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臨床医の効率的な業務書類処理ー"Theご紹介" 横田先生はiPubMedMaker以外にもいくつか医療向けのデータベースシステムを開発されていますが、その中でも最も人気・評価ともに高いのが「Theご紹介」という名が付けられたものです。 「iPubMedMaker」が情報を引き出すツールとすると「Theご紹介」は医療の現場で必要とされる業務文書作成ツール、情報の出力ツールといえるかもしれません。 「そもそも『Theご紹介』を作ったのは、病棟医長としての立場から、紹介状や返礼のもれがないかをコンピュータ管理するのが目的で、他の若い医師などにも患者情報などをコンピュータに入力させて効率的に業務をこなしたい、そのためには日常の書類業務をそのままコンピュータの画面に移せばスムーズにいくだろう、というのがその動機でした」と語ります。 「最初は紹介状と返礼をサポートするだけのものでしたが、広島県の横路 健先生からの要望などをいただいて、診断書、情報提供書、退院時要約に対応できるようにしました。 それから、入院証明書のサポートを追加した所、保険会社ごとに異なる書式をサポートしてほしいという要望があり、現在70種類ぐらいの入院証明書の書式をサポートしています。」 「当時、私は消化器内科および一般内科の医師をしていましたが、外来・入院患者の診察、種々の処置、内視鏡検査、内視鏡治療、老健施設の回診などの仕事の空き時間に多様な書類を作成していました。診療情報提供書、返礼、診断書、証明書、健康診断書、入院計画書、手術同意書、退院時サマリ、退院証明書、入院証明書、主治医意見書、看護介護指示書などです。これらの書類はどの科の医師でも一般的に作成しているものです。」 医者の仕事のかなりの部分は書類を書いていることが多い、とにかく医者がずっと書類書きをしているというのをなんとかしたかった、と横田先生。 「ボタンは極力目立たないようにして画面には病棟にある書式がそのまま出てくる、○付けはその部分をクリックすればできるなど、手書きで書くのと感覚的には同じになるように工夫しました。「病棟でのA4サイズの書類書きをそのままコンピュータ上で再現したおかげで病棟の医師の多くはすぐに使えるこのソフトを使用するようになりました。」 「Theご紹介」はその後、全国の医師からの要望や、ICD-10コードなど各種マスタデータをリレーショナルに取り込んで、薬剤情報提供書なども含んだ病院で必要な各種業務書類の作成を幅広くサポートするところまでバージョンアップされ、患者情報を一回入力しておけば、業務上必要なさまざまな書類のほとんどを簡単に作成可能という書類作成・出力に関する包括的な病院情報システムを構築可能なレベルになっています。 「診療情報提供書を書けば、入力した情報はそのまま退院時サマリにも使えます。また、入院証明書は書式の違うものを複数書かないといけないが、これを使えば、書き直すことなく何種類でも可能です。また、薬の情報も出せますので、患者さんにインフォームドコンセント的にそういった情報をお渡しする、という使い方もいいかもしれません。」と横田先生。 ![]() 「データベース化することにより、多様な書類に共通の情報を使うことができ、医師の疲労度を大幅に軽減することができます。そしてデータベースからの症例抽出も容易になります。その際、統一的な病名用語の使用が必要であり、ICD-10コードの併用が重要」といいます。 さらに、データベースのエンジンとしてFileMakerを使っているのでカスタマイズが容易であるという点、複数のスタッフとパソコンでも簡単に共有して使えるという点もそれぞれの病院で異なる書式や手続きに柔軟に対応でき、紹介状をきれいに書きたいクリニックから入院施設のある病院まで幅広く使えるシステムになっている、といいます。 BBSを利用してさまざまなドクターとコミュニケーションが有効 「私はアプリケーションの開発にEメールやBBSからのフィードバックは欠かすことができません。これまでTheご紹介の機能の多くはご利用者の方とのやりとりで完成させてきました。もし不具合や新情報、アイデアがありましたらメールで連絡するか、私のホームページのBBSに書き込んでください」 現在のパソコン利用法 「パーソナルコンピュータが世の中に出てきた頃に、ちょうど私が医師になってすぐアップルを支持してきましたし、周囲の(医局の)人たちにもアップルを勧めてきました。私の年齢はジョブズやウォズニアックとほぼ同年代で、同年代の彼らがパーソナルコンピュータを作り上げたことに驚いていました。」という横田先生ですが、現在はどこへいくにもPowerBook G4を持ち歩かれて、大学の講義もPowerBook G4でされています。 ご自身のパソコン利用法についてうかがうと「現在、臨床データの集計はFileMaker Pro 6または7とExcel、グラフ作成はデルタグラフ5.5。図は、すべてをコンピュータ上で描くことはなく、スキャン画像やSnapz Pro X2で取り込んだ画像に、InDesign CS上で直接必要な図を書き加える」という工夫をされているそうです。 そして最近、最新のPowerBook G4 15" 1.67GHzモデルを導入されたことで、旧モデルと比較して処理速度的にもストレスがなく、ディスプレイの表示面積やクオリティにも大変満足されています。「Macの立ち上がり、Officeなどの立ち上がりはMac OS 9よりずっと速い。(Mac OS Xの)最大の利点は、安定性でありプログラムが落ちないこと。LANでのWin-Macの共有が楽である。もはやMac OS 9に戻る気はしない。」といいます。 また、ソフトウェア開発者として心がけていることについてお伺いすると「不具合が報告されて、重要と判断したらただちにホームページで告知する。どのような質問にも回答する。重要なものはFAQに乗せる。BBSに書き込みがあったら直ちに対応する。簡単になおる不具合はアップデータで対応し、大幅な変更はバージョンアップにしている。」とユーザや医療関係者にとってたいへん心強いコメントをいただきました。
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