☆Taku Takahashi(m-flo):
Macとアート、コミュニケーションの共通項
1990年代末、まさに彗星のように現れて音楽シーンを席捲したm-flo。ダンスミュージックをベースに、スケール感を感じさせるサウンドで、親しみやすいメロディをポップにまとめ上げた彼らの音楽は、多くのリスナーに愛聴されている。2002年にボーカルのLISAが脱退してからは、曲ごとにボーカリストを迎える“m-flo loves〜”という、コラボレーションスタイルで新境地を開き、今も人気は衰えるところを知らない。そのm-floの☆Taku氏は、楽曲制作においてはもちろん、私生活でもMacの愛用者である。そんな☆Taku氏に、Macとアップル製品の魅力について聞いてみた。
普段の私生活の中で音を作りたい
「僕の中では、仕事場も仕事っぽくしたくないんですよ。スタジオの内装もそうだし、機材も極力少なめの方がいいですし。シンセサイザーがいっぱいというよりは、必要なものだけのほうがいいんです。7年ぐらい前に音楽雑誌のインタビューでも言ったんですが、できればMac 1台だけでやりたい。少しカジュアルに、普段の私生活の中で音を作りたいというのがあって、それでシンプルにしたいなと思っていたんです。そういう発想がMacの中にもあると思うんですよ」
シンプルさ、それはMacのコンセプトと☆Taku氏の音楽制作の共通点だ。プロデューサーとして、m-floでの活動以外にもたくさんのアーティストに楽曲を提供している☆Taku氏だが、スタジオの機材は驚くほど厳選されている。Mac ProとCinema Display、入力用のMIDIキーボードにデジタルミキサー、ほかにターンテーブル、モニタースピーカー。背の低い2つのラックにあるのは、必要最低限度のシンセやエフェクターなど。それらも、今やソフトシンセを使うことの方が多いそうだ。いわく、音楽制作にMacが占める割合は、「90%以上」ではないかと言う。
「Mac 1台で大体のことをやっちゃいます。一応、Boot CampとParallelsを入れていますが、どうしてもWindowsにしかない音楽ソフトを使わなければならないとき以外は使いません。もう、全部Macでできるようになっちゃいました」
そんな☆Taku氏が初めてMacを手にしたのは、ロサンゼルスに留学していた大学時代のこと。音楽制作をしていた高校時代の先輩が、Macがいいと言っていたのが購入のきっかけだったと言う。用途はもちろん音楽制作だ。以来、ずっとMacのファンで、これまでにデスクトップとノート、合わせて10台以上のMacを使っている。☆Taku氏によれば、Macの良さは使っていて気持ちいいところだと言う。
「Macって、もう画面からしてわかりやすくて、言葉がわからなくてもぱっと見て、これは何するためのものなのかがわかる。だから、すごく気持ちいい。マウスの動きとか、動かしている感触だとか、きれいなフォントや画面のなめらかさとか、そういうものの積み重ねが、立ち上げたら触りたくなる感じに繋がっていますよね。PCマシンはすごく早いし、サクサク動くんだけれど、すごく業務的な感じがして。遊びが少ないというのがあって」
Macだと音がすっぽりはまった
そんな☆Taku氏だが、実は2001年ぐらいから数年間、音楽制作の必要性から、Windowsを使っていた時期があったのだ。当時の音楽ソフトが求めるマシンスペックが非常に高かったので、PCマシンのパワーが欲しかったのが理由だったと言う。しかし、どこか満足しきらないものがあった。
「何かを求めるときって何かを妥協しなければならないわけで、Windowsに移行したときに妥協しなくてはならなかったのが、気持ち良さ。Macの画面って、見ていて気持ちいいし、使いやすくて、本当に気分良く使えるんですよね。それを捨てざるを得なかったので、こう言ってはなんですが、あまりウキウキしない状態だったんです」
その後、しばらくは音楽制作の中心はWindowsで、MacはMacBook Proをプライベートや簡単な音楽制作に使っていた程度だったと言う。そんな☆Taku氏が再びMacをフルに使い出したのは、レコーディング中に起きた偶然のトラブルがきっかけだったと言う。
「Charaさんとの曲を作っていた時のことなんです。すごくオーガニックなジャズの上に、シンセの音を混ぜたいと思って、ソフトシンセであれこれ音を試しながら、なかなか音がはまんないなぁとやっていたら、たまたまWindowsマシンが言うこと聞いてくれなくなっちゃって。でも、これ明日締め切りじゃん、まずい、ここにあるものなんだ? ということで、たまたま持って来ていたMacBook Proをセットして、作業をし始めたんですよ」









