番組制作の新たなワークフロー構築を目指す
税所氏は、Xsanを使用してみて、そのコンフィグレーションの容易さに驚いたと語ります。「以前に、他社のSANシステムのコンフィグレーションをしたときと比較すると、Xsanははるかに扱いやすいですね。我々が自分たちで扱うことのできるSANシステムだと感じます。Xsanシステムは、繋がっているクライアント数、扱う映像の圧縮比、ストリーム本数に合わせてコンフィグレーションを変えることによって、最適なXsan環境を得ることが可能ですが、Xsanは数分〜数十分もあれば再構築が可能なため、今回構築したシステムもコンフィグレーションにはあまり時間はかかりませんでした」(税所氏)。 高校野球のオペレーターは、普段、リニアをメインで使っていて、今回のシステムに触れるまでFinal Cut Proは未経験だったそうですが、SIの担当者からリニアや他のシステムとの違いについて説明を受けて使用を始めたところ、すぐに使いこなせるようになったと言います。「懸念していたリニアオペレーターのFinalCutPro習得には、ほとんど時間がかからなかったので驚きました。高校野球大会の終盤にはシーソーゲームが多かったのですが、試合の途中から編集を開始でき、尺を自在に調整できるこのシステムはかなり活躍しました。来年度以降は、さらに複数回線同時収録やクライアント数増、HD対応なども検討したいと思います」(税所氏)。 税所氏は、次の目標としてPictureReadyとXsanを利用して、自社制作の番組をダイレクト収録したいと考えています。「ノンリニア編集は、編集の際には便利だということは誰でも知っています。唯一の弱点は、デジタイズに時間がかかることですが、ダイレクト収録には、その時間が不要になるという大きなメリットがあります。今回の高校野球で、Xsanでのダイレクト収録は十分実用に耐えられることが実証できました。次は、スタジオ収録や回線収録で、開始や停止をリモート制御できるようにしていきたい。現在、そのための検証を進めています」(税所氏)。
「朝日放送は2008年春に、新社屋に移転する予定です。新社屋は4つのテレビスタジオ、公開収録用ホール、5つのラジオスタジオを有し、コンテンツ制作と配信を重視した『創造工場』というコンセプトです。Macベースの映像編集システムが、我々にとっての戦力になってくれることを期待しています」(吉田氏)。 取材:2005年8月
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