病院医療情報管理者から見たMacBook Pro

Mac OS XとWindows XPが快適に動作するIntel搭載Mac

深沢祐之先生

東邦大学医療センター大橋病院情報管理室室長で、病院内のシステムの運営管理、メンテナンス、セキュリティ対策などの業務にあたられている深沢祐之先生

東邦大学医療センター大橋病院情報管理室室長で内科医師の深沢祐之先生は、病院内のシステムの運営管理、メンテナンス、セキュリティ対策などの業務にあたられています。その仕事柄、先生ご自身は、業務上はWindowsとLinuxを利用することが多かったものの、現在ではMacBook Proを利用されて、Mac OS XのアクティブユーザとしてMacも活用されています。医師でありながらコンピュータのプロフェッショナルでもあり、さまざまなハードウェア、さまざまなOSに日常的に接し造詣の深い深沢先生に、Intelプロセッサ搭載Macのインプレッションをお聞きしました。

ファーストインプレッションは“とにかく速い”

MacBook Proのファーストインプレッションは?とお尋ねすると「速い。とにかく速いですね」との第一声が返ってきました。「ネットワークの通信速度に左右されたり、ハードディスクのアクセス時にひと呼吸置くような感じはあっても、コンピュータ自体の処理速度が気になることはまったくありません」とおっしゃいます。

コンピュータの処理速度が速くなると、どういうメリットがあるのでしょうか。多くの処理を短時間でこなせることは、言うまでもありません。しかしそれだけではなく、思考のツールとしての有用性も向上するのです。「マルチスレッド、マルチタスクが当たり前の時代です。ウインドウを切り替えるときにタイムラグがあるのでは思考の流れが途切れてしまいますが、MacBook Proではそのようなことをまったく感じません」(深沢先生)。マルチタスクをこなすということはすなわち多くのウインドウが開いたままになりがちですし、例えば、電子カルテシステムの「WINE STYLE」はMacのデュアルディスプレイ機能に対応するなどコンピュータの画面をフル活用することで使いやすいユーザインターフェイスを実現しているシステムですが、MacBook Proの高い処理性能と広い画面なら、こうした使い方にも十分に対応できます。

さらに深沢先生からは「まだ試していませんが、ここまで速いとUniversalアプリケーション化されたFinal Cut StudioをIntel搭載Macで動かして、リアルタイム編集を試してみたいですね」とのお話もされていました。処理速度の向上は、クリエイティビティを刺激するという面もあるようです。

PowerPC専用のアプリケーションは、Intel搭載Mac上ではRosettaで動作しますが、「Rosettaで動いていることを感じないほど違和感なく、当たり前に使えます。だからこそ、これらのアプリケーションがUniversal化されたらどれほど速くなるのか楽しみですね。期待しています」とのことでした。深沢先生はRemote Desktop Connection Client for Macというソフトウェアを使ってご自宅のWindowsコンピュータに接続し、メンテナンスをすることもあるのだそうです。このソフトもMacBook Proで問題なく使えています。
「PowerBook G4と比べると、速くなったことはもちろん強く感じますが、それ以外の違いはあまりわからなくて、かえって物足りないぐらい(笑)。よくぞここまで同じになった、と思います。移行アシスタントもとても簡単で、私が使っている範囲ではPowerBook G4の環境がMacBook Pro上に完璧に再現できました。だから安心して使えるし、他の人にも勧められますね」というのが深沢先生の結論です。

将来が楽しみなBoot Camp

前述のような環境でお使いの深沢先生だけに、Boot Campもすで使い込まれています。Boot Campについても「十分実用になる速さです。普段使っているWindowsマシン(Pentium 4/3.9GHz)と変わらないし、むしろそれよりも速い。当たり前ですが、Intel Core DuoのWindowsマシンとして十分通用するような、プロセッサのパワーをきちんと引き出している速さでしょう。たとえばメールアプリケーションのバックグラウンドでセキュリティソフトが動作していても気にならないほどスムーズに動作します。“驚きのマシン”です」との感想をお持ちです。

MacBook Pro上で動作するWindows XP

MacBook ProでBoot Campを使い、Windows XPを起動。

確かに、普段はMacを使っていても、書類のやりとりなどにWindowsを使いたい場面は往々にしてあるもの。「Boot Campがあることは、医師にMacを勧める理由のひとつになります。動作速度はWindowsマシンと遜色ないどころか、これほど高性能のWindowsノートはないと言ってもいい。しかも、性能に比して割安ですよね、特にMacBookは。以前はMacを使っていて今はWindowsをメインで利用しているという医師は特に、Boot Campがあることによってもう一度Macメインという環境に戻りやすくなるのではないでしょうか」。

Boot Campはまだベータ版ですが、次世代のMac OS X "Leopard"に搭載される製品版に向けてのさらなる進化を深沢先生は期待されています。

随所に感じるMacBook Proの良さ

MacBook ProやMacBookに散りばめられた新しいアイディアも、深沢先生は総じて高く評価されているようです。
「MagSafeは素晴らしいアイディアです。利便性が高いですね。電源コネクタ部分はポータブルPCにおいては弱いところで、私も過去に壊したことがありますから(苦笑)。iSightは、こんなに小さいカメラが内蔵されているとは、最初は気づかなかったぐらいです。iSightが内蔵されているのも良いですね」。忙しい医師同士のコミュニケーションの手段としてビデオチャットの有用性は十分にある、ということなので、今後はiSightの出番もどんどん増えていくことでしょう。

WindowsのノートPCに接することも多い深沢先生だけに「トラックパッドが広いですね」とのご指摘もありました。MacBook Proは画面そのものが広いうえにグラフィック、映像関係のアプリケーションを使うユーザも多いことから、広いトラックパッドで操作性を高めています。さらに、2本の指をトラックパッドに乗せて動かすとウインドウ内のスクロールができたり、2本の指をトラックパッドに乗せたままボタンをクリックするとマルチボタンマウスの右クリックに相当するといった操作もあります。Windowsの操作に慣れている深沢先生からは「これ、便利ですね。よく考えられているなぁ」というコメントが聞かれました。

さらに「見た目がすっきりとしていて美しいですよね。開いて使っているときに、スクリーンの上部にラッチ(留め金)が飛び出していない。また、構造的にも優れたデザインです。たとえばメモリの増設は、自分でもできるようになっていますが、アクセスしやすく、かつ目に触れにくい場所にある」との評価も。ちなみにMacBookにはラッチさえなく、マグネットでスムーズに確実に開閉するデザインです。これには深沢先生も驚かれたご様子でした。

MacBook Pro/MacBookは医師に勧められるコンピュータか?

さまざまなコンピューティング環境に精通している深沢先生から見た、Intelプロセッサ搭載Macのアドバンテージを伺いいました。

“使われているプロセッサをはじめとするハードウェア的なアーキテクチャを考えれば、驚くほど安価なマシンです。”

「まず、Macの伝統である、使いやすさやユーザフレンドリーさ。それに加えてMac OSは安定しています。v10.3、v10.4とバージョンアップを重ねて、たいへん安定したOSになっていますね。これなら医師が業務で使うコンピュータとして他の先生にも勧められます。Intelプロセッサだからという抵抗感を持っている方もいるかもしれませんが、それは心配ありません。“これまでより速いMac”と考えればいいと思います。移行アシスタントを使えば、これまでの環境を驚くほど簡単に再現できますし。しかも、使われているプロセッサをはじめとするハードウェア的なアーキテクチャを考えれば、驚くほど安価なマシンですね」

また、深沢先生はシステム管理者としての立場から「私の大学ではウイルス対策ソフトがインストールされていないコンピュータは持ち込めないルールにしています。Macの場合、危険度は非常に低いのですが、Universalアプリケーション化されたウイルス対策ソフトもありますから、そのような場合はそういったものも必要になりますね」との見解をお持ちでした。また、Boot Campのように1台のコンピュータで複数のOSから起動できることについて、システム管理者の立場からの見解をお聞きしたところ「複数のOSが動くことは、まったく問題ありません。コンピュータのMACアドレスに基づいてネットワーク管理をしているといった都合上、デュアルブート環境であることを管理者に申請してもらいたいとは思いますが、申請してもらえれば問題ないと考えています」とのお答えでした。

このように深沢先生は、使いやすさと性能の高さはもちろんのこと、Intelプロセッサへの移行に伴って費用対効果が上がったことも評価されています。セキュリティ面での安全性やBoot Campによる利便性もあり、Intelプロセッサ搭載のMacは「これから安心して使えるコンピュータ」(深沢先生)と言えるでしょう。