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新海 誠 監督作品「雲のむこう、約束の場所」より
©Makoto Shinkai / CoMix Wave |
2年前にPower Mac G4 400MHzモデルを駆使して個人で制作した25分のデジタルアニメーション「ほしのこえ」(2002)によって、アニメ界、CG界で注目を浴び、一躍して時の人になった新海誠氏。新海氏は今年11月、ついに1時間31分のSF長編大作となる新作「雲のむこう、約束の場所」を完成させた。今回は多くのスタッフによるコラボレーションとなったが、それでもエンドクレジットには、製作、原作、脚本、監督、演出、コンテ、美術、撮影、編集、音響、色彩設計、CG、メカ設定、モデリング…と多くを一人でこなした新海氏の名前がズラリと並ぶ。新海氏の映像は、背景の色彩、光や影、ガラスの反射、雲と夕日、レンズの位置と画角設定などが織りなす美しさと緻密さが特徴的である。前作を凌ぐこれらの描写は、Power Mac G5 2GHzモデル + Apple Cinema Displayによって生み出された。「雲のむこう、約束の場所」を完成させたばかりの新海氏に、制作環境を伺いました。
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©Makoto Shinkai / CoMix Wave |
前作「ほしのこえ」を制作したPower Mac G4 400MHz (AGP)は、実は今でも現役です。メモリは1GBを積んでいて「ほしのこえ」は完全にこの1台で作りました。システムはMac OS 9で、使ったソフトはPhotoshop 5.0とAfter Effects 4.0、それにLightWave 3D 5.5ですね。「ほしのこえ」の後にシステムをアップグレードして、Power Mac G4 デュアル1GHzと23インチCinema Displayで「雲のむこう、約束の場所」の3分間のパイロットムービーを制作しました。このときはまだMac OS 9を使っていたのですが、NHK「みんなのうた『笑顔』」の制作を機にMac OS Xに移行しました。2003年初頭のことです。
「雲のむこう、約束の場所」本編の制作中にPower Mac G5が発売になり、すぐにPower Mac G5 デュアル2GHzを1台導入してシステムを移行しました。最後の最後で納期に間に合わせるためにPower Mac G5を2台追加したのですが、これがなかったら11月20日の公開に間に合わなかったかもしれません。追加になったG5は、2名のアシスタントが使ったのですが、Windowsの経験しかなかったのでMac OS Xの使い方を覚えてもらうところからのスタートでした。すぐに慣れて使いこなせるようになったので本当に助かりました。
次ページ:前作「ほしのこえ」と新作「雲のむこう、約束の場所」の大きな違い
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プロフィール
新海誠
1973年長野県生まれ。大学で国文学を専攻。5年間のゲーム開発会社勤務を経て、専業映像作家として活躍中。2000年「彼女と彼女の猫」を発表。心の琴線に触れる作品性が高く評価された。2002年、フルデジタル作品「ほしのこえ」を発表、人気に火がつく。同作品で新世紀東京国際アニメフェア21「公募部門優秀賞」、第6回文化庁メディア芸術祭「デジタルアート部門特別賞」、第8回AMD AWARD「Best Director賞」、第34回星雲賞「メディア部門・アート部門」など多数の賞を受賞。2003年NHK「みんなのうた」でオンエアされた『笑顔』(歌:岩崎宏美)のアニメーションを担当し、DVDシングル「みんなのうた『笑顔』」をコミックス・ウェーブより発売。
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代表作
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「ほしのこえ」
©M.Shinkai/CW
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