事務職の効率化
「開業当初より医療事務のスタッフ2名に、受付、医事会計の仕事を担当してもらっていますが、(ワークフロー確立後は)事務の作業量は1名で十分な量に軽減できたかも知れませんね。ただし休暇を交代でとってもらう都合もあるので、現実は(常勤1名+非常勤1名の)1.5名体制です。診療所ではなく中小規模の病院は経済的な効果がはっきりとでると思います」と宮崎医師は話しています。ワークフローを確立し、これまで医師と事務員双方で重複して入力していた診療情報を分業できたことで、事務員の仕事を大幅に軽減することができたとのこと。また、事務員に余裕ができるので、空いた時間でレセプトや処方箋の不備などをチェックできるそうで、例えば処方の日数にミスがあった場合など、事務側で直ちに確認してもらえるなど、随分助かるようになったとのお話でした。レセプト処理もその日のうちに終わってしまうので、毎月末に処理をしていた診療報酬請求の作業も大幅に軽減できているとのことです。「レセ・コメント(症状詳記)のCLAIM転送が実装されると月ごとのレセプト作業をゼロにできるのではないかと考えている」とこれからの展開を話されました。

WINE STYLEの導入を希望するドクターの方へ:導入成功の秘訣
宮崎医師はWINE STYLEによる診療が手放せなくなった現在も、電子カルテに記載した内容をプリントアウトしてカルテの台紙に貼付け、紙カルテと併用されています。「何もかもペーパーレスにしようとはまったく考えていません。電子カルテを使って効率が上げられるところだけ上げる、ということを前提に考えています」ということでした。例えば、検査の指示・結果記載や画像データの取り込みなどは現時点では行なわず、必要な文書はそのままファイルし、看護婦さんの手書きの記載も認めているそうです。電子カルテ導入の条件として宮崎医師は「それぞれの診療科や医師によって、必要なカルテ情報は様々なことから、自分の診療スタイルに合わせられなければ効率化はできない。WINE STYLEの特徴はカスタマイズが自由にできることにあるので多くの医師のニーズを満たすのではないでしょうか」と指摘します。宮崎医師の場合はWINE STYLEとORCAをペアで導入したことで、病名、処方、レセプトのワークフローが確立したことが最も効果があった点とあったと強調されています。

また「WINE STYLEはいくつかのモジュールを組み合わせて連動するシステム」であることから、部分的なアップグレードが可能で、データベースも独立しているため、拡張性・自由度が高いということも電子カルテとして推奨できるポイントの1つと言います。開発者の高橋医師と直接ユーザがメーリング・リストで議論できる点も特徴とのことです。WINE STYLEはあまりに多機能なのでその半分も利用できていないのでないかと感じているそうですが、 薬剤や病名で検索し、その検索データを登録することも可能とのことです。「検索したデータを蓄積する一方、検査値のグラフ化などもより充実させ、患者さんにわかりやすい診療が行えるようにWINE STYLEを使い込んでいきたい」というお話でした。

WINE STYLEは検査値のグラフ化にも対応。



「欧米の例をみても、電子カルテ導入はクリニックから始まっていくと思います。WINE STYLEはクリニックや中規模以下(200床以下)の病院の外来に向いているのではないでしょうか」と宮崎医師は話します。従来のレセコン導入コストと同程度のコストでWINE STYLE+ORCAを導入でき、オープンソースのORCAを利用することで、レセプト部分の維持コストも格段に節約できます。WINE STYLE は、(株)サン・ジャパンによる処方、検査、CLAIM接続などの煩雑な導入時の設定を行う、きめ細かい導入サポートメニューも用意されているため、使用経験のない方でも安心して導入できます。また、OpenBaseというすぐれたデータベースで開発されていますので膨大な量の患者情報に対応でき将来的にも安心です。新規開業の先生方はぜひ検討されてみたらいかがかと思います」とのお話でした。


草刈 章医師によるWINE STYLE導入事例について、こちらで紹介しています。ぜひご覧ください。




宮崎幸重医師
1. 導入から現在のワークフロー確立までの変遷 前編
2. 導入から現在のワークフロー確立までの変遷 後編
3. 事務職の効率化
草刈 章医師
1. 電子カルテの導入をめざして
2. WINEの導入にあたって
3. 使える電子カルテに育てるために