社内制作でメッセージをダイレクトに発信
トーヨーキッチン&リビングでは、プロモーション用のパンフレットからポスター、ショールームに設置するPOP広告と、さまざまな印刷物を社内で制作している。DTP環境もMacが中心で、リーフレットなどページ数が少ないデータにはAdobe Illustrator CSを使用。カタログやパンフレットの場合、Adobe InDesign CSやQuarkXPressといったレイアウトソフトで制作を行う。
「新製品のスペックなどは最後まで検討を重ねるため、発表直前で内容が変わることも多いんです。社内にDTPの制作環境が整っていれば、仕様が固まってからすぐに代理店向けの営業ツールを制作したり、店頭向けのパンフレットを作成したりと素早く対応できます。すべての作業を外部に依頼してしまうと、そうはいきませんよね」。
企画開発部ビジュアルプレゼンテーション課の赤座氏は、デザインを社内で制作することで意図した通りの成果物を得やすいと語る。「内容を確認しながら、その場で修正できる。製品への想いやお客様へのメッセージが、よりダイレクトに伝わると思うんです」。カタログなどページ数が多い印刷物に関しては外部の制作会社に発注するケースも多いが、データの受け渡しにはPDFを活用し、お互いに同じイメージを共有しながら制作を進めているという。PDFでのやり取りで特にカラーマネージメントを行う必要がない点も、Macを使う上でのメリットとなっている。
Power Mac G5に2台のApple Cinema Displayを接続したデザイン用の作業環境。
カタログやパンフレットに掲載する商品写真の撮影プランの作成など、意外な部分でもMacが活躍している。システムキッチンは住居に組み込んで使う製品だけに、大型のスタジオにセットを建て、そこに製品を取り付けるといった下準備にも非常に手間がかかり、撮影前にはどんな空間を作るか、どういったアングルで撮影をするかといった入念なプランを作成する必要がある。
撮影プランを作成する場合、CADソフトのVectorWorksでセットの立体的なグラフィックを作り、キッチンの配置を考え、撮影アングルを決定するといった作業を行う。セットの立体モデルを作ることで、床の素材やカラーといった細部にわたる具体的なイメージを見ながら撮影の予定を立てられるのだ。同様に、ショールームにキッチンを設置する際の展示計画でもVectorWorksを利用している。
プロモーションツールとしてのMacの可能性
トーヨーキッチンではプロダクトデザインや印刷データの制作だけではなく、プロモーションツールとしてもMacを積極的に活用する。Webのコンテンツや展示会用のスライド制作はもちろん、新製品の発表会といったイベント向けのムービーをFinal Cut Proで編集し、社内での研修ビデオなどはDVDビデオに書き込んで全国40カ所の支社やショールームへ配付している。
「Final Cut Proで編集した映像をDVDビデオ化したり、Macならプロでなくてもムービーを手軽に作れるのがいい。新製品発表会の映像を全国の拠点に配付するなど、社内の意思統一を図る場合にも便利です」。
Final Cut Proで編集した3Dシンクの使い方を解説したムービー。Webサイトでも公開されている。
Podcastでのムービー配信もスタート
すでに20年近くMacを使い続けているトーヨーキッチン。パンフレットやポスターを作るためのDTPからスタートし、3D CADでのプロダクトデザインや3Dグラフィックでの商品イメージの制作、プロモーション用ムービーの編集と、Macの活用範囲はどんどん広がっている。現在では新しい試みとして、同社製キッチンの特徴や最新モデルのプロモーションムービーをiPodで手軽に閲覧できるビデオPodcastで配信中だ。また、3Dコンテンツをふんだんに利用したカタログの制作/配信を予定するなど、Macへのさらなる期待も寄せている。
「USBや大画面の液晶ディスプレイ、最近ではPodcastのように、Macは新しい技術を身近なものにしてくれました。だから、Macを使っていれば新しいことにすぐ挑戦できる、という期待感はいつもあります。Macは便利で使いやすいコンピュータというだけではなく、クリエイティブな刺激を与えてくれる存在ですね」。
斬新なデザインキッチンをユーザに提案し続け、新しいプロモーションの可能性を常に模索している同社にとって、Macは必要不可欠なパートナーとなっている。




