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HD制作環境への移行を加速するアップルの映像ソリューション
シアターは通路に立ち見のお客様があふれるほど盛況となりました。
現在、国内のテレビ放送局は2011年7月のアナログ放送廃止に向けて地上デジタルの放送エリアを拡大し、ハイビジョン番組の制作におけるHD(High Definition)での撮影やHDコンテンツの制作へと移行している段階にあります。また、HD映像を扱う多くの市場では本放送だけでなく、次世代ビデオ圧縮技術のH.264を使用したワンセグ放送、テレビと連動したストリーミングやビデオPodcast、二次利用としての携帯デバイス用コンテンツやDVDタイトルなど、様々な用途へのニーズが高まっています。
こうしたデジタル放送の現状を背景に注目を集めているのが、フジテレビジョンや朝日放送、毎日放送といった大手放送局でも活躍しているアップルの映像ソリューションです。Inter BEE 2006のアップルブースでは、HDコンテンツの制作に対応するワークフローを提案。高速なIntelプロセッサを搭載したMac ProやMacBook Pro、ストレージエリアネットワークのXsanをベースに、Final Cut Studioによるコストパフォーマンスに優れたパワフルなHD制作環境をデモ展示しました。
シアターでは、「Final Cut Studioワークフロー」「XDCAM HDモバイル編集」「Shakeによるビジュアルエフェクト」「Podcast制作」の4つのデモンストレーションを披露。いずれもアプリケーションをスムーズに連携させた制作ワークフローの提案を中心に、実践的なコンテンツの制作に重点をおいた内容となりました。
映像や音声の編集からDVDへの書き出しまで、Final Cut Studioを使ったコマーシャルビデオの制作手順を紹介。
ブース全体のテーマとも言える「Final Cut Studioワークフロー」では、米国メルセデスベンツ社のコマーシャル素材を用いてFinal Cut Studioに含まれるFinal Cut Pro、Motion、Soundtrack Pro、Compressor、DVD Studio Proの緊密な連携による映像編集からPodcastやDVDへの出力までをデモ。まずFinal Cut Proでタイムリマップ、ジャンプカット、マルチクリップなどを駆使したテンポ感のある躍動的なビデオ編集にはじまり、Motionによる映像効果を高めるエフェクトの追加、Soundtrack Proで映像に合わせた効果音のデザインといった連携でビデオクリップを制作。最終的にはCompressorによるビデオPodcast用からDVD Studio ProでのHD DVDのオーサリングまでを一通り紹介し、Final Cut Studioのパワフルな能力を紹介しました。
Final Cut Studioの次に反響が大きかったのが、次世代ディスクシステムを採用したソニーのHDカムコーダー「XDCAM HD」とMacBook Proを組み合わせた「XDCAM HDモバイル編集」です。実際にXDCAM HD素材の取り込みから編集までを全てMacBook Proで行いました。ソニーが提供する「XDCAM Transferソフトウェア」でのHD素材をXDCAM HDカメラのブルーレイデイスクから取り込み、基本的な編集からカラーコレクションや映像の重ね合わせ、さらにMotionとSoundtrack Prowと連動させ、グラフィックの追加や音のデザインをデモ。機動性とパフォーマンスを兼ね備えたMacBook Proのリアルな能力の高さを確認して頂きました。MacBook Proによるモバイル編集システムは、フジテレビジョンのスポーツ局でも採用されており、報道などスピードを要求されるテレビ撮影現場でスピードとクオリティを向上させる効果的なソリューションです。
「Shakeによるビジュアルエフェクト」では、数多くの映画で採用されている高品質なビジュアルエフェクト/コンポジットアプリケーションのShakeとFinal Cut Proの連携を紹介。Final Cut ProのタイムラインからShakeを直接起動し、高品質なスタビライザた32bit対応キーヤーなどで精度の高い合成をデモ。低価格になったShake 4.1をFinal Cut Proのプラグインのように活用するという新しいワークフローを紹介しました。
「Podcast制作」では今話題のPodcastとその制作プロセスを紹介。オーディオから始まったPodcastはビデオPodcastに成長し、そしてさらにナビゲーションやWebへのリンク機能が追加されたエンハンスドビデオPodcastに進化してきています。ビデオまたはオーディオの編集からPodcast用のエンコーディングまでをFinal Cut StudioとMacだけでできるPodcastおよびエンハンスドPodcastをデモを交えて紹介しました。
アップルブースの展示コーナーでは、スタッフの解説を聞きながらFinal Cut Studioワークフローの操作性、Mac ProやMacBook Proのパフォーマンスを実際に確認して頂きました。Final Cut Proのコーナーには、今注目のHDフォーマットのネイティブ編集環境をデモ展示。デモンストレーションにも登場したソニーのXDCAM HD、P2メモリーカード採用の松下電器産業製「AG-HVX200」は、テープレスのHDソリューションとして来場者の注目を集めました。キヤノンから発売されたばかりのHDVカメラレコーダー「XH A1」を使用したHDV 24pの編集環境も紹介されており、Final Cut Proが最新のビデオカメラやHDフォーマットをどのように取り扱えるかを確認して頂くことができました。
もう一方のコーナーではFinal Cut Proと連携する強力なアプリケーションであるMotion、Soundtrack Pro、Compressorを展示。リアルタイムモーショングラフィクスや特殊効果、サウンドデザインやサウンドエフェクト、Podcast用のエンコーディングやエンハンスドビデオPodcastの制作プロセスを紹介しました。
展示コーナーは最新のMac ProやHD編集システム、アプリケーションを体験できる絶好の場となりました。
ブースの一角に展示したサーバラックでは期間中Xsanストレージエリアネットワークを構築し、ブース内のMac Pro用の共有ストレージとして稼働していました。ラックに収められた6台のXserve RAIDの総ディスク容量は42TB。さらにラックには分散レンダリングにも対応できるサーバを装備し、信頼性とパフォーマンスの実際の制作環境により近い状態で展示しました。
Inter BEE 2006でアップルが展開したFinal Cut StudioによるHD映像制作のワークフロー、MacBook ProのモバイルHD編集システム、高速ストレージエリアネットワークのXsanは、テレビ放送局などで今後ますます需要が高まるHDソリューションの中核として活躍が期待できます。
(2006,11,16)