約1000名の学生が在籍しています。'94年の開設当初からコンピュータ教育を取り入れてきた同学部では、早くから学生に対して教材としてのMacの利用を推奨してきました。現在は大学生協を通じて、新入生にiBook、PowerBookの購買案内を行っています。

一部の教室の机はイーサネットコンセントと電源ソケットが組み込まれた特別仕様となっており、学生が自分のiBookやPowerBookを持ち込んで講義を受けられます。また、学部内にある2つのコンピュータ室では、さまざまな実習やストリーミング映像を用いた英語の授業などにiMacが利用されています。同学部がMacを全面的に採用し、学生に購買を推奨している背景について、生命物理科学研究室講師の森河良太氏にお話を伺いました。

一人一台のコンピュータ環境を推奨する


森河良太氏

東京薬科大学生命科学部生命物理科学研究室講師の森河良太氏

生命科学部での本格的なコンピュータの導入は、'95年から始まりました。当時はまだ珍しかったインターネットにいち早く注目し、今日のようなメールやWebの活用を前提にコンピュータの導入を検討した結果、MS-DOSやWindowsよりもイーサネット/インターネット接続が簡単なMacを採用することになったと森河氏は言います。

学内のコンピュータとしてMacを採用するだけでなく、学生にMacの購買を推奨していることは、同学部のコンピュータ教育方針の特徴と言えるでしょう。森河氏は「Macを導入した当初から、学部内の共用マシンだけでは不十分と考えていました。自分専用のMacを購入することで、学生はより長い時間使って慣れ親しむことができます」と、一人一台の購買を促す理由について話します。また、Macがリーズナブルな価格で購入できるのも学生たちにとって大きな魅力となっているようです。「大学生協が提供する割引に加え、アップルが実施している各種の学割キャンペーンもある。学生が購入する際の負担が少ないという点も、Macのいいところですよね」(森河氏)。

“所有するMacと学生生活をともに過ごすことで、コンピュータの本当の便利さや活用法が見えてくるのです。”

— 東京薬科大学生命科学部生命物理科学研究室講師 森河良太氏


今では同学部のほとんどの学生が自分のiBookやPowerBookを持ち歩き、技術演算や化学構造式プログラムといった専門的なMac用アプリケーション、Microsoft Officeなどを使って課題やレポートを作成しています。そのほかにもWebから就職活動に関する情報を収集したり、ときには息抜きにiTunesで音楽を楽しんだりと、授業以外にもMacが活用されています。「自分が所有するMacと学生生活をともに過ごすことで、コンピュータの本当の便利さや活用法が見えてくるのです」(森河氏)。

専門的なカリキュラムに適応するMac OS X


宮川毅氏

東京薬科大学生命科学部生命物理科学研究室/情報処理教育センター助手の宮川毅氏

東京薬科大学生命科学部のコンピュータ教育は、その内容もたいへん充実しています。大学生協の主催による基礎的な講習会から始まり、その後はMac OS Xに付属する「ターミナル」の使い方やHTMLの記述などについて教わります。さらに、開発者向けのツールを使ったC言語のコーディングやコンパイルもカリキュラムに組み込まれています。こうした知識は、生命科学の「コンピュータによるシミュレーション」を行う研究で役立てることができます。生命物理科学研究室/情報処理教育センター助手の宮川毅氏は「Mac OS XはUNIXベースですから、特別な環境をインストールする必要がありません。開発者向けのツールも組み込まれてますし、スマートにUNIX環境を利用できるのが素晴らしいですね」と、同学部のカリキュラムに適応するMac OS Xのメリットを挙げています。

 

学生のサポートやサーバの管理負荷を軽減


学生や教職員が使うすべてのMacは、わずか4名のスタッフでサポートされており、運用負荷の軽減にもMacが貢献していることがわかります。「Windowsの場合、さまざまなメーカー製のマシンを個別にサポートしなくてはなりません。また、ウイルスに対抗するためのソフトウェアの度重なるセキュリティアップデートなど、運用管理の負荷は相当なものです。元々使いやすいMacは、問題が発生してもすぐに対処できる。もしWindows環境を導入していたら、きっと今のような少人数での運用体制は実現しなかったと思います」(宮川氏)。

Xserve

XserveはOpen Directoryサーバのほか、Xserve RAIDを使ったファイルサーバの中核としても運用されています。

'04年からはXserveとMac OS X ServerによるOpen Directory*を導入し、学生や教職員のアカウント管理を一元的に行っています。学内からLAN経由でのサーバへのアクセスだけでなく、外部からのリモートアクセスでも同一のアカウントによる合理的なユーザ認証システムが実現しました。なお、学内ではWindowsマシンのアカウントもOpen Directoryでシームレスに統合しています。「過去に何度か、Windows環境への移行を検討せざるを得ない状況になったこともあります。しかし、我々にとってMacは最良の選択であり、この環境を手放すことは考えられませんでした。今はずっとMacを使い続けることができて、本当によかったと思っています」(生命物理科学研究室教授 林 昌樹氏)。

学生が自分のノートパソコンを持ち込んで授業できるシステムを、国内の教育機関としては早い時期に構築した東京薬科大学生命科学部。現在はVPN**による外部からのアクセスなど、ネットワーク環境の強化を計画しています。Macを中心にコンピュータ教育を推し進める同学部は、今後もより快適な学習環境を学生たちに提供し続けます。