『監督・ばんざい!』:
Shakeで作り上げる笑いの世界

北野武監督の13作目にあたる劇場公開作『監督・ばんざい!』が、ついに6月2日より全国ロードショーされる。北野武監督作品としては初めて本格的なVFXが随所に使用されており、作品にとって重要なVFXシーンは、アップルのビジュアルエフェクト合成ソフト、Shakeによって制作されている。

『監督・ばんざい!』で表現されるVFXとは

今作で初めてVFXを本格的に採用した北野武監督。この映画の中で描かれるキタノ・タケシ監督は、これまで自分が得意にしていたギャング映画を封印し、小津安二郎風人情劇、昭和30年代映画、ラブ・ストーリー、時代劇など、様々な異なるタイプの映画に次々と挑戦する。しかし、そのどれもが失敗に終わり苦悩するというメタ・フィクション的なストーリーが展開される。
「キタノ・タケシ監督は、どんな作品を撮ってもダメな監督なんだよ。ダメな監督がCGを使ってみたら、こういうものになったということ」(北野武監督) さらに話が進むにつれ、隕石が地球に衝突するというSF的なエピソードが後半の主軸となり、これまでの北野作品には見られなかったテイストになっていく。

北野武監督

「俺は一応工学部で電子物理学なんかも専攻していたから、SFなんてのはバカバカしくて、マジに撮ろうとは思わない。でもなぜそこでSFをやったかというと、CGを使ってなにかをやるにはSFしかねえと思ったの。実際は前振りだけがSFで、あとはコントなんだけどさ(笑)」(北野武監督)
この『監督・ばんざい!』で描かれているVFXのビジュアルはどれもチープな作りに見える。しかしそれは北野監督が述べる通り、ダメ監督をイメージして、意図的に作られていたということがわかる。
「飛行機を見たパプアニューギニアの原住民が、竹とわらで飛行機を作ってそれを毎日拝んでるっていう話がある。彼らなりには一生懸命作ったんだけど、実際は技術もなくて、全然違う情けないものになっちゃってる。そういう感じだよね」(北野武監督)

“情けない”と思わせる絵を作りたかった。

SFのエピソードでの隕石の落下シーンや、時代劇のエピソードでは忍者が疾走するが、明らかにパースが合っていないどこか違和感を覚えてしまうシーン、突如挿入されるモンティ・パイソン風のコラージュ、そしてCGで制作されたロボットや宇宙船は、50年代に想像されるようなフォルム。観客は、実際にそれらのシーンを見てチープなビジュアルだと感じることだろう。しかしそんな痛々しさも、北野監督の狙いであったという。
「向こう(オムニバス・ジャパン、VFX全般を担当)は困ったみたいだよね。専門家だからリアリティのあるものを作りたいってのがあったんだろうけど、“すごいな”って思わせる絵じゃなくて、“情けない”って思わせるような怪しい絵を作りたかったんだ。だから細かい部分でこだわったところもあるよ。タケシ人形が飛び回るシーンは、もっとテケテケっとした(コマ落ちした)コケるようなものにしてほしいとかね」(北野武監督)

テレビシリーズのスピードに対応するために、Shakeを導入したオムニバス・ジャパン

『監督・ばんざい!』のVFX全般を担当したのは、日本でも屈指のVFX制作会社である株式会社オムニバス・ジャパンだ。 オムニバス・ジャパンがMacとShakeを本格的に導入したのは、2005年の夏。そのシステムで、雨宮慶太監督による特撮テレビシリーズ『牙狼-GARO-』のVFXを制作した。 「会社にはInfernoという単価の高いシステムもありましたが、PCベースで人数を多くかけられ、なおかつテレビシリーズのスピードに対応できるようなシステムを作ろうとしたのが、MacとShakeを導入したきっかけです」と『監督・ばんざい!』のVFXチームの現場を担当したオムニバス・ジャパンの白石氏は語る。『牙狼-GARO-』は、多い時で週に180カットにも及ぶ作業を、5名程の少人数で回していたというから驚くべき作業スピードだ。そんなハードなスケジュールで制作されたにも関わらず、『牙狼-GARO-』におけるVFXのクオリティは、特撮ファンでも十分に納得するクオリティに仕上がったと言う。
「一度Shakeのスピードに慣れてしまうと、ほかのソフトには戻れないという気分になりますね。僕が映画のVFXを担当するのはこの『監督・ばんざい!』が初めてですが、テレビシリーズでShakeを使ってきた感触から、Shakeのスピードとクオリティなら映画のHDサイズでも対応できると思ったんです」

 
 
 
 

one to one

one to one

専任トレーナーと、お好きなトピックを、あなたのペースで。One to Oneプログラムなら、アップル製品についてさらに深く、もっと速く学べます。

 
さらに詳しく

製品を購入する

オンラインのApple Storeでは24時間いつでも購入できます。電話での購入はフリーダイヤル0120-27753-1まで。