矢部國俊【連載】MacBook Proで楽しむAperture:第2回
Apertureの有効性や理想の環境を考える
デジタルカメラを使うすべてのプロフェッショナルユーザが対象
Apertureは、どういったユーザが対象になるのでしょうか? 答えは簡単。デジタルカメラを駆使するすべてのプロフェッショナルユーザが対象です。なぜかと言うと、日々溜まっていく撮影データを手作業できちんと管理するのは至難の業。私は長年デジタルでやっているので、データをコマメに管理することに慣れていますが、それらを写真家さんに教えても面倒でなかなか実行できないケースが100パーセントです。それだけコツと地道な作業を必要とするのが、撮影データの管理なのです。
しかし、Apertureでプロジェクトを撮影シーンや撮影日で分類し、格納されたファイルをシーン別にレーティングしていけば、仕事の写真も作品もスナップもまとめて管理できます。初心者の方はインターフェイスに少し難しい印象を受けるかもしれませんが、毎日使っていれば操作はすぐに覚えるものです。また、難しいと言ってもApertureは直感的に作業できるようになっているので、むしろ簡単とも言えるでしょう。私も実際に使ってみて、初めは少し戸惑ったものの、使っているうちに楽勝と思うようになりました。
ファイルブラウズフィルター。プロジェクト内のファイルのキーワードや撮影日時を指定すると、該当ファイルだけを閲覧できる。例えば何年の何月ごろでも見つけられるし、写真に設定したキーワードから探すこともできる。キーワードはプリセットから該当するものを割り当てるだけでいい。
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実際の現場のシチュエーションでは?
ロケ撮影などで真価を発揮するのが、本連載での使用環境でもあるMacBook ProとApertureの組み合わせでしょう。プロジェクトファイルの書き出し先を外付けハードディスクに指定しておけば、内蔵ハードディスクの容量を圧迫する心配もありません。しかし実際は、故障や盗難など不意のトラブルに備えるため、ロケ先でも撮影データのダブルバックアップやトリプルバックアップは必須。長丁場の撮影でハードディスクがいっぱいになってしまうくらいのカット数でなければ、まずはプロジェクトファイルを内蔵ハードディスクへ書き込む設定にして保存しておき、プロジェクトファイルをさらに外付けハードディスクへバックアップすることでダブルバックアップにもなります。
筆者の場合、最終的にiPodなどにも撮影データをバックアップします。iPodを手持ち鞄の中、MacBook ProをカメラバックのPCスペース、そして外付けハードディスクをスーツケースの中に入れることで、まったく同じデータを3つの異なる場所に収納して持ち帰っています。これはロストバゲージや故障、盗難などに遭っても、確実に撮影データを持ち帰れるようにするコツです。
従来は、撮影用のCFカード経由で撮影データをPowerBookにバックアップしていました。MacBook ProとApertureの組み合わせでは、デジタルカメラからダイレクトにApertureに読ませながらブラウズできるという点で作業量が半減します。撮影後のバックアップやデータ整理は早めに実行するのが一番ですが、外出先では面倒な作業はできるだけ避けたいところ。それらをApertureで効率よく作業できるのは、大変ありがたいことです。無事にデータを持ち帰ったら、プロジェクトファイルをデスクトップのMac Proなどに移動して、Apertureに読み込ませれば完了です。
また、実際の現場では担当者と写真の絵柄について打ち合わせしたり、スタッフで写真を閲覧したりすることも多く、そんな場合でもApertureの機能が有効です。これまではRAWデータをいちいち8bitデータに書き出して、Adobe Photoshopなどで見せていましたが、Apertureでは素早く大きなプレビューを並べて確認できますし、Light Tableを用いて簡単に打ち合わせをすることも可能です。遠方のクライアントに見せる場合でも、Web用に書き出したデータをインターネットにアップして、URLにアクセスして確認してもらうといった便利な使い方ができるのです。
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