☆Taku Takahashi(m-flo):
Macとアート、コミュニケーションの共通項

しばらくMacで本格的な音楽制作をしていなかったので、動作に不安があったと言う☆Taku氏だが、負荷のかかる作業をしても満足な速度で動いたので、驚いたと言う。さらに驚いたのが、今までなかなか音色が決まらなかったのが、Macで作業し始めた途端、ソフトシンセの音がすっぽりはまって聞こえたことだったと言う。

m-flo☆Taku

「慌てていたので心理的なものかもしれないんですけど(笑)、Windowsで試していたソフトシンセの音色をMacで鳴らした瞬間、あ、これじゃん!ってなったんですよね。音がすごく抜けたと言うか。心理的に画面がMacだから気持ち良くなって、よりクリエイティブな自分が出てきていたからなのかもしれないけれど、とにかく音がすごくはまって、気持ち良くって。後に詳しい人から、実はCore Audioはすごく音が良いんだという話を聞きました」

実はそれまで、「平面的に聴こえてしまう」ソフトシンセの音はあまり好きではなかったと言う☆Taku氏だが、この出来事以来、ソフトシンセを多用するようになったそうだ。現在では、音源モジュールも必要最低限以外は用いなくなったと言う。一般にアナログシンセが用いられることの多いベースの音にも、ソフトシンセを用いるようになったと言うから、単なる一時の心理的な印象だけでなく、Macの音の良さを評価している様子が伺える。「Mac 1台」での音楽制作に、今や限りなく近づいている。

Macの操作性はひとつのコミュニケーション

☆Taku氏は、トラックメーカーのほかにも、DJとしての顔を持っている。自身が主催するイベント「Tachytelic Night」ほか、クラブDJとしても活躍しているが、そこでもMacを利用していると言う。

「iTunesをDJのときに良く使っていますね。iTunesを使ってDJを始めたのは、たぶん大沢伸一さんが最初だったんじゃないかと思うんですけど、大沢さんがやっているのを見て、これはいいなと思って」

MP3の曲を1枚のCD-Rに焼いてそれをかけることもあれば、MacのiTunesからCoverFlowで曲を見つけて再生することもあると言う。また、CD-Rに焼いていない曲をかけたいと思ったときには、その場でCD-Rに焼いてプレイすることもあるそうだ。☆Taku氏によれば、それは「すごく画期的」なことだと言う。

「他の人が作った曲でも、自分だったらこうやるかなという部分をMacでeditして、自分なりのバージョンをプレイするので、DJがさらにパーソナルになったと思います。もちろん、PCマシンにもノートはあったんですけど、Macの方がぱっと電源を押す気になりますね。そうやって、いじり倒すということが増えて、むちゃくちゃ音楽が楽しくなりましたね」

また、☆Taku氏は音楽以外にも、プライベートでMacを多用している。特にMacを再び頻繁に使うようになってから、iLifeの「初めて触る人が誰でも使える」操作性に驚いたと言う。最近手に入れたiPod touchも、ボタンが2つしかない点が「むちゃくちゃメカ心をくすぐられる」とのこと。SF好きで知られる☆Takuさんらしい発言だ。だが、単に好きという以上に、アーティストとしてアップル製品に刺激される部分が大きいようだ。

「アップルの製品が持っている、どこを押せばいいとかぱっと見ただけですぐわかるというデザイン性とは、コミュニケーションのひとつだと思うんですよ。説明くさくなると、ロマンスがないじゃないですか。ぱっと見て、インスピレーションでこうやったらこうなる、というのがわかるのは、人とコミュニケーションを取るアートにとってすごく重要だと思うんです。作品を聞いてくれる人全員に、この曲は何を伝えたいのかとか、いちいち全員に説明しなくても、わかってもらえるようなものを作りたいですよね。アーティストとしてのメッセージは、本来は、口で語るのではなく、作品で語らなくてはいけないものなんじゃないかと思うんですよ。それができていますよね、アップルの製品は」

最後に、今後のm-floの活動について聞いてみた。m-floはアルバム『COSMICOLOR』をもって、ボーカリストとのコラボレーション企画“Loves”シリーズを終了したが、今後はどのような活動を行うのだろうか。

m-flo☆Taku

「“Loves”のシリーズは色んな人たちの力を借りて、力を出し切るところまで行ったと思うんですよ。次のステップに行かないと行けないと思うんですが、そこはまだ話し合いの段階です。もちろん、m-floが解散と言うことはないです。別プロジェクトも色々やっていきたいし、その中でVERBALと一緒にやるときもあればやらないときもあるので、期待していただけると嬉しいですね。次にm-floをやるときは、m-floらしくドカンとしたおもしろいことをやりたいなと。と言うか、やらなきゃいけないと、VERBALと話しているんですよ」

 
 
 
 

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