これからの出版社と著者、
印刷会社の関係についてどうあるべきか
この新システムは、作家、編集者、印刷会社の各々が原点に返って本来の仕事に特化できる、ということが最大の副産物なのです。
「作家=コンテンツオーサー」、「出版社=事業企画と事業運営(ブランド・流通)としてのプロデューサー」、「印刷会社=工業生産としてのプリント」というように、新システムが本来の各業務/役割のクオリティを高め、責任を明確にすることが見えてきました。
つまりそれぞれのエキスパートが専門分野でがんばる。一丸となって、映画を作るのと同じような考え方が、この出版という世界に本来必要な姿ではないでしょうか。
出版業界の構造改革とは
グラフィックデザイン業界では、デジタル化の波による工程改革は、本当にあっという間におこなわれました。ロットリングや烏口の駆逐は一気に進みました。
文書を書くだけの人は、DTPやワークフローとしてのデジタル化と関係の無い世界におかれていました。出版業界は、DTPがもたらした構造改革から少し離れたポジションにいた、ということが言えるのではないでしょうか。
Mac OS X、OpenType、InDesignの登場は、出版業界の根幹に関わる議論をスタートさせるとても良いきっかけを与えていると思います。
Mac OS Xによる新システムに取り組んでの感想 −こうしなければ先がなかった−
今回の私の手法が、決してベストとは思っていません。他の道もあるでしょう。ただ、出版業界全体のことを考えれば、今後は改革を行わない旧弊的なシステムのままでは難しくなっていくであろうな、という見通しが自分の中で明確に立ったのが大きな成果です。
つまりこの「手法にして良かったと」いうよりも「こうしなければ先がなかった」いうことが明確になったということです。これはとても大きな収穫です。Mac OS Xの導入が大きなきっかけになったわけです。