沖縄県立浦添工業高校

生徒たちのイマジネーションと
クリエイティビティを刺激するMac

沖縄県立浦添工業高校


沖縄県浦添市の中心部に位置し、今年で25年を迎える沖縄県立浦添工業高等学校。デザイン科の3年生の実習の授業では、“MAMOYA”と呼ばれるTシャツショップを運営するユニークなプロジェクトが行われています。そこではiMacやiWorkなどのアップル製品が大いに活用されていました。

危機感からスタートしたTシャツプロジェクト“MAMOYA”

日本の中でも一年中温暖な気候に包まれている沖縄県。沖縄といえばやはり青い空と綺麗な海。そして最も身近な洋服といえば、まちがいなくTシャツでしょう。沖縄県那覇市の繁華街である国際通りには様々なブランドのTシャツショップが並びにぎわっています。
沖縄県立浦添工業高等学校デザイン科3年生のスクリーン印刷班では、オリジナルのTシャツを制作する授業が行われています。生徒さんたちはただTシャツを制作するだけではありません。ブランドの立ち上げからTシャツのデザイン・制作を行い、そして10月~11月には期間限定のショップをオープン。ショップの運営・在庫管理・接客・販売にいたるまですべて生徒さんたちの手によって行われています。高校生ならではの自由な発想のデザイン、そして本格的なスクリーン印刷のTシャツはどれもプロ顔負けのクオリティ。ショップには学生さんと同世代の若者から年配の方まで、幅広い年齢層のお客様が訪れるそうです。
“MAMOYA”と呼ばれるこのプロジェクトをスタートさせたのは、デザイン科の大城守先生。大城先生は3年前、同校にスクリーン印刷システムが導入されたことをきっかけにデザイン科にMacを導入。そしてMAMOYAをスタートさせました。他の学校にはないユニークな実習ですが、実はある危機感から生まれたという経緯がありました。

「3年前、私がこの学校に赴任してきたときのデザイン科の生徒たちは、デザイナーというよりもアーティストだったんです。つまり机上のコンセプトで自分が好きなものを作っているだけでした。“このままではデザイン科ではなくなってしまう”。こうした危機感から始まったのがこのMAMOYAでした。従来の作品制作で終わってしまう授業ではなく、自ら企画・制作・販売・運営を行い、より実践的なデザイン活動を行うことで、社会人としてのデザイナー育成に繋がるのではないかと考えました」(沖縄県立浦添工業高等学校デザイン科大城守先生)

ではなぜTシャツだったのでしょうか? 大城先生はこう語ります。 「まずは学校にスクリーン印刷システムが導入されたこと。そして生徒たちには活動資金も出資させているのですが、少ない資金でかつ生徒たちのデザインが一番活かせるのがTシャツだろうと考えました。また、地元の沖縄には多くのTシャツのデザイナーズブランドがありますし、当時大手衣料品メーカーが企業とのコラボTシャツを販売したことも話題になっていて、これはいける!と思ったんですね」

このMAMOYAの活動は地元メディアでも大きく取り上げられ、スタートしてからわずか一年目で沖縄の大手Tシャツブランド“海人(うみんちゅ)”とデザイン契約を交わすまでに至りました。

Macは生徒にとって憧れのマシン

浦添工業高等学校デザイン科の教室にずらりと並ぶのは約20台のiMac。この日の生徒さんたちは、各グループのTシャツブランドのロゴデザインを行っていました。現在同校ではサーバも含め約80台のMacが導入されています。大城先生が赴任してきた3年前には1台もなかったというMac。しかしMacが導入されて以降は、生徒たちが制作する作品のクオリティ、そしてモチベーションが目に見えて高くなったといいます。

「Macはプロの現場で使われているマシンというイメージがあり、やはり憧れのマシンだったようです。生徒たちにはできるだけ良い環境で作業をしてもらいたいんです。当然それが良い作品作りに影響しますから。いろんなことができると、同時に作品のイマジネーションも広がっていくと思います」(大城先生)

MAMOYAのプロジェクトでは、写真の管理はiPhoto、レポートはPages、プレゼンテーションではKeynoteを使用するなど、iLife、iWorkといったアップルのソリューションが徹底的に活用されています。 音楽をブランドコンセプトにしたというグループ“com.M”の生徒さんたちは、iWorkをこう評価します。
「Keynoteはブランド発表のプレゼンテーションに使いました。Keynoteにはいろんな素材が用意されているので便利。自分たちのブランドコンセプトのイメージに合うような素材を探して作って行きました」
「Pagesもテンプレートがたくさんあるから、その中からイメージに合ったものを選びました。写真の位置も自由に変えられるので便利ですね

ビジネス系のソフトウェアでありながら“簡単で便利に、そして楽しく使える”ことはコンピュータを使い始めて間もない学生さんにとって大きなポイント。大城先生の授業では、ソフトウェアの使い方を敢えて細かく教えていません。また参考書を使ったり、操作方法に関するプリントを配るといったこともしないそうです。
「Macは直感的でわかりやすいので説明が必要ないということがあります。ソフトウェアに関しても生徒たちには基本的な操作を教えて、自分で考えながら使おうねと言っています。あとは困ったときに手を挙げて聞きなさいと。それに、使い方を敢えてあまり細かく教えないことが、クリエイティブな発想が広がったりもするんですよね」(大城先生)