茂手木秀行【連載】フォトグラファーのためのデジタルワークフロー:第4回
デジタルフォトは機材選びから始まる
画像をリサイズする
Adobe Photoshop CS2を使った画像のリサイズ方法を見ていきましょう。まずはA4サイズ(幅210ミリ×高さ297ミリ)、175dpiの画像を用意。データ容量は8.47MBです。この画像の解像度を350dpiに変更します。
画素密度が倍になったので表示される画像の大きさは半分になりますが、データ容量は変わりません。次は画像の大きさを固定して、画像解像度を350dpiに変更してみましょう。「画像の再サンプル」はオンです。同じ大きさの画像でも密度が倍になるため、データ容量は4倍の33.9MBに増えます。
再サンプリングは隣り合う画素が持つカラー情報を再計算し、補完し直して適切な画像を得るためのもの。Adobe Photoshop CS2では5種類の再サンプリングの方法が選べますが、おおまかには「ニアレストネイバー法」「バイリニア法」「バイキュービック法」の3つ。それぞれに計算方法が違うので、結果にも差が出ます。ただし、ニアレストネイバー法とバイリニア法は、できるたけ素早く処理するための計算方法で高画質が目的ではありません。CPUの能力が飛躍的にあがった現在のMacでは、まず使うことはないと言ってもいいでしょう。そこで再サンプリングではバイキュービック法と、そのオプションを利用します。
重要なポイントとして、再サンプリングは非可逆性の処理ということを忘れないでください。画像解像度を変更するだけなら、何度実行しても画質は劣化しません。しかし、再サンプリングして画像を保存すると元の状態には戻せないので、マスターの画像をバックアップしておき、そのコピーを必要な画像解像度と表示サイズに再サンプリングしましょう。
リサイズに関するTips
リサイズ・再サンプリング時のTipsを紹介します。サイズはA4で画像解像度は175dpi、データ容量8.47MBの元画像を200%にリサイズしてみましょう。「画像解像度」ダイアログで「ドキュメントのサイズ」を「cm」から「%」に切り替え、リサイズの数値を「200」と入力。これでデータ容量も33.9MBとなります。
しかし、リサイズ・再サンプリングとは再計算のことなので、細かく計算させたほうが結果の精度は上がります。目的が200%のリサイズなら、その平方根の近似値である141%で2回に分けて実行しましょう
すると二度目のリサイズ後はデータ容量が33.5MB、幅2876pixel、高さ4068pixelとなります。200%を1回で実行した場合の値と一致しないのは、平方根の近似値で計算したため。正確に200%でリサイズ・再サンプリングしたければ、一回で実行した時の「ピクセル数」をメモしておき、「縦横比の固定」のチェックを外してから直接数値を打ち込んでください。するとデータ容量は33.9MBとなり、厳密に200%にリサイズできたことになります。
実際に試してみると、一回で200%にリサイズ・再サンプリングするよりも画像の鮮鋭度が若干高いことがわかるでしょう。デジタル画像の加工は、「若干の改善」を積み重ねることで最終的な品質を向上させていくものなのです。







