iPadを使った実践学習。

ノースウエストカンザス専門学校では、講師と学生たちが
iPadで体験を共有しています。

きっかけ

ノースウエストカンザス専門学校は、カンザス州北西部に位置する4,500人の農業コミュニティ、グッドランドにある二年制の学校です。1964年以来、国のインフラストラクチャを支える様々な技術工業において、高度な技術を持つ労働者を育成してきました。こうした実績をつくり上げて来たのは、職場で必要とされる技術そのものを、学生たちに徹底的に訓練する、という指導方針でした。

州全体と地域の労働力の需要に、この学校の教育課程は理想的な形で応じています。20の建物からなるキャンパスでは、建設・土木、保健福祉、情報技術、輸送など、15の教育課程と40を超えるオンライン講義ならびに夜間授業を提供。最近ではハイブリッド自動車整備技術、バイオディーゼル処理、「環境保全型」木工技術など最先端の技術も教えています。モバイルアプリケーションなど、生まれたてのテクノロジーについての教科も開発中です。

しかし、そんなノースウエストカンザス専門学校も、2年前は廃校寸前の状態に陥っていました。10年間にわたり入学者数が減り続けていたこの学校には、それまでの流れを大きく変える迅速な改革が必要である。そう思った校長のGuy E. Mills博士は、2010年、スタッフや教職員との綿密な協議の上、同校のすべての学生、講師、管理者の手にiPadを持たせることを決定しました。このデバイスを使って、実践的指導の伝統を持つこの学校の双方向の学習のあり方を進化させるのが目的でした。

「iPadとAirPlayがあれば、一度実演したことを録画し、大きな画面で再生できるので、学生たち全員とそれを見ながら議論することができます」

— ノースウエストカンザス専門学校
ディーゼル技術学科講師 Greg Unger氏

iPadと厳選したアプリケーションを導入することで、新しい学習の機会は大きく広がりました。自動車技術学科の学生たちは、iPadに内蔵されているAirPlayテクノロジーを活用しています。修理技術の実演ビデオを、講師のiPadからApple TV経由で大きなフラットパネルディスプレイにワイヤレスでストリーミングし、みんなで見るのです。呼吸療法学科の講師は、教室からでも教室から離れた研究室や臨床現場からでもアクセスできる共同作業用の教科書アプリケーションを使って、授業の重要なポイントを共有します。美容学の学生たちは、iPadアプリケーションを使って、顧客についての詳細なデータをまとめて記録・管理しています。

このiPadプログラムの効果は、キャンパスのいたるところで見ることができます。学生たちはiPadを使って、同校のiTunes Uコンテンツにアクセスしたり、講師やほかの学生たちとの共同作業を行ったり、内蔵されているiSightカメラで独自のビデオ学習プロジェクトを展開したりしています。読み書きや数学の苦手な学生たちは、iPadとアプリケーションを使うことで学習の成果を上げています。卒業が近い学生たちはiPadを用いて、自分たちの学んで来たことやできることをデジタルポートフォリオにまとめ、就職活動に利用しています。

実践

予算の半分以上をカンザス州から与えられているノースウエストカンザス専門学校にとって、資金の提供が途切れないように理事会を説得することはとても重要なことでした。そのために同校は、コミュニティと地域にとっての学校の価値を再構築しましたが、その計画の鍵となったのがiPadの導入だったのです。一人ひとりの教職員に一台ずつiPadを支給するために、地元での資金調達パーティーを催したり、地元企業からの寄付を募りました。学生たちが授業料の一部に含まれているiPadを購入する際は、コミュニティや卒業生たちからの資金援助に助けられました。こうしてiPadプログラムの成功は、この学区からの入学者数の増加に繋がったのです。

これまでは、専門教育における実践的訓練とは自らの手で機械を操作することを意味しており、デジタルデバイスで行うものではありませんでした。だからiPadでうまく指導できるか、不安を覚える教職員たちもいました。そのために学校側は、学生たちがiPadを受け取る6か月前に、講師一人ひとりにiPadを支給しました。さらにApple Professional Developmentのファシリテーターは、すでに優れた技術者である教職員たちがiPadを扱うスキルを向上させてそれぞれの教育内容を強化できるよう、実務トレーニングセッションを行いました。また、学生たちがiPadでアクセスするビデオ教材をつくるために、iWorkとiLifeを使用した脚本づくりやビデオ制作の集中トレーニングも実施。いち早く習得した教職員たちは、それぞれのカリキュラムにiPadを組み込むための最高の方法を、ほかの講師たちに教えるようになりました。

ノースウエストカンザス専門学校で使用しているのは、MacコンピュータとiPadだけ。だから技術サポートもシンプルです。キャンパスで使用している500台以上のiPadを含むApple製機器のすべてをメンテナンスしているのは、最高情報責任者とスタッフ一人だけです。

結果

iPad導入プログラムの成功によりノースウエストカンザス専門学校は、かつて252人だった全日制の入学者数を、約2倍の500人近くにまで増やすことができました。

iPadを授業に導入して以来、学校全体の資格・免許交付試験の合格率も上昇しています。教育支援クラスの合格率は劇的に上がり、75パーセントを大幅に超えました。呼吸療法学科の学生たちの国家試験合格率も62パーセントから87パーセントに上昇しました。これは、学校の歴史の中でも最高の合格率です。

「iPadを使った学習が秘める
可能性はまさに無限大です」

— ノースウエストカンザス専門学校
校長 Guy E. Mills博士

卒業する学生たちもすばらしい就職のチャンスを見つけています。iPadプログラムを実施して以来、ノースウエストカンザス専門学校の卒業率は90パーセントに、就職率も約90パーセントに上がっています。

使用されている製品

iPad

この革新的なモバイルデバイスは、学習と教育にまったく新しい手法をもたらします。 iPadについてさらに詳しく

Apple TV

AirPlayを使ってiPadから大画面テレビにレッスン、写真、ビデオなどを簡単にストリーミングできるようにするデバイスです。 Apple TVについてさらに詳しく

MacBook Pro

教室の中と外の両方で、学習に最適なノートブックコンピュータです。 MacBook Proについてさらに詳しく