茂手木秀行【連載】フォトグラファーのためのデジタルワークフロー:第2回
デジタル撮影におけるカラーマネージメント
カラーマネージメントは撮影から始まる
フォトグラファーにとって色の表現、トーンの表現はとても大事なことです。そして職業として、現物を忠実に再現することも常に望まれています。フィルム撮影では、フィルム、現像、フィルターを選び、照明光源を管理することで色とトーンをコントロールしてきましたが、デジタルでは違うのでしょうか? 答えはNO。デジタルも基本は一緒です。先ほどの言葉をデジタルに置き換えてみましょう。デジタルでは、カメラを選び、現像ソフトウェアを選び、カメラのホワイトバランスを設定し、照明光源のホワイトバランスを調節することで、色とトーンをコントロールするのです。
今回は、撮影時の光源と色の管理について解説します。前回のモニターの設置環境では、印刷物の観察光源はD50、色温度5000K、色指数90以上の光源下で、この光源にモニターの色温度を合わせることを基本としました。撮影光源もD50に合わせるのが基本。本来、デジタルカメラは5500Kでセンサーの入出力が適正化されていますが、実際の撮影光源はディフューザーなどで色温度が下がるため、5000Kでの撮影が多いのが実情です。そこで、カメラ側のホワイトバランスも5000Kに合わせることから始めましょう。ここを基準にして、好みや実際の出力物と合わせて撮影時の色温度を変えていき、自分の思う色とトーンを実現できるポイントを探してみてください。
撮影前に必要な機材をチェック

グレーカード
撮影データのグレーバランスを簡単に合わせることができます。
チャート
用途はグレーカードと同じですが、実物の測色結果表が付いています。この表とデータ上の色の数値を対照して厳密な色合わせが可能です。

光源演色性評価カード
撮影物を目視で確認することも大事。適正な光源であるか、このカードを使って確認します。

高演色性蛍光灯
撮影現場に適切な評価光源があるとは限りません。色評価のできる蛍光灯を持参しましょう。このタイプでは演色指数92で、正しい色を観察できます。
露出計
ライティングと各ストロボの出力が決まってから、色温度を調節するのが正しい方法。露出計はデジタルにおいても重要な撮影用品です。
色温度計
カラーマネージメントツールのEye-Oneで代用することもできますが、色温度の管理には色温度計があると便利です。しかし残念ながら現在、単体色温度計は手頃な製品がありません。再販の待たれる製品です。
Eye-One
Eye-Oneは、光源の色温度管理から撮影物の測色まで、デジタル撮影に欠かせない便利なアイテムです。
ストロボ
一般にストロボは演色性が高く、抜けのいい再現ができます。ブロンカラーは、出力を変えずに色温度を変更できるのでデジタル向きです。


