退役軍人局パロアルト病院

高解像度内視鏡検査

Grant Ellis

Professor Roy Soetikno and Gastroenterology Fellow Dr. Tonya Kaltenbach during an endoscopy at the Palo Alto Veteran’s Hospital Endoscopy Unit.

パロアルト復員軍人病院の内視鏡検査装置で内視鏡検査を行っているRoy Soetikno教授と消化器専門フェロー、Tonya Kaltenbach医師

米国では今年、推定134,000人が新たに大腸ガンと診断されるといわれています。大腸ガンによる死亡者数は55,000人を超え、ガンによる死亡原因の第2位を占めると予想されます。

しかし、大腸ガンは予防できます。第1の自衛策は、病変が腸壁深くに広がったり転移したりする前に、前ガン病変、早期ガンの段階で検出し、取り除くことです。1日に何千件もの大腸検査が日々行われています。

問題は、大腸検査は簡単ではないということです。ガン、特にごく初期のガンは非常に識別困難です。しかも、内視鏡検査では見直しができません。1回の内視鏡検査でリアルタイムで診断する必要があります。映像はリアルタイムの一回切りで、検査が終わった後に再び見ることはできません。後で参照する、診察する、教材にするといった利用はできませんでした。

そこで、退役軍人局パロアルト病院(Veterans Affairs Palo Alto Hospital)の消化器内視鏡検査科長でこの分野の第一人者であるRoy Soetikno教授は、アップルのテクノロジーを利用して、医師が大腸鏡検査を見直せる簡単な方法を開発しました。博士はMacを活用して内視鏡検査画像の録画、再生、編集することにしたのです。アップルのプロフェッショナル用ビデオ編集ソフトウェアFinal Cut Proを使って編集された博士の教材ビデオは数々の賞を受賞し、このような難しい分野での診断、治療の質の向上に貢献しています。

取り込みと再生

5人の担当医、9人の研修医、10人の看護師(および専門研修医)がいる退役軍人局パロアルト病院の内視鏡検査科は最先端の医療技術で有名です。そして、内視鏡の画面で見ている映像を取り込む方法を探していたSoetikno教授はMacに目を向けました。

近隣のスタンフォード大学で医学部助教授も務めているSoetikno教授は「内視鏡検査は動画のようなものなので、Macの強みである動画機能を活用しました。まず、内視鏡検査室の移動に便利なように、キャスター付きのカートに必要なシステムをすべて搭載したミニスタジオを作りました。ミニスタジオには、Power Mac、23インチApple Cinema HD Display、無停電電源装置を搭載しました。無停電電源装置を搭載したのは、装置の電源を切らずに、ICUや放射線科に持っていけるようにするためでした。」と述べています。以後、改良を加えられたミニスタジオカートは病院の内視鏡検査を一変させました。

「カートを作った理由の1つは、検査中にほんの数秒前に見た画像に見落としがあったかもしれないという不安がよぎることがあったからです。『何か見落としはないか、何を見落としたのか。』と思ったときは、検査を中断し、巻き戻して見直せます。Macがなければ、検査中の映像を見直すことは不可能だったでしょう。また、Macを使うことによって、安全で効果的な複雑な治療計画を立てられるようになりました。」とSoetikno教授は語っています。

「見つけるのが困難な早期ガンに注目し、何度も見直すことによって、その特徴が頭にたたき込まれました。私達が早期ガンを見つけたと話しても、画面を見ている他の人達にはわからないでしょう。彼らには見えませんが、私達には見えています。これはMacで内視鏡動画を再生できるようになったことで得られた利点の1つです。」

微妙な違いをとらえる

内視鏡検査医にとっては画質が問題でした。医師の多くは標準品位(SD)のビデオディスプレイを使用しているため、組織の微妙な違いをとらえ、腸壁に見えるのがポリープの表面なのか、初期ガンの兆候なのかを区別するのは困難です。

Roy Soetikno教授は「SDの動画では、病変を細かく見ることはできません。早期に病変を見つけるには、より高解像度でコントラストのはっきりした画像が必要です。」と述べています。

大手の内視鏡メーカーは、ハイビジョンへのアップグレードにより、この問題に対応しました。内視鏡検査科は最近、HD内視鏡を導入しましたが、その画質の高さに目を見張りました。

Soetikno教授の下で研修中の消化器専門フェロー、Tonya Kaltenbach医師は「私達は今朝、80歳の老人の大腸検査を行いました。彼には大きなポリープがありました。ポリープの大きさからガンが懸念されましたが、HD画像でポリープのパターンを調べたところ、詳細な画像のおかげで、ガンではないと診断できました。その場で治療法を決定し、内視鏡で病変を安全にすべて取り除くことができました。」と述べています。

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