赤羽紀久生【連載】フルデジタルワークフロー入門:第2回
感覚的で生産性の高い制作環境
ネットワークを活用して機動性と安全性を確保
デジタルワークを進める上では、ネットワークの活用も重要です。企業内のイントラネットから事業所間を結ぶエクストラネット、最も利用しやすいインターネットと構成はさまざまですが、写真やイラストレーション等のパーツでも印刷原稿でも、ネットワークとサーバを介して自由にやり取りできます。
デジタルデータを、いつ、どこにいても送ったり取り出せるということは、インターネットにつながるすべての場所が仕事場になるということ。自分の仕事場やコンピュータが何らかの事故や災害で使えなくなっても、すぐに仕事を再開して被害を最小限に留めることが可能になります。デジタルデータの重要性が高まる中で、ネットワークの活用による機動力や備えは業務の競争力や安全に直結しているのです。
デスクトップマシンで作業したデータはサーバにアップロードし、外出時にはAirMac Extremeカード標準のノートブックを持ち歩いて、ワイヤレスLAN接続ポイントで仕事を継続する。また、毎日の作業を自動的にサーバに保管しておく。Mac OS Xの「ソフトウェア・アップデート」で常に最新のセキュリティ・アップデートを施し、ファイアウォールで外部からの侵入を防ぐ。これらを当たり前に実行すれば、デジタルワークのメリットをいっそう伸ばすことができるのです。
あるいは、外付けハードディスクで大容量データをバックアップしたり、携帯用ハードディスクで自分の作業に必要なデータを持ち歩くのもいいかも知れません。これならFireWireケーブルで繋ぐだけで済むのですから。
組織に応じた環境をMac OS X Serverや.Macで
システムとしてネットワークを構築するなら、規模の大きな組織の場合はMac OS X ServerとXserveという組み合わせで、サーバにグループウェアやデータベース等の機能を持たせるのが理想的です。使用するソフトによって外部からのアクセスを可能にしたり、定期的なデータのバックアップも取れます。Mac OS X Serverはシステム管理者としての深いスキルが伴わなくても、Macの使いやすさをそのままに利用できるようになっています。
しかし、サーバの運用にはある程度の人数や初期投資が必要です。そこでSOHO系クリエイターの場合は、「.Mac」の利用をお勧めします。本来は一般ユーザ向けのWebサービスですが、オプションを追加することで最大4ギガバイトのストレージ容量を使えるため、iDiskをグラフィック系の業務にも利用できます。iDiskはインターネット上の作業スペースであることを感じさせないほど使いやすく、「Backup」というメンバー特典のアプリケーションと組み合わせて定期的にバックアップを実行できます。このほかにもインターネット経由でのデータのやり取りに便利なWebページ機能など、さまざまなWebサービスが用意されており、自分に適した機能を選んで仕事に活用できるでしょう。

iDiskは .Macのサービスのひとつ。自分のMacと同様に使えるサーバ上のスペースを保有できる。.Macには60日間の無償トライアルもあるので、加入前に実際の使い勝手が試せる。
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次回はトラブルを起こさないデータの受け渡し方法について、詳しく解説していきます。







