
開会式の張りつめた一瞬 Copyright © Vincent Laforet
カメラを向けて撮影して現像する
ウインターゲームでその大きな10パーセントを取り戻すべく、Apertureをいち早く導入したラフォレ氏は、アップルと一緒にワークフローの目標を達成することにした。「編集者が私の写真をリモートで編集できる方法がないか尋ねました」と、ラフォレ氏は語る。「ディスクをコンピュータに差し込むだけで、私のインターネット接続にアクセスできる別の人がライブで編集し、私は撮影を続けることは可能かということです。カードリーダーにカードをセットして、すぐに撮影を続けられるかどうかが鍵でした」(ラフォレ氏)。

画像を自動的にダウンロードできるようセットアップされたラフォレ氏のPowerBookとカードリーダー
アップルのエンジニアはすぐにMac OS Xに標準搭載されている機能を活用して、ラフォレ氏がPowerBookで自動的に画像を取り込み、インターネット接続で離れた場所にいる写真編集者と共有できるワークフローを作り上げた。
Apertureの利点
トリノでのペア競技の夜、システムは滞りなく機能した。ラフォレ氏がスケーターに集中できるよう、新しいシステムでは、コンパクトフラッシュカードをPowerBookに接続されたカードリーダーに差し込むとき以外、撮影を中断せずに済むようにした。カードが差し込まれると、Image CaptureとAutomatorのスクリプトが自動的に高解像度画像をコピーして送信し(最終的にはタイムズ社に配信)、対応する低解像度画像(思いのほか低速なADSL接続で写真編集者にすぐに画像を送信するため)をラフォレ氏のPowerBookの別々のファイルに保存した。
「ペア競技での編集と送信は目の回るような忙しさだったでしょう。私は自分の仕事を行い、接続先にいる編集者は彼の仕事を行いました。これがウインターゲーム競技でのあるべき姿です」
数km離れた場所にあるメインのメディアセンターでは、タイムズ紙の写真編集者であるジェレミア・ボガート(Jeremiah Bogert)氏が、アップルがコダックパビリオンの報道カメラマン、編集者に用意した、何十台ものAperture編集ステーション(PowerMac G5 Quad Macと30インチApple Cinema Display)の1つを使って、ラフォレ氏のファイル共有フォルダにアクセスした。ボガート氏は、Apertureのマルチイメージビューワをフル活用して、秒間数コマの似たような連続撮影画像を並べて比較した。また、ApertureのLight Table機能を使って、候補となる写真を整えた。
ラフォレ氏がパラベラからメディアセンターに戻った頃には、ボガート氏はラフォレ氏が撮影した2000枚の画像の中から6枚の「最高の写真」を選んでいた。これらはタイムズ社のFTPサイトに送られ、Webサイトや新聞に掲載された。
他の報道カメラマンがメディアセンターに戻って、何時間もかかる撮影した画像の仕分け作業に取り掛かっていた頃には、ラフォレ氏とボガート氏の作業はほぼ終了していた。
最終順位
ラフォレ氏がタイムズ紙のために撮影したイベントのハイライト写真の1つに、アメリカの井上怜奈、ジョン・ボルドウィン組がウインターゲーム史上初めて成功させたスロートリプルアクセルがあった。このような画像を撮影できたのは自動編集ワークフローのおかげだとラフォレ氏は語る。
「ペア競技での編集と送信は目の回るような忙しさだったでしょう。私は自分の仕事を行い、接続先にいる編集者は彼の仕事を行いました。これがウインターゲーム競技でのあるべき姿です」(ラフォレ氏)。
ラフォレ氏は、今回彼が使用したソリューションで報道カメラマンの作業が大きく変わると考えている。「有線サービスでは、3〜4年前から、超高速回線、大勢のネットワークの専門家、多額の費用を活かして、似たようなことが行われてきましたが、このソリューションでは、新聞社に所属する報道カメラマンとフリーの報道カメラマンが互いに競えます」と、ラフォレ氏は言う。
また、ラフォレ氏がパラベラのリンクサイドで耳にした話から、変化はすぐにやってくると思われる。「ウインターゲームの会場にいた他の報道カメラマンは皆、『彼は何をしてるんだ。どうして自分の写真を編集していないのか』と聞いていました。けれども、競技が進行している間、彼らは編集で忙しく、私は撮影で忙しかったのです」(ラフォレ氏)。