早稲田大学 人間科学部 人間情報科学科では、コンピュータ基礎科目履修者にiBook購入を推薦することで、セキュリティの高さと使いやすさを兼ね備えたMac OS Xのメリットを最大限活用し、コンピュータ室に制約されない柔軟な教育環境とUNIXベースの次世代エンジニア育成に向けたコンピュータ教育を可能にしました。

人間情報科学科の学生を中心に、iBook800台がキャンパスに

早稲田大学 所沢キャンパスにある「人間科学部 人間情報科学科」は、2003年春の学部再編時に生まれた新学科です。 現在、1学年約240人、3年生までの合計約700名の学生が在籍しています。
1987年に創立された人間科学部では、1992年から本格的に教育・ 研究にアップル製品を採用してきました。最初は30台のMac SE30でインターネットを活用する国際共同カリキュラムの実践から始まり、コンピュータ室に128台のPower MacやiMacが2003年まで配置されていました。

現在コンピュータ室には、Windows機が置かれていますが、無線LANが整備された所沢キャンパスでは800台以上のiBookが利用されています。人間情報科学科のほぼ全員が履修する「コンピュータシステム入門」や「プログラミング㈵」の教材として、一人一台、iBookを持つことが推薦されているからです。

コンピュータの基礎科目を履修する学生一人一人にiBookの購入を推薦した背景について、 早稲田大学人間科学学術院 学術院長補佐の、西村昭治先生に話をうかがいました。

学部再編で発生した既存コンピュータ室の制約の問題を、iBookで解決

最初のきっかけは前述の「学部再編成」でした。再編前の人間科学部の 1学年の学生数は、約600人でしたが、再編にともないスポーツ 科学科がスポーツ科学部として独立し所沢キャンパスは2学部を 収容することとなりました。その結果2学部の学生総数は 1,000人強と、およそ2倍に増えたのです。2006来春に4年 目を迎えると、所沢キャンパスの学生人口は2学部あわせて 4,000人を超える規模となります。このため当初用意されていた 128台の共用コンピュータ教室だけでは、十分な教育が行えなくなることが予想されました。

そこで、この教室不足の問題を解決する最適なソリューションが「PCの学生個人購入」だったわけですが、将来システムエンジニアやプログラマを目指す学生へのコンピュータ教育の内容を踏まえると、採用するPCは以下の条件を満たすことが必要でした。

将来的にシステムエンジニアやプログラマを目指すとはいえ、全ての新入生が最初からパソコンの利用になれている訳ではありません。

現実には大半が初心者のコンピュータ利用者である学生が、基礎から応用まで学べるマシンとして、すべての条件を満たすのは「Mac OS X」しかなかったのです。

早稲田大学人間科学学術院
学術院長補佐(eスクール教務担当教務主任)
助教授 西村昭治氏

また、Mac OS Xを搭載するiBookは同等の機能を提供するWindows機と比較するとコストパフォーマンスに優れており、学生割引も適用されて個人購入の負担が大きくないというのも機種選定の決め手でした。


ノート型パソコンを常に持ち歩き日常的に利用することを通じて、学生のコンピュータに対する理解がより深まります。また個人所有なので愛着や責任感を持たせることもできます。パーソナルコンピュータというからには、コンピュータ室だけでなく、もっとパーソナルに利用されるべきです。

学生生活に溶け込むiBook

どの教室でもコンピュータ関連科目の講義ができるようになったことのメリットは大きいのですが、それだけではありません。所沢キャンパスでは、 教室、食堂、図書館などいたるところに無線LAN機器が設置されています。休み時間や昼食時にも、緑あふれる中庭のベンチや芝生の上などでiBookを開き、内蔵されたAirMac Cardで無線LANを利用して課題に取り組んでいる学生の姿を見かけます。

iBookは持ち運びを考慮した頑丈な作りで故障も少なく、UNIXベースのMac OS Xはコンピュータウイルスなどのセキュリティ面の問題も少ないため、学生は思う存分楽しんで使っているとのことです。

「WindowsのノートPCに比べると、iBookはやや重く、バッテリーの持ちが短いのが難点ですが、本学での教育上障害とはなっていません。」


非常に使いやすいOSであることから、学生所有のiBookに対するサポートに一定以上の時間を取られることがありません。

アップルの技術を生かしてコンテンツを活用

人間科学部では、インターネットで学ぶことのできる通信教育課程「eスクール」を開講しています。この「eスクール」は生涯教育なので受講生のほとんどが社会人です。「eスクール」の学習コンテンツは高画像で提供されるのが特徴です。スライドや小さなムービーが配信されるという一般的なものではなく、講師が黒板に板書を行っている様子や、コンピュータの部品を手に説明する様子などを、ライブの大学講義に近い高品質な画像で提供しています。これらのデジタル化されたコンテンツは、すでに200本以上作成さています。今後の展開としては、eスクールのラーニングコンテンツを、動画再生可能なiPod向けにPodcastingで、忙しい社会人学生が通勤などの移動中でも受講できる可能性も検討しています。」

早稲田大学 人間科学部 人間情報科学科の、アップル製品ソリューション・サービスを活用した先進的な教育への取り組みは今後も続くことでしょう。