タイムロスを激減してくれるSpotlight


海津ヨシノリ氏による「Mac OS Xのすすめ」の第2回目は、Mac OS X v10.4から新たに搭載されたシステムワイドなデータ検索機能、「Spotlight」をテーマにお届けします。目的のデータを瞬時に探し出すSpotlightの有効性はもちろん、「Automator」を使った自動処理や作業効率を向上させる「スマートフォルダ」の使いこなしなど、パワーユーザならではのTipsもお見逃しなく。

データの山に埋もれる大切な情報


【図.1】

【図.1】 私が作成したフォルダの中身。アイデアと作品作りに集中したいので、資料整理は後回しになってしまいます。

クリエイターの作るデータはコンピュータで簡単に管理できるようなものではなく、今までは検索機能の恩恵を受けてこなかったというのが実情ではないでしょうか。デジタルカメラで撮影された写真やフリーの素材集、Adobe Photoshopなどの画像処理ソフトで作成したオリジナルパターンやイメージは、ファイル名やフォルダ名、作成された日付でしか判別できません。それらの情報を活用しても、データが増えていくと何がなんだかわからなくなってしまいます。私はその典型で、作成した過去の作品を探し出すのに毎回途方もない時間を費やしていました。

膨大なメールの中から、そのやり取りの内容を検索して見つけ出すことも実質不可能でした。だからといって、すべてのメールをプリントアウトするとたいへんな量になってしまい、効率的な作業とは言えません。印刷した書類から目的の情報を探すよりも、資料をPDF化してMac OS Xの「プレビュー」の検索機能から情報を探し出すほうが効率的であると言えば、そのイメージを掴んでいただけるでしょう。

Spotlightで曖昧の大切さを実感


【図.2】

【図.2】 FinderのSpotlightメニューでフォント名をキーワードに検索を実行した様子。フォントファイルだけでなく、キーワードを含む書類やPDFも見つかります。

ところが、Mac OS X v10.4に搭載されたSpotlightの登場で状況は一変しました。Spotlightでは、ファイル名やフォルダ名だけでなく、メールの本文、Microsoft ExcelやFileMakerなどで作成した書類、PDFといったファイルの中身までもが検索の対象となるからです。さらにデジタルカメラのExif(イグジフ)情報にも対応しており、カメラ固有の機種名や絞り値、焦点距離などをキーワードに検索することも可能です。

私はハードディスクに膨大な数の欧文フォントを入れていますが、フォント名が指定されるプロジェクトでも、瞬時に目的のフォントがハードディスク内にあるかどうかをSpotlightで確認できますし、必要であればフォントをすぐにオンライン購入することもできます。これにより、アートワークとは無縁な作業によるロスタイムは激減しています。システム環境設定の「Spotlight」パネルでは表示する検索結果を絞り込めるので、効率よく検索することができます。

また、Finderメニューの「情報を見る」(*1)で表示できるファイル情報のコメント部分がSpotlight対応となり、記載した単語がSpotlightでの検索と連動するようになりました。自分なりのルールを決めてコメントを追加しておけば、生きた資料がどんどん蓄積されていきます。それが本当の意味の「資料」であり、「データ」と言えるでしょう。

次ページ:自動処理とスマートフォルダで検索を効率化

本ページに掲載しているすべての商標および登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。