VoiceOverの詳細
OS XのVoiceOver
OS XにはVoiceOver 3が組み込まれています。VoiceOver 3は画面に表示されているものにアクセスするためのAppleのテクノロジーの完全な最新版で、ジェスチャーのサポート、ブライユ点字ディスプレイのミラーリング、Webスポット、ヒントの読み上げなどの画期的な新機能が搭載されています。ウェブページの自動読み上げ、「すべてを読み上げる」、ウェブページの要約、ウェブの表のサポート、カスタムラベル、読み上げ詳細度のカスタマイズなど、ご要望の多かった機能も追加しました。
Getting Started Guideを見る
ジェスチャー
VoiceOverを使えば、Macのマルチタッチトラックパッドでのタップやフリックといったシンプルなジェスチャーで自分のコンピュータを操作できます。ジェスチャーはiPhoneをVoiceOverで操作する時と同じものが使えます。ジェスチャーは、これまでコンピュータを使ったことがない方でも覚えやすいので、すぐに使い始めることができるでしょう。
ジェスチャーで操作する時は、1本または2本の指先をタッチセンサー式のトラックパッドの上でドラッグします。すると指の下にあるアイテムを説明する音声が聞こえます。指を動かしている間はずっと説明が聞こえます。1本指で左右にフリックすると、VoiceOverカーソルが前後のアイテムに移動し、説明が聞こえます。ドラッグすると、アイテムが画面上にどのように並んでいるかが音声でわかります。トラックパッド上でいま触れている位置と、アイテムの位置が対応するからです。どんどんドラッグしていけば、さらに多くの情報を得られます。
視覚に障がいを持つ人と持たない人が1台のコンピュータで同時に作業できるよう、VoiceOverは画面上にビジュアルの要素も表示します。VoiceOverカーソルは現在説明されているアイテムを示します。ユーザーがトラックパッドをドラッグすると、トラックパッドに対応していない部分は画面上でグレーの表示になります。このような画面の表示を見れば、視覚に障がいを持たないユーザーも現在の操作内容が簡単にわかります。グレーの表示のエフェクトは調整できるので、より見やすくするためにコントラストを増減させたり、オフにすることもできます。
VoiceOverのジェスチャーはなかなか寛容です。たとえば1本の指でトラックパッドをタッチしたりドラッグしたりすると説明が読み上げられますが、コンピュータの状態は変更されません。選択されているアイテムは常にVoiceOverカーソルが指定しておくので、フリックやダブルタップなどのジェスチャー操作はトラックパッドのどこで行っても問題ありません。目的のアイテムを見つけるのが難しい場合は、その近くのアイテムにタッチしてから左右にフリックして前後のアイテムを探しましょう。トラックパッドを指でドラッグしている間は、トラックパッドは画面全体ではなく、使用中のウインドウやアプリケーションだけに対応します。そのため、意図せずに別のアプリケーションに切り替わってしまうことがなく、読み上げられているアイテムがどのアプリケーションのものなのかわからなくなることもありません。
ローター
VoiceOverには、ダイヤルに似た新しいユニークなバーチャルコントロール機能「ローター」があります。ローターはVoiceOverの設定を変更したりコマンドを使用したりできるようにします。操作は簡単。ダイヤルを回すようにトラックパッド上で2本の指を回転させるだけです。ローターを回転させると、設定が読み上げられます。上下にフリックすれば設定を選択できます。たとえば文字入力をしている時は、「単語」または「文字」という設定が聞こえるまでローターを回転します。それからトラックパッドを上下にフリックすると、書類の中を1単語ずつ、または1文字ずつ移動できます。同様にウェブページもローターですばやくナビゲートすることができます。ウェブページを表示すると、見出し、リンク、表、イメージといったウェブページ上に一般に配置されている項目をローターが認識します。ローターを回転させて必要な項目を選択し、それから上下にフリックすれば、その項目だけを前後に次々と移動していくことができます。また、ローターを使えば、新しいジェスチャーを覚えなくても、たくさんのコマンドが使えるようになります。ローターを回転させてどんな機能があるかを聴いてみましょう。選択する時は上下にフリックするだけです。
ジェスチャーを割り当てる
VoiceOverには、移動、ウインドウやアプリケーションの切り替え、メニューの使用、Dockへのアクセスに使用できる標準的なジェスチャーがあらかじめ用意されています。標準的なジェスチャーに加えて、VoiceOverコマンド、ファイル、アプリケーション、ユーティリティー、さらにAppleScriptのスクリプトやAutomatorのワークフローにもジェスチャーを割り当てることができるので、ジェスチャーでできる操作を増やしていけます。Shift、Control、Option、Commandなどの修飾キーを使うジェスチャーを追加で割り当てれば、できることが増えるだけでなく、手指に運動機能障がいを持つユーザーのニーズに対応できるようにもなります。
クイックナビ
キーボードを使うユーザーのために、VoiceOver 3は片手だけで操作したりローターを使ったりすることができるクイックナビを持っています。クイックナビのオン/オフを切り替えるには、左矢印キーと右矢印キーを同時に押します。それから上下左右の矢印キーを一つずつ押して、VoiceOverカーソルを移動させてコンピュータを操作します。ローターを使う時は、上矢印キーと、左矢印キーまたは右矢印キーのいずれかを、同時に押します。これでウェブページ上の見出し、表、Webスポットといった項目をローターを使ってすばやく選択できるようになります。フリックのジェスチャーと同様、上矢印キーや下矢印キーを押せば前後の項目へジャンプします。ローターが「リンク」に設定されている場合は、上矢印キーや下矢印キーを押すとそのウェブページ上の前後のリンクに移動します。リンクをクリックするには、上矢印キーと下矢印キーを同時に押しましょう。コンピュータの操作も、きわめて複雑なウェブページの読み上げも、クイックナビで行えます。
USBおよびBluetoothブライユ点字ディスプレイ
すべてのMacは、HumanWare、GW Micro、Freedom Scientific、Handy Tech、Baum、Alva、APH、Eurobraille、日本テレソフトなど、広く使われている40以上のUSBおよびBluetoothブライユ点字ディスプレイをサポートしています。ソフトウェアが内蔵されているため、ブライユ点字ディスプレイをMacに接続するだけで、VoiceOverが自動的にディスプレイのモデルを認識し、キーをプログラムします。「ウィズホイール」、スクローラー、ルーターキー、ボタンなども、それぞれのモデルの特性に最も適した設定になります。さらに、ユニットのパン、ルーターなどのナビゲーションやキーの選択でVoiceOverカーソルをすばやく移動させることができる、インテリジェントな機能も含まれています。サポートしているブライユ点字ディスプレイについて詳しく見る
ブライユ点字ディスプレイを初めて使う方は、VoiceOverのキーボードヘルプ(Control-Option-Kキーを押す)を利用しましょう。ブライユ点字ディスプレイのキーを押すだけで、キーの名前が聞こるので、キーのプログラミングを簡単に習得できるようになります。入力キーを割り当てなおすのも簡単です。VoiceOverコマンドを選択し、ブライユ点字ディスプレイのキーを押すだけ。キーをプログラミングする際にはVoiceOverがパルス音を1〜2秒間鳴らし、完了するとチャイムを鳴らします。
点字パネル
点字利用者がいる学校や職場で、視覚に障がいを持たない教員、保護者、同僚をサポートする機能として、VoiceOverにはオンスクリーンの点字パネルが用意されています。これはVoiceOverで読み上げられる説明を、点字と通常のテキストの両方で表示するものです。OS Xでは、ブライユ点字ディスプレイが検出されると自動的に点字パネルが表示されます。利用できる点字デバイスがない時でも、必要に応じて表示させることができます。改良された点字パネルは一段と読みやすくなりました。点字フォントに6色から選べる色を割り当てることで、コントラストをより強くしたり、色覚に合わせてより見やすくすることもできます。
ブライユ点字ディスプレイのミラーリング
新たな学習や共同作業の機会が生まれるよう、OS XのVoiceOverに新しい機能が追加されました。点字ディスプレイのミラーリングです。1台のMacに、最大32台のUSBブライユ点字ディスプレイ(または1台のBluetoothディスプレイと最大31台のUSB点字ディスプレイ)を同時に接続できます。点字ディスプレイのミラーリングを使用すると、複数の点字利用者が各自の点字ディスプレイを利用しながら、同じコンピュータで一緒に作業ができます。視覚に障がいを持つユーザーと聴覚に障がいを持つユーザーが、同じコンピュータで一緒に共同作業をすることができるようにもなります。さらに、教師が視覚に障がいを持たないクラスメートに説明をしている時、点字を利用している学生も同時にその内容が理解できるようにもなります。
Macに接続するブライユ点字ディスプレイは、同一モデル、同一メーカーのものである必要はありません。点字のセルの数が違っていても問題ありません。80セル未満の点字ディスプレイを利用する学生も、自分の点字ディスプレイに内蔵されたパンコントロールを使えば、点字の行全体を読むことができます。この場合、コンピュータに接続されているほかのデバイスに影響を与えることはありません。同様に、点字入力キーは主ディスプレイとして設定した点字ディスプレイからのものしか受け付けないため、特定の点字デバイスがほかのデバイスや、デバイスを動かしているコンピュータを妨げることもありません。
多言語に対応した点字表
OS Xは、幅広い言語をカバーする80以上の新しい点字表のサポートを内蔵しています。
ウェブの閲覧
パフォーマンスの劇的な向上、詳細な操作ができるようになる新しいコマンド、互換性の向上、新たなアクセシビリティ標準のサポートなど。VoiceOverはウェブのナビゲートでも驚くほどの進歩を遂げました。
ウェブページの自動読み上げ
ウェブを閲覧する新しい方法を持っている。VoiceOverの特長はそれだけではありません。ウェブページが読み込まれたらすぐに読み上げを開始できるのもメリットの一つです。読み上げ中に速度を調整したり、一時停止や再開をしたり、読み上げを終了させて自分でページをナビゲートしたり、自由自在に扱えます。一つまたは複数のウェブページを開き、新たに搭載された「すべてを読み上げる」コマンドを使用すると、一番上から、またはVoiceOverカーソルのある位置からウェブページを読み上げます。
ウェブページの要約
使い慣れていないウェブページを開いたときは、自動で、または必要に応じてキーボードショートカットを使って、ページ上にあるコンテンツの概要をVoiceOverで知ることができます。そのため、ページのサイズや複雑さ、どのような要素がページに含まれているかをすばやく把握できます。ページのタイトル、表の数、見出し、リンク、訪問済みのリンク、未訪問のリンク、フォームコントロールといったページ情報の要約もわかります。一般的なウェブページでは、VoiceOverはたとえば「12個の見出し、92個のリンク、2個の表、11個の自動Webスポット、4個の訪問済みリンク」といったふうに読み上げます。知りたい情報だけが読み上げられるように、要約をカスタマイズすることもできます。
ウェブの表のサポート
VoiceOverはHTMLベースの表を完全にネイティブでサポートしています。特別な表やフォームのモードは必要ありません。ウェブページ上の要素をナビゲートするのと同じコマンドで、表をナビゲートするだけです。表のセルをナビゲートすると、VoiceOverは「行3、列1」というように行数と列数を読み、続けて列の見出しとセルの中身を読み上げます。
一部のウェブサイトでは、ウェブページ上の項目の整理にHTMLテーブルが使われていることがあります。こうしたページでは、実際の表組よりも表の数が多くなりがちです。VoiceOverにはラベル付きの表を一つの要素として扱えるオプションがあるので、ページをざっと把握したい時には1回のキー操作でこうした項目をナビゲートしていけます。興味をひかれる表があればそこで止まり、中身をチェックしましょう。
ウェブ項目のローター
OS Xのリンクセレクタは、新しいWebローターに組み込まれています。Webローターはウェブページをすばやくナビゲートするためのダイヤルのようなものです。ローターには見出し、リンク、訪問済みリンク、未訪問リンク、フォームコントロール、表、フレーム、イメージなどのよく使われるHTMLタグが含まれています。Webローターで必要な項目を選択すると、シンプルなキー操作かトラックパッドのジェスチャーだけで、ページ上の該当項目の間を次々に移動していけます。たとえばリンクからリンクへ、見出しから見出しへ、表から表へと次々にジャンプして、探している部分を見つけましょう。
Webスポット
残念なことに、アクセシビリティのガイドラインに従っていなかったり、適切に構造化されていないウェブページ、標準HTMLを正しく使っていないウェブページはたくさんあります。このようなページは、画面読み上げ機能でナビゲートしていくのが難しくなります。このハードルを越えるために、Appleはウェブページ上の複雑な位置関係を理解し解釈できる、VoiceOverだけが持つ新しいテクノロジーの特許を取得しました。VoiceOverはこの情報を使って、Webスポットと呼ばれるバーチャルのタグを作り、割り当てます。Webスポットは視覚的なデザインに基づいてページ上の重要な場所をマークするので、関心のある項目を特定したり、より簡単にページをナビゲートできるようになります。
メニュー、キー操作、ジェスチャーでWebスポットに直接ジャンプすれば、ウェブページ上の記事や要素の最初の部分が聴こえます。Webスポットがマークするのは、ページ上の項目ではなく場所です。そのため、ウェブページ上でスポーツの最新のスコアが掲載される場所がいつも決まっているなら、そのWebスポットにジャンプすれば、スコアが変わっても常に最新のスコアがわかります。
Webスポットは、視力に障がいを持たないユーザーが視覚的にページを眺め、読みたいと思う記事などの項目を見つける方法をもとに設定されています。Webスポットは、ページを読み込むたびにバックグラウンドで自動的に作られます。ユーザーはそのことにはおそらく気づかないでしょう。でも必要な時にはいつでも使えます。さらに、自分でページにWebスポットを割り当てることもできます。
スイートスポット
天気予報を知りたい、好きなコラムニストが書いた記事を読みたい、というようにページ上の特定の場所にアクセスしたい場合は、その場所を「スイートスポット」にすることができます。スイートスポットは常にWebスポットメニューの先頭にあらわれ、ウェブページが読み込まれるとVoiceOverは真っ先にそこへ飛びます。
カスタムラベル
VoiceOverとの互換性が完全ではないアプリケーションには、ラベルのない項目が含まれることがあります。VoiceOverはこのような項目を「空白」「空」「ボタン」というようにあいまいな言葉でしか説明できません。あるいは、項目にラベルがついている場合でも、別のラベルに変更したいこともあるでしょう。そのような場合には、VoiceOverを使ってどんなアイテムにもオリジナルのラベルを割り当てることができます。次にその項目が表示された時は、VoiceOverはそのラベルを読み上げます。ラベルはいくつでも追加できます。さらに自分のカスタムラベルをファイルに書き出し、ほかのVoiceOverユーザーと共有することもできます。
読み上げ詳細度
VoiceOverには3段階の読み上げ詳細度が用意されていて、どの程度詳しく読み上げるかを「高」「中」「低」から選ぶことができます。VoiceOverを使い始めた時には「高」の詳細度が設定され、新規ユーザーの学習のためにできる限り多くの情報を提供します。Macに慣れてきたら「中」や「低」に変えてもよいでしょう。
それぞれの設定は完全にカスタマイズができるようになっています。チェックボックス、メニュー、ボタンなどを含む30以上の読み上げ項目をそれぞれの詳細度でコントロールできるほか、各項目に対しても「高」「中」「低」のいずれかを設定したり、VoiceOverを完全にオフにすることができます。項目を説明する順番を変えるのも簡単です。だから、たとえば「チェックボックスが選択されています、チェックボックス」ではなく、「チェックボックス、チェックボックスが選択されています」と読み上げるように設定しておくことができます。カスタマイズした読み上げ詳細度の設定をファイルに書き出して、ほかのVoiceOverユーザーと共有することもできます。どこででも同じ環境で使えるようにしたい場合は、VoiceOverのポータブル環境設定機能を使いましょう。
コマンダー
VoiceOverには、キーボードショートカットやジェスチャーをカスタマイズするための3つの「コマンダー」があります。テンキーコマンダー、キーボードコマンダー、トラックパッドコマンダーです。アプリケーション、ユーティリティ、ファイルを開いたり、AppleScriptのスクリプトやAutomatorのワークフローを実行したり、VoiceOverコマンドを実行したりするためのキーやジェスチャーは、コマンダーを使って割り当てます。身体や学習に困難のあるユーザーのためには、コマンダーで複数のキーを使う複雑なショートカットを単純化したり、コマンドの入力や操作をより簡単なものにしておきましょう。
テンキーコマンダー
フルサイズのキーボードが持つテンキーを活用し、最も使用頻度の高いVoiceOverコマンドの入力の代替手段を用意する。それがテンキーコマンダーです。Shift、Command、Control、Optionなどの修飾キーを使って、最大6つの「レイヤー」のキーコマンドにアクセスできるようになります。はじめは、テンキーコマンダーの6つのレイヤーのうち5つがプログラムされています。それぞれのレイヤーが、ウェブ、表、オブジェクトのサイズと位置、一般的なナビゲーション、検索を操作します。ほぼすべてのVoiceOverコマンドセットがカバーされており、片手で、しかもより少ないキー操作でVoiceOverをコントロールできるようになっています。あらかじめ定義されたキーを使うだけでなく、自分のニーズに合わせて変更することもできます。
キーボードコマンダー
キーボードコマンダーはメインのキーボードをコントロールします。VoiceOverコマンド、アプリケーション、ユーティリティ、ファイル、AppleScriptのスクリプト、Automatorのワークフローを、Optionキーと任意のキーの組み合わせに割り当てることができます。キーボードコマンダーは、テンキーコマンダーの代わりとして、あるいはテンキーコマンダーと組み合わせて利用でき、テンキーのないキーボードを使っている時には特に便利です。
トラックパッドコマンダー
標準のVoiceOverジェスチャーは使いやすく設定されていますが、特定のジェスチャーが操作しづらい場合や、ジェスチャーで入力できるコマンドを増やしたい場合には、トラックパッドコマンダーであらかじめ定義されているリストから新しいものを選び、割り当てることができます。Shift、Control、Option、Commandといった修飾キーを使ってジェスチャーを割り当てましょう。
AppleScriptやAutomatorとの統合
OS Xには、AppleScriptやAutomatorというスクリプティングテクノロジーが含まれています。コンピュータにインストールされているアプリケーションを、マウスやキーボードで制御する代わりに、英語に似たスクリプトで動かすものです。スクリプトは複雑な繰り返し作業を自動化するので、時間を節約でき、ミスも減らせます。VoiceOverでは、一つのキーを押すだけでAppleScriptのスクリプトやAutomatorのワークフローが実行できるようになります。VoiceOver自体もスクリプトを作って制御できます。
AppleScriptとAutomatorについて詳しく見る(英語)
環境設定の保存と共有
VoiceOverには、自分のニーズに合わせて使い方を調整できるユーティリティがあります。読み上げ詳細度、読み上げかたの辞書への単語の追加、読み上げる声の変更をはじめとして、多くの設定を変更できます。好みに合う設定ができたら、自分のVoiceOverの設定のすべて、または一部を書き出してバックアップとして保存したり、VoiceOverを使う友だちに渡したりすることもできます。
ポータブル環境設定
VoiceOverはOS Xに組み込まれているため、常に自分のコンピュータを持ち歩く必要はありません。VoiceOverを自分が使いやすいようにカスタマイズしたら、その環境設定をどのMacでも利用できます。「ポータブル環境設定」という機能を使えば簡単です。
まず、VoiceOverユーティリティで、USBフラッシュドライブにポータブル環境設定のファイルを保存します。そのドライブをOS X Snow LeopardまたはOS X Lionが動作しているほかのコンピュータに接続すると、VoiceOverが自動的にこの設定を検出します。これで、あなたがカスタマイズしたキー操作や読み上げかたを持つ、自宅のMacと同じVoiceOverが使えるようになります。OS XではVoiceOverの設定を変えると継続してポータブル環境設定ファイルに保存されていくので、外出先で設定を変えても、家に帰ってMacにフラッシュドライブをつなぐだけでその変更が同期されます。
サポートしている言語
VoiceOverには、英語の音声と、縮約形および非縮約形(「コンピュータ」)点字の英語点字表が含まれています。さらに、アラビア語、英語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、フランス語(フランス)、ドイツ語、ハンガリー語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語(ポルトガル)、ポルトガル語(ブラジル)、ロシア語、スペイン語(スペイン)、スウェーデン語、トルコ語、広東語、中国語(中国)、中国語(台湾)の22か国語でテキストを読み上げる音声も内蔵されています。そのほか、ギリシア語、ヒンズー語、インドネシア語、ルーマニア語、スロバキア語、タイ語などの言語と、英語(英国)、英語(オーストラリア)、英語(南アフリカ)、スペイン語(メキシコ)などの地方語は、あとからダウンロードして追加できます。
優れたアプリケーション
Eメール、ウェブの参照、ワープロ、インターネットメッセージング、音楽、カレンダーなどのソフトウェアは、複雑な設定をしなくてもすぐにVoiceOverで使い始めることができます。VoiceOverはOS Xの一部なので、多くの他社製アプリケーションもVoiceOverで操作できます。一部、開発者やメーカーによるアップデートが必要なアプリケーションもあります。
使いたいアプリケーションがVoiceOverで操作できるかどうかを知るには、アプリケーションの互換性のリストをご覧ください。互換性のあるアプリケーションがすべて掲載されているわけではないため、必要な場合には開発者やメーカーへの確認をお願いします。あるいは、実際に使ってみるのもいいでしょう。多くのアプリケーションで使用できますが、現在使用できないアプリケーションについては、開発者やメーカーから機能の追加やアップデートが提供される可能性があります。
VoiceOverを使い始める
VoiceOverの「ようこそ」のメッセージを聴く
使い始める時に知っておくべきコマンドはごくわずかで、使っているうちにどんどん覚えていける。それがVoiceOverのユニークな所です。ほんのわずかなコマンドでアプリケーションを操作したりメールやウェブページを読むことができ、ほかにも様々なことができます。使い始める際は、CommandキーとF5キーを同時に押してVoiceOverを有効にしましょう。OS Xでは、VoiceOverを使い始める際、クイックスタートで使い方を学ぶことをお勧めするメッセージが再生されるようになりました。
クイックスタート
「クイックスタート」のチュートリアルは、VoiceOverを習得するための一番の近道です。安全な環境で自分のペースで学び、スキルを身につけていけます。クイックスタートへは初めてVoiceOverを使う時にアクセスできるほか、VoiceOverを使っている間ならいつでも(Control-Option-Command-F8キーを押して)利用できます。すべての内容を一度に学ぶ必要はありません。途中で中断しても、前回終了した位置から再開できます。クイックスタートではVoiceOverの声で説明が読み上げられるため、英語以外の言語で学びたい場合はMacに適切な声を追加しましょう(別々の設定となります)。
ヒント
習得に役立つように、VoiceOverはVoiceOverカーソルのある項目の使い方を説明する「ヒント」を自動で読み上げます。ヒントは、カーソルが特定の項目に数秒間とどまっている時だけ読み上げられます。ヒントを読み上げるまでの時間は、0〜10秒の間で変更できます。必要な時だけヒントを読み上げるように設定することもできます。
VoiceOverヘルプ
VoiceOverの使用中は、様々なヘルプや学習のためのリソースにすぐにアクセスできます。Control-Option-Hキーを押すと、多くのヘルプや学習ツールが用意されたVoiceOverヘルプが開きます。
- VoiceOverオンラインヘルプ。語句を検索することで、ヘルプのトピックや関連情報へアクセスできます。追加情報を見たい時はハイパーリンクを使いましょう。ブラウザのようなインターフェイスなのでナビゲートも簡単です。「VoiceOverの新機能」のセクションでは、最新の特長がすぐにわかります。
- VoiceOverコマンドヘルプ。VoiceOverコマンドの名前は知っているがキーボードショートカットを思い出せない時は、コマンドヘルプを使いましょう。コマンド名の中の数文字を入力すれば、一致するコマンドのリストがキーボードショートカットと一緒に表示されます。
- キーボードヘルプ。キーボードのキーを押すとその名前が聞こえます。キーボードショートカットのキーを押した場合は、該当するVoiceOverコマンドの説明が聞こえます。マルチタッチトラックパッドを使っている場合は、それぞれのジェスチャーに関連するVoiceOverコマンドの名前を聴きながら、ジェスチャーでの入力が上手にできるように練習しましょう。ブライユ点字ディスプレイを使っている時はキーを押すと、そのキーの名前と、関連するVoiceOverコマンドが聞こえます。
- VoiceOverサウンドヘルプ。VoiceOverのステレオサウンドエフェクトの意味を知ることができます。
- VoiceOverクイックスタートチュートリアル。新機能について知ったり、安全な環境でスキルを練習することができます。一度に最後までできなくても、クイックスタートが中断した位置を記憶するので、次回はそこから再開できます。クイックスタートは自分が使っている言語で話します。声はVoiceOver用に選択しているものが使用されます。
- VoiceOver Getting Started Guide。従来型のマニュアルのほうを選びたい方は「Getting Started Guide」をご利用ください。HTMLで作成された、ナビゲートしやすく、関連する内容が見つけやすいガイドです。最初から最後まで順番に読んでも、関心のあるトピックまでスキップしてもいいでしょう。このガイドは音声や点字でも利用できます。Getting Started Guideを見る




