コーデックの特性
 
RGBソースをYUVコーデックでエンコードする時の特性
RGBカラーのソースファイルを、DV/DVCPRO、DVCPRO 50、非圧縮8/10bit 4:2:2コーデックといったYUV系コーデックでエンコードする時、RGBからYUVへのカラースペース変換が実行されます。色彩情報(UV成分)が間引かれますから、元のRGBイメージと結果のYUVイメージには、何らかの誤差が生じるはずです。

それでは、YUVカラーサンプリングの傾向を確認するために、いくつかの代表的なコーデックを使用して、特別にデザインしたイメージを実際にエンコードしてみましょう。今回、実験に使用するイメージは下図の通りです。


実験に使用したイメージは下図です。大きな円の中に示されるのがピクセル単位のパターンを拡大した様子です。

オリジナルイメージ(RGB4:4:4)
オリジナルイメージ(RGB4:4:4)

オリジナルイメージの横の第1ライン目は、4つのピクセル「R」「G」「B」「BLK」が、横の第2ライン目は、第1ラインと横に1つバターンがずれて、「G」「B」「BLK」「R」が並びます。横にも縦にも、この4 × 2の格子状パターンがずっと連続しています。

オリジナルイメージのピクセルパターンを拡大した様子
オリジナルイメージのピクセルパターンを拡大した様子

こうした1ピクセルずつカラーが異なるようなイメージは、通常の制作ではほとんど取り扱うことはないでしょう。YUV4:2:2/4:1:1コーデックにとって、このようなピクセルパターンは、正に最悪のケースです。RGB→YUVカラースペース変換によって、どのような変化が起こりうるかを説明するために、特別に用意したソースイメージであることを強調しておきます。一般的には、ベータカムカメラで撮影された実写映像等、ソースが元々YUV記録されているものをYUVネイティブキャプチャーする場合、あるいはRGBでも自然画的なものがソースである場合、YUV4:2:2、YUV4:1:1コーデックは、必要十分な画質を保持するはずです。

このオリジナルイメージを各種コーデックでエンコードした結果は、以下の通りです。(※円中でピクセルパターンにどのような変化があるのかを拡大表示しています。)

Photo JPEG 100%(RGB4:4:4)
Photo JPEG 100%(RGB4:4:4)

非圧縮8bit 4:2:2(YUV4:2:2)
非圧縮8bit 4:2:2(YUV4:2:2)

Photo JPEG 75%(YUV4:2:2)
Photo JPEG 75%(YUV4:2:2)

DVCPRO 50(YUV4:2:2)
DVCPRO 50(YUV4:2:2)

DV/DVCPRO(YUV4:1:1)
DV/DVCPRO(YUV4:1:1)

実際のエンコード結果から分かるように、オリジナルイメージのパターンを忠実に再現しているのは、RGB4:4:4の「Photo JPEG 100%」コーデックのみです。やはりRGB4:4:4処理の「なし」「アニメーション」コーデックも、同様の結果となります。

一方で、「非圧縮8bit 4:2:2」「Photo JPEG 75%」「DVCPRO 50」コーデック使用時のRGB→YUV4:2:2変換の結果、「DV/DVCPRO」コーデック使用時のRGB→YUV4:1:1変換の結果は、オリジナルイメージのパターンとは大分異なることが分かります。なぜ、これほどまでに結果が様々なのでしょう?


次ページ:各種コーデックによるRGB→YUV変換

Pro/Film&Video

コーデックの特性
1: QuickTimeコーデック
2: RGBソースをYUVコーデックでエンコードする時の特性
3: 各種コーデックによるRGB→YUV変換