埼玉県所沢市の東所沢で小児科医院を開業されている草刈 章医師。首都圏のベッドタウンに位置し、多くの患者を抱える小児科クリニックで、Mac対応の電子カルテ WINE STYLEがどのように活用されているかお話を伺いました。電子カルテを実践することによって、医療情報を多面的に利用し、地域医療や患者インフォームドコンセント、学生教育に至る幅広い局面で医療情報が役立てられています。

電子カルテの導入をめざして
「開業を志した時、まず思ったことは、いつかは必ず電子カルテを使った診療をしようということでした」と草刈医師は語ります。“患者本位の医療を目指すには、あらゆる立場の人たちが診療情報を共有できなければならない。そのためには誰にでも分かるカルテを残す必要がある”と考えたためということです。しかし、すぐに導入できる環境になく、医療文書作成のためのワープロ導入から始めました。しかしこれではできることに限界があり、Windows 95が登場すると即座にPCを購入し、電子カルテを念頭に診療の情報化をスタートさせました。

「コンピュータはメールやWord、Excelなどは便利に使えたけれど、電子カルテとして使えるソフトがなかなか見つからなかった」(草刈医師)。そんな時、地元のシステムインテグレータ(SI)に出会い、ご自身の構想を相談されたそうです。「担当してくれた人は医療の専門知識はほとんど無かったが、コンピュータの専門家として信頼がおけた。また、熱心な人で自分が理想とする医療の情報化に理解を示してくれた。それならオリジナルで作ってみようということで、SIと自前の電子カルテの開発に着手しました。しかし、実際はそう簡単にはことは運ばず苦戦続きのさなか、そのSIがあるソフトの情報を持ってきたんです」と草刈医師。「『既存の電子カルテを徹底的に調査したところ、Mac対応のWINEという電子カルテのアプリケーションがあって、大変優れているようなので、自作するよりはこれを検討しては』ということになり、SIに実際に当時のWINE(現在のWINE SYTLEの前身となったもの)を開発されている高橋医師の病院まで行ってもらって、運用状況を見せていただきました」。

抜群に評価の高かったWINE
SIは実際のカルテの運用状況を見学し、開発者である高橋 究医師の話を聞いて帰ってきて「先生、これは私たちが自作しているものより格段先を行っています。これを導入しましょう」と草刈医師に技術的なポイントを説明しました。その際のSIの評価ポイントは以下のとおりだったとのことです。

1. 対応するOSが安定したUNIX系であり、オープンソースであることを高く評価。
2. データベースソフト(OpenBase)がセキュリティ、処理速度の点で他のものよりよい。
3. 電子カルテソフトとレセコンソフトが分離している。
4. 完全なカスタマイズが可能
5. MMLで他のソフトと情報交換が可能
6. 拡張性、発展性がある。

さらに、全国の医療情報に携わっているドクターの間でも評判を呼んでいました。

次ページ:2. WINEの導入にあたって





草刈 章医師
1. 電子カルテの導入をめざして
2. WINEの導入にあたって
3. 使える電子カルテに育てるために
宮崎幸重医師
1. 導入から現在のワークフロー確立までの変遷 前編
2. 導入から現在のワークフロー確立までの変遷 後編
3. 事務職の効率化





WINE STYLE

WINE STYLEはクリニックから小中規模病院までをターゲットとした、MMLを標準インターフェースとして採用した電子カルテシステムです。現役の医師が開発し、100%医師の視点で、外来での仕事の省力化を主に考えてつくられているため、多方面において紙カルテを使用するよりストレスの少ないシステムとなっているのが特長です。

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