MediaStorm: 視覚ジャーナリズム
本質に迫るインタビューで生の感情を引き出し、写真の壮大さを高める。動画で即時に伝え、ジャーナリズ ムの情熱を純粋な形で加える。これらをMacでAperture、Final Cut Studio、Logic Studioを使って調和させ、何百万人もの心に触れる、マルチメディアを駆使した効果的な報道に仕上げる。それが、真剣にジャーナリストの夢をかなえる制作スタジオ兼オンライン出版社のMediaStormです。
「MediaStormでは、ジャーナリストは、本来のジャーナリズムに戻り、伝えたいと思っていたニュースを取り上げることができます」とMediaStormの創設者で社長を務めるブライアン・ストームは言います。「私達は理想を抱き、自分達が本当に関心を持っているニュースを取り上げ、ジャーナリズムとして発表しています」
MediaStormの基本理念は、「興味深いニュース、特に綿密で写真のパワーを駆使したニュースの場を作る」ことだとストームは言います。「驚くほど長文のエッセーを書くフォトジャーナリストがいますが、彼らにはホームと呼べる場所がありません。時間をかけて長いニュースを制作できる場所を作りたいと思いました」
MediaStormの報道は、ジャーナリズムの世界を揺るがし、メディアカテゴリの制約を打破しています。これまでに多くの報道がテレビで放送されており、オリビエ・ジョバールの「Kingsley’s Crossing」はエミー賞を獲得しました。世界中で何百万人もの人がMediaStormの報道を見聞きしています。
MediaStormの報道はすべて、MacでAppleのアプリケーションを使って制作されました。「Macはまるで魔法の箱です。たくさんのすばらしいことができます。創造力を引き出し続ける、シームレスなビジュアル環境です。しかも、Macはしっかりと働きます。常に動き、常に機能しています。MediaStormにはMacしかありません」
新しいメディアを定義する
ストームは、マルチメディアを駆使した報道の先駆者といえます。90年代初め、彼はミズーリ大学でフォトジャーナリズムを勉強し、MacでCD-ROMプロジェクトを作成しました。これをきっかけに、同大学で電子フォトジャーナリズムの授業が始まり、新興のインターネットの可能性を探るマルチメディアプログラムが始まりました。彼は、ミズーリ州コロンビアの2つの日刊紙のうちの1つである「Columbia Missourian」のフォトグラファーとして働いていましたが、1993年、彼のジャーナリズムのキャリアは向きを変え、コースを外れていきました。
「コロンビアはひどい洪水に襲われ、私は毎日、すべてを失った人々の写真を撮りました。編集室に戻り、複数の写真をまとめて掲載しようとしたのですが、スペースがありませんでした。結局、1枚の写真に2行の言葉が添えられただけでした。あの日、新聞は自分にとって適した場所ではないと判断したのです」
MediaStormが実質的に誕生したのは、そのときでした。ストームは、純粋なジャーナリズム、新聞には収まらない、長く詳細な記事を掲載するための場所を作りたいと考えていることを自覚していました。彼は、MSN News、後のMNSBCの初代マルチメディアプロデューサーになり、最終的には、デジタルメディアエージェンシーのCorbisに移籍しました。彼はマルチメディア報道の技術を磨き、フォトジャーナリズムの人脈を広げていきました。そして2005年にMediaStormを立ち上げました。
「昔から『報道の力は、報道機関を所有する人達にある』といいます。今では、私達は皆、報道機関を所有し、インターネットに公開できるようになりました。MediaStormはその好例です。私達は、自分が報道したいことを報道できる、独立した出版社です」
イメージをまとめる
記事の出版は、問題ありませんでした。ストームは、アドレス帳にある数千の連絡先にメールで送信すればよかったのです。これに呼応して、次々と情報が提供されました。これは現在でも続いています。「通常は、数枚の写真と概要が寄せられます。あとは、私達がジャーナリストと協力して、記事に仕上げます」
ニュース記事には、プロジェクトを最初から最後まで担当するプロデューサーが1人割り当てられます。(ちなみに、MediaStormには3人の専属プロデューサーがいます。)プロデューサーは大量の写真を集めます。そのため、MediaStormでは、Appleの写真管理編集アプリケーションであるApertureを導入しています。
「私達は、フォトグラファーが撮影した写真をすべてチェックします。ほとんどのプロジェクトでは、5,000〜10,000枚の画像を見ます。これらの画像をすべてApertureに取り込んで、整理、編集しています。映画のように連続する写真を探し、Apertureを使って、最終的なプロジェクトに適した方法で整理します」
スチール写真を映画のように並べるには、見た目と雰囲気が一貫していなければなりません。そこで、プロデューサーはApertureのリフトとスタンプツールを利用します。「大きいシーケンスを扱う場合、リフトとスタンプツールを使って、シーケンスの画像を完璧に仕上げ、残りの写真に複製します。これで、制作時間が大幅に短縮されます」
「ロサンゼルス・タイムズ」のフォトジャーナリストであるルイス・シンコが撮影した米海軍伍長勤務上等兵のジェームズ・ブレーク・ミラーの写真は、イラク戦争を象徴する1枚になりました。ミラーがどのようにして戦争の傷を癒そうとしているのか、どのようにして2つの命が1枚の写真でつながったのかをご紹介します。プロジェクトを見る。
MediaStormのニュース記事は、音なくして完成しません。そのため、プロデューサーは、スチール写真に加えて、オーディオを集めます。写真家に録音を依頼するのは不思議に思われるかもしれませんが、MediaStormと仕事をしているジャーナリストの大半は、何らかの録音機材を持ち歩いています。「ほとんどの場合、フォトグラファーは被写体とすばらしい関係を築き、膨大なオーディオインタビューを行っています。フォトグラファーは、画像と組み合わせたオーディオに真の力があることを知っています。だから、録音するのです」
すべてのアセットを集めた後、プロデューサーは早速、Final Cut Studioに切り替えます。
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