ノンリニア編集におけるRGB/YUVカラーマネージメントの必要性
 
RGB/YUVカラーモデルの相互関係
そもそも、RGB、YUVとは何でしょう? これらは共に、色を表現するための「カラースペース」("カラーモデル"とも言います)です。RGBカラースペースは、赤(R)・緑(G)・青(B)の三色(光の三原色)の組み合わせで様々な色を表現しようとする概念です。YUVカラースペースもRGBと同じく、3つの色要素を用いますが、その内容が異なります。


RGB

YUV
RGB(上)とYUV(下)の表色システムの違い


話がより複雑になるかも知れませんが、現在のデジタルビデオの世界では、"YUV"と言った時、実際にはそれは「YCbCr」のことを指していることがほとんどです。YUVとYCbCrは厳密には異なりますが、色差コンポーネントであるという側面は共通なので、便宜的・経験則的に、YCbCrも"YUV"と呼ばれます。

シーケンスの設定
Final Cut Pro HDシーケンス設定「ビデオ処理」タブ
Final Cut Pro HDでも、YCbCrの呼称をYUVとしていることが分かります。

YUVの場合、色を「Gを主分とする輝度の値(Y)」「BとYの差から求められる値(U)」「RとYの差から求められる(V)」の各要素で表現します。

RGBとYUVの関係は、以下の数式で示されます。(注)

数式

R/G/Bに掛ける係数は、『Gに高く反応し、次いでR、Bと反応が弱い』という、人間の目の光に対する感度特性に基づいています。SDビデオ規格のITU-R BT.601では、上式のように、各値の算出に0.299/0.587/0.114の係数を用いますが、HDビデオ規格のITU-R BT.709では、係数は0.2125/0.7154/0.0721となります。RGBファイルをYUVに変換する時、SDとHDとで出力イメージの色が若干異なるのは、この係数の違いによるものです。
RGB4:4:4→YUV4:4:4、YUV4:4:4→RGB4:4:4の変換は、基本的には相互可逆です。ただし、ホワイトレベルのマッピングや、デジタル処理におけるサンプリングビットを考慮すると、完全には可逆とはならないことに注意すべきです。可逆性が重要視される場面では、ハイビット演算、フローティング演算が必要とされます。



次ページ:なぜYUVを用いるのか?

内容に不正確な記述がありましたので、2005年2月7日付けで加筆修正いたしました。
Pro/Film&Video

ノンリニア編集におけるRGB/YUVカラーマネージメントの必要性
1: RGB/YUVカラーマネージメントの必要性
2: RGB/YUVカラースペースの相互関係
3: なぜYUVを用いるのか?
(注)
当式はアナログコンポーネントビデオで用いられるYPbPrの算出式です。デジタルコンポーネントビデオのビットコーディングを考慮したYCbCrの算出式は、以下となります。

YCbCr(8ビット時)

Y値の範囲: 16~235 (219段階)
Cb/Cr値の範囲: 16~240 (224段階)

Y
= (+0.299R +0.587G +0.114B) x 219 +16
= +65.481R +128.553G +24.966B +16

Cb
= (-0.169R -0.331G +0.500B) x 224 +128
= -37.797R -74.203G +112B +128

Cr
= (+0.500R -0.419G -0.081B) x 224 +128
= +112R -93.786G -18.214B +128