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Final Cut Pro HDは、タイムラインメタデータを「XML」で記述・出力し、グローバル化することが可能です(「XMLインターチェンジフォーマット」対応)。XML出力したFinal Cut Pro HDタイムラインは、XMLインターチェンジフォーマットに対応する他のアプリケーションやシステムで読み込み、再現することができます。 XMLタイムラインデータは、ノンリニアビデオ編集(NLE)システム向けに拡張された現代的なEDL(Edit Decision List)と言えます。ビデオトラック1本分のソースイン/アウト点、レコードイン/アウト点、トランジションエフェクト等、必要最低限の基礎的編集情報しか記述しないリニア編集システム向けのオリジナルEDLデータとは異なり、XMLタイムラインデータには、NLEシステムたるタイムライン構造〜マルチトラック分の編集/エフェクト情報を一括して含めることができます。 タイムラインのマルチトラックは、クリップを縦積みしてビデオ合成を行うためだけに用意されているのではありません。下位ビデオトラックの代替クリップを上位ビデオトラックに配置するなど、作品の構成を練る上で必要不可欠な現代的編集手法の礎となっています。ですから、XMLタイムラインデータにマルチトラック構造が含まれることは大変重要です。加えて、タイムラインに配置されたクリップのフレームサイズ/フレームレート/コーデック/タイムコード/メディアファイル情報、クリップに適用されているエフェクト情報等々、タイムラインの構成要素を全てXMLタイムラインデータに盛り込めますので、Final Cut Pro HDのタイムライン全域、あるいはその一部のメタ情報を、他のアプリケーションにまるまる転送することが可能となります。 XMLインターチェンジフォーマットの利用例を紹介しましょう。XMLインターチェンジフォーマットにより既に実現しているワークフローとして、Final Cut Pro HDタイムラインからのMotionプロジェクト生成が挙げられます。 Final Cut Pro HDでMotionに転送するビン内のクリップ、またはシーケンスのタイムライン領域を選択し、「ファイル | 書き出し」から「Motionプロジェクトに書き出し」を選択、ファイル名を指定して保存すると、Motionプロジェクトファイルが生成されます。つまり、Final Cut Pro HDから直接Motionプロジェクトファイルを作成することができるわけですが、これが実現できるのは、Final Cut Pro HD内部でシーケンスをXML記述する機能があればこそです。 ![]() MotionプロジェクトファイルはXMLデータファイルそのもので、Motionプロジェクトファイルをテキストエディットアプリケーションで開くと、その中身がXML言語で記述されていることが分かります。正確に言えば、Motion XMLプロジェクトファイルはXMLインターチェンジフォーマットのサブセットですが、Final Cut Pro HDから書き出したXMLタイムラインデータと同様の内容を含みます。 Motion XMLプロジェクトは実メディアを含まないメタデータですが、クリップが参照するメディアファイルの在処がURLバスで記述されているので、Final Cut Pro HDから書き出されたMotionプロジェクトをMotionで開くと、参照メディアファイルが自動的にロードされます。Final Cut Pro HDで参照していた各種メディアファイルをMotionでも直接参照するということは、タイムラインクリップのマージン(のりしろ領域)にもMotionからアクセスできることを意味しますから、Motion上でFinal Cut Pro HDタイムラインクリップをトリム/スリップ/スライド操作することが可能です。さらに、Final Cut Pro HDとMotionに共通のエフェクトパラメータ〜Final Cut Pro HDのモーションタブ上で編集する「縮小/拡大」「回転」「中心」「アンカーポイント」「クロップ(“エッジをぽかす”を除く)」「歪み(“アスペクト比”を除く)」「不透明度」「ドロップシャドウ」「モーションブラー」「合成モード」〜もMotionプロジェクトファイルに記述されていますから(下記参照)、Final Cut Pro HDで適用したエフェクトの情報の一部もMotionにそのまま転送されます。これらのタイトな統合機能により、Final Cut Pro HDのタイムラインは、Motion上で、メディアを含んだ形で、かつエフェクト付きで再現されるのです。
メディアファイルの参照、エフェクトバラメータの共通化、そして、先述のMotionプロジェクトファイルのオン・ザ・フライ・レンダリング機能という、Final Cut Pro HD/Motionアプリケーション間統合の3本柱により、MotionはあたかもFinal Cut Pro HDの『ソフトウェアDVE』として利用できることになります。Final Cut Pro HDでは主に横方向の編集作業を中心に行い、Motionでは専らエフェクト処理を行うといった、理想的なワークフローを実現できます。 LiveType等を含むFinal Cut Pro HDパッケージ、Motion、DVD Studio Pro、というように、アプリケーションは複数存在しますが、これらバラバラに存在しているのではなく、互いに強く連携します。実メディアファイルはQuickTimeフォーマットで元々共通化されていますので、どのAppleアプリケーションでも変換することなしに読み込めます。LiveType/Motionプロジェクトファイルは、レンダリングしてメディアファイル化しなくても、そのままQuickTimeムービーのように振る舞います。そして今日、XMLインターチェンジフォーマットの利用により、Appleプロアプリケーション群ではメタデータも共通化されつつあることを是非覚えて下さい。つまりは、The Production Suiteは、単に3つのアプリケーションパッケージの組み合わせではなく、文字通り、映像制作向けの「包括的統合ソフトウェアスイート」なのです。 |
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