株式会社大鹿印刷所

株式会社大鹿印刷所:
パッケージデザインの最前線

緑豊かな岐阜県郊外。木曽三川のひとつ、揖斐川近くに位置する株式会社大鹿印刷所は、50名体制のデザイナー集団を抱えるパッケージデザインのプロフェッショナルだ。企画から印刷まで一貫した社内生産体制を敷いており、クリエイティブ事業部では早くからMac OS XやAdobe Creative Suiteを導入。2007年4月からはIntelプロセッサ搭載のMac Proを採用し、既存のMacとの混在環境でパワフルかつ安定したワークフローを構築している。新しい技術を意欲的に取り入れる同社の姿勢のほか、デザインワークでのMac ProとAdobe Creative Suiteの優位性などを詳しく伺った。

MacとAdobe Illustratorが中心のワークフロー

株式会社大鹿印刷所は、パッケージ印刷でのデザイン力と豊富なアイデア、安定した技術力を提供することで、フードビジネス業界で絶大な信頼を得ている企業だ。石版印刷から始めた1900年の創業以来、地域に根ざしつつ、食品に関わるパッケージ印刷の販路を全国へと拡大している。

株式会社大鹿印刷所クリエイティブ事業部の渡辺和也氏(右)と藤崎彰氏。

株式会社大鹿印刷所クリエイティブ事業部の渡辺和也氏(右)と藤崎彰氏(左)。

「パッケージ印刷のエキスパートとして、デザインだけでなく、素材や産地の特性を活かした製品開発にも重点を置いています。クライアントへの提案は営業部門が中心となって行っていますが、クリエイティブ事業部の中には得意先を持つアートディレクターもいて、ミーティングのために全国各地へ直接出向く場合もあるんですよ」と語るのは、クリエイティブ事業部デザイン制作第二部部長の渡辺和也氏。国内のパッケージ印刷で他に類を見ないオンリーワンの存在と言える同社だが、そのクリエイティブ事業部でのデザイン制作ではMacが長く活用されている。

同社が本格的にMacでのDTPに取り組んだのは1993年から。それまではDTP専用機による画像処理やデザイン制作を行っていたが、Macintosh Quadra 800とAdobe Illustrator、Adobe Photoshopを導入し、Macをベースにした制作体制をスタートさせた。クリエイティブ事業部プリプレスチームリーダー・課長の藤崎彰氏は、MacとAdobe Illustratorによるワークフローが確立されていった経緯を次のように述べている。「弊社の主な業務ではページ物が少なく、初めからAdobe Illustratorでのデザインが中心でした。QuarkXPressも導入しましたが、CEPSで出力する際に制作したデータを貼付けて使う程度で、Illustratorのバージョン8以降はワークフローがますます一本化されていったんです」。

その後もクリエイティブ事業部でのDTP環境の整備は進み、Mac OS X TigerとAdobe Creative Suite 2の登場に併せて、Mac OS Xへの移行も実現した。同社ではMac OS X環境の検討から実際の導入に至るまで、ほとんど期間を要しなかったと言う。

「弊社ではデザインを内制しているため、外部とのコンセンサスを得る必要は特になかったのです。とにかく『最先端の環境で行こう』という意識が強く、早期の導入が決まりました」(渡辺氏)。クリエイティブ事業部のスタッフがそれぞれに担当している作業の内容によっては、必ずしも最新の環境を要さないケースもある。しかし、Mac OS Xの導入によって作業が飛躍的に安定し、Adobe Creative Suiteによって表現範囲が広がるなど、デザイナーの個性をより活かせるという面でも新しい環境はスムーズに浸透していった。

最先端のクリエイティブをサポートするMac Pro

同社クリエイティブ事業部におけるパッケージデザインのワークフローでは、まずCAD部門が専用ソフトで設計した立体物のデザインをEPS出力した状態でデザイナーが受け取り、Adobe Illustrator CS2やAdobe Photoshop CS2でグラフィックのデザインを行うのが基本。アートディレクター/デザイナーを含む約50名のスタッフが在籍しているクリエイティブ事業部では、デザインの制作全般に70台のMacが活用されているが、2007年4月からはIntelプロセッサを搭載するMac Proを新たに導入した。

2.3GHzのPower Mac G5 DualからMac Proに環境を移行したデザイナーの伊藤晶彦氏は、「パフォーマンスには余裕のある環境からの移行でしたが、Adobe Photoshopで複数の画像を同時に扱うような作業では、処理速度が確実に速くなっています」とMac Proのメリットとしてパフォーマンスの向上を第一に挙げている。同じくデザイナーの神山茂奈美氏は体感スピードのほか、「Photoshopのボカシや透明化といった機能をIllustrator上でも快適に使えるので、以前よりもストレスなく作業ができるようになりました」と、Mac ProとAdobe Creative Suiteの組み合わせによる作業の効率化についてコメントしてくれた。

藤崎氏は、Mac Proの感想として既存環境との互換性の高さも評価している。「CPUが変わったのにも関わらず、以前と同じ環境、同じアプリケーションで安定した作業ができるのは、デザイナーにとって何より素晴らしいことだと思います」。また、「MacProを導入してからは、サーバに蓄積される制作データが大きくなっています。これは制作環境のパフォーマンス面に余裕が出たぶん、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopの多彩な機能をデザイナーが積極的に利用できるようになったからだと考えています」とクリエイティブの内容からもMac Proの導入効果を分析。Mac ProとAdobe Creative Suiteが、最先端のクリエイティブを担うデザイナーの要求にしっかりと応えているのだ。

クリエイティブ事業部のデザイナー、伊藤晶彦氏(左)と神山茂奈美氏(右)。

クリエイティブ事業部のデザイナー、伊藤晶彦氏(左)と神山茂奈美氏(右)。

 
 
 
 
 

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