社内風景

新婦の美しさ、個性を引き出すウェディングドレス写真。従来の結婚式写真とは違い、コマーシャルフォトのセンスと技術が投入されている。

2005年、東京タワーの程近くに新たにオープンした「東京プリンスホテル パークタワー」。オープン以来多くの婚礼やパーティ、イベントが開催されているが、こうしたホテルに欠かすことができないのが「フォトスタジオ」の存在だ。東京プリンスホテル パークタワー内の「プリンスフォトスタジオ」の運営を任されている株式会社ササキスタジオは、100パーセントデジタルによるまったく新しいスタイルのフォトスタジオを実現し、顧客の満足度を大いに高めている。

100パーセントデジタルのフォトスタジオ


東京プリンスホテル パークタワーの「プリンスフォトスタジオ」は、「ホテルの写真室」というイメージを覆す明るくスタイリッシュな雰囲気が特徴。このフォトスタジオの運営をプリンスホテルから任されているのが、広告写真の分野で50年の歴史を持つ株式会社ササキスタジオだ。ササキスタジオが選ばれた背景には、今までの写真室とは違う新しいイメージを持たせ、フォトスタジオを気軽に利用してもらえるようにしたいという狙いがあったようだ。

布施早織氏

株式会社ササキスタジオ 布施早織氏。プリンスフォトスタジオを切り盛りするマネージャー。

プリンスフォトスタジオでは実際にどのような撮影を行っているのだろうか。マネージャーの布施早織氏は「メインはやはり婚礼です。その他にもお宮参りや成人式などの撮影もありますし、パークタワーが使用する広告のためのロケーション撮影、メニューなどに使用する料理写真なども手がけています」と話す。

これらの撮影は、すべてデジタルカメラで行われている。例えば婚礼のスナップ写真の場合なら、婚礼の会場を1人〜2人のフォトグラファーで担当し、式と披露宴の一部始終をデジタルカメラで撮影する。撮影された写真はMacに取り込まれた後、Xserve G5およびXserve RAID内に保存。必要であればレタッチ作業を経た上で、顧客の望むさまざまなスタイルで納品される。

「婚礼は、六つ切りなどのサイズで台紙に入れたものでお渡しすることが多いです。親族の方などが、そういったものを希望されるようですね。スナップ写真に関しては、デジタルデータをCD-Rでお渡ししています。また、オリジナルのアルバムを制作するメニューも用意していて、信頼できる外部のデザイナーにデザインをお願いしています」(布施氏)

デジタルデータでお客様とコミュニケーション


「写真が納品されてからがっかりすることがないように、お客様の声を聞きやすい環境を作っています。要望を伝えていただいたほうが、満足度も高くなるのです」(布施早織氏)

ホテルのフォトスタジオでデジタル化が行われているところは少ないのが現状だが、一般の顧客を相手にする上で「デジタルならでは」という利点はあるのだろうか。フォトグラファーの吉澤菜穂氏は、次のように話す。

「婚礼のお客様でも、事前に写真を撮影してウェルカムボードに使用するなど、『前撮り』の撮影を行うことがあるのですが、写真を撮った後に、その場でフォトグラファーとお客様がいっしょに写真を見ることができるのは、大きなメリットです」

また、スナップ写真などからアルバムを作成する場合では、事前にCD-Rで写真を渡し、その中から顧客自身にセレクトをしてもらうこともあるという。

吉澤菜穂氏

株式会社ササキスタジオ 吉澤菜穂氏。プリンスフォトスタジオで撮影とお客様とのコミュニケーションを担当するフォトグラファー。

「CD-Rの中から写真をセレクトしていただき、その後にアルバムとして組んだものをお客様に校正していただくので、納品されるまで2〜3ヶ月ほどかかることもあります。しかし、先に画像データをお渡ししていますので、お客様に『待たされている』という感覚はないようです。コミュニケーションしながら、フォトスタジオといっしょに作り上げているという感じでしょうか」(吉澤氏)

CD-Rで納品された画像は、もちろん自由に使うことが可能で、多くの人が自分でポストカードを作るなどして楽しんでいるという。

布施氏は「どういう写真を求めているかは、人それぞれ」だと言い、フォトスタジオにとってのコミュニケーションの重要性をこう語る。

「写真が納品されてからがっかりするという経験のある人は多いと思うんです。それを解消するために、お客様の声を聞きやすい環境を作っています。要望を伝えていただいたほうが、満足度も高くなると思うんです。とくに女性は、フォトグラファーに『いい写真をとって欲しい』と期待していますから」(布施氏)

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