プレスリリース 2003 年 4 月 7 日

アップル、Final Cut Pro 4を発表

RT Extreme、LiveType、Soundtrack、Compressor、そしてチャネル当たりのフル32ビット浮動小数点処理など、300以上の新機能を含むメジャーアップグレード

2003年4月7日−アップルは本日、エミー賞に輝くフィルム、HD、SDそしてDV編集のためのソフトウェア、Final Cut Proのメジャーアップグレード、「Final Cut Pro® 4(ファイナルカットプロフォー)」を発表しました。300以上の新機能を搭載したFinal Cut Pro 4は、リアルタイムコンポジティングとエフェクトを可能にするRT Extreme、パワフルな新しいインターフェイスカスタマイゼーションツール、新しい高品質の8ビットおよび10ビット非圧縮フォーマット、そして10万ドル以下の編集システムとしては初めてのチャネル当たりフル32ビットの浮動小数点処理を実現しました。Final Cut Pro 4はまた、高度なタイトリングのためのLiveType、音楽制作のためのSoundtrack、そしてフル機能バッチトランスコーディングのためのCompressorの3つの全く新しいアプリケーションを搭載しています。
「Final Cut Proは、これまで高価で複雑であったテクノロジーを手頃な価格でより使いやすくすることにより、プロのビデオ編集に革命をもたらしました。プロの要望に応える多くの機能と他社製品を凌ぐ革新性とを、より使いやすく、よりお求めやすい価格で提供することにより、市場の拡大を図っていきます。」と、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長、フィリップ・シラーは述べています。
RT Extremeは、さらに強化されたソフトウェアベースの高度なリアルタイムエフェクトアーキテクチャで、プロセッサのスピードに応じてスムーズに拡張され、より多くの同時リアルタイムビデオストリームやリアルタイムエフェクトをサポートします。RT Extremeを使用することにより、FireWire® または外部のブレークアウトボックスを介して接続された外部モニタ上でも、リアルタイムにエフェクトを確認することができます。RT Extremeはコーデックに依存せず、編集者は作品を最大解像度でプレビューして最終的な品質を確認したり、最大パフォーマンスで拡張された同時ストリームやエフェクトを確認することができます。
Final Cut Pro 4は高品質のソフトウェアベースの8ビットおよび10ビット非圧縮フォーマットや32ビット浮動小数点処理を実現し、DVからSD、HDそしてフィルムまでスムーズにサポートする唯一のノンリニア編集、合成およびエフェクトのパッケージです。Final Cut Pro 4はまた、すべての要素をチャネル当たり32ビット浮動小数点カラーでレンダリングするHDRレンダリング技術をサポートし、フィルム品質の出力を実現します。
LiveType — Final Cut Pro 4だけが提供するLiveTypeは、新しいユニークなタイトルアプリケーションで、これによりユーザは、ダイナミックなアニメーションタイトルを素早く簡単に作成することができます。LiveTypeには、それぞれの文字が動きのあるムービーとして表現される新しいアプローチのテキストアニメーション、LiveFontsが含まれています。8GBを超えるメディアには、LiveFonts、150種類ものあらかじめ設定されているエフェクト、カスタマイズが可能なテンプレート、バックグラウンド、動きのあるテクスチャおよびオブジェクトなどが含まれ、ユーザは、Final Cut Pro 4を使用し、ゼロからまたは既存の効果に変更を加えることにより、自分だけのカスタマイズされた表現を作ることができます。DV、SD、HDフォーマットをサポートするLiveTypeにより、洗練された、プロ品質のアニメーションテキストやグラフィック効果を素早く、簡単に作成することが可能です。
Soundtrack — Final Cut Pro 4に含まれる画期的な音楽制作ツール、Soundtrackを使うと、プロジェクトのためのロイヤルティーフリーの高品質な楽曲を簡単に作ることができます。Soundtrackはテンポやキーに関係なくオーディオループを自動的に合わせることができ、リアルタイムでアレンジやミキシングを行なうことができます。SoundtrackはFinal Cut Pro 4に完全に統合されていて、Final Cut Pro 4の新しいスコアマーカーによる完全な同期をサポートします。また、多くの音楽ループおよび効果音のライブラリーを含むほか、AIFF、WAFおよびACIDファイルをサポートしています。
Compressor — Final Cut Pro 4とDVD Studio Pro 2にバンドルされる新しいバッチトランスコーディングツール、Compressorを使用すると、DVD用のMPEG-2、ストリーミングメディア用のMPEG-4あるいはその他のQuickTime®がサポートするあらゆるフォーマットに直接、バッチ、エクスポートすることが可能になります。Compressorには透かし、リアルタイムプレビュー、そして30種類の高品質フィルターおよびエフェクトが含まれ、大量または反復エンコーディング作業に理想的なプラットフォームを提供します。Compressorには新しい世界標準クラスのMPEG-2ソフトウェアエンコーダが含まれ、ビットレートの調節や1パスまたは2パスのVBRエンコーディングの選択など、プロフェッショナルなコントロールが可能です。MPEG-2ソフトウェアエンコーダは、何千ドルもするスタンドアローンのハードウェアおよびソフトウェアエンコーダのスピードに匹敵する高品質の映像を提供します。
Final Cut Pro 4は、600以上のツールおよびコマンド、マッピング可能なキーボード、カスタムインターフェイスボタン、カスタムウィンドウレイアウト、そして拡張されたスクリーンレイアウトオプションを含む新しいカスタマイズのオプションを編集者に提供します。カスタマイズした設定は保存することができ、Final Cut ProがインストールされたどのMacにも書き出しあるいは読み込みすることが可能なため、もう一台のMacで作業を継続する場合にも全てのカスタム設定を簡単に共有することができます。
Final Cut Pro 4 が採用したオープンアーキテクチャにより、ほとんどすべての制作システムにフィットするほか、新しいXMLフォーマットおよびFireWireベースのI/Oフレームワークにより、デベロッパに対し幅広い拡張性を提供します。この新しいスタンダードベースのコンポジションおよびメタデータインターチェンジフォーマット、そして新しいインポートおよびエクスポートプラグインAPIの組合せにより、デべロッパはFinal Cut Pro 4を幅広い制作ワークフローに統合させるためのツールを開発することが可能です。さらに、新しいFireWireベースのI/Oフレームワークにより、デベロッパが完全非圧縮の8ビットおよび10ビット4:2:2放送ビデオのためのFireWireベースI/Oデバイスを開発することも可能です。
Final Cut Pro 4にはこのほかにも次のような機能が搭載されています。
  • ダイナミックおよび非対称トリミングのサポートを含む高度なトリミングおよびタイムラインツール、マスタークリップ、マージドクリップ、および連動再生コントロール
  • 拡張されたメディアマネジメント
  • Unicodeを完全にサポート
  • キーフレーム間引き、マルチトラックオーディオミキシング、マルチチャネルオーディオアウトプット、そしてリアルタイムオーディオエフェクトなどのオーディオ編集機能が向上
  • Cinema ToolsがFinal Cut Pro 4にバンドルされ、35mmまたは16mmフィルムの映画制作者に必要なリストおよびインクナンバーの変更を新たにサポート

価格と販売について
Final Cut Pro 4 の日本語版は、アップルのオンラインストアであるApple Store®(アップルストア、http://store.apple.com/jp)およびアップル製品取扱販売店を通じて98,000円(メーカー希望小売価格、税別 )にて7月に販売される予定です。
Final Cut Proの登録ユーザは、47,800円(メーカー希望小売価格、税別 )でFinal Cut Pro 4にアップグレードすることができます。Final Cut Pro 4のシステム条件および認定互換ハードウェアおよびソフトウェアを含む詳しい情報は、https://www.apple.com/jp/finalcutstudio/finalcutpro/でご覧いただくことができます。
また、本日2003年4月7日(月)以降にFinal Cut Pro 3リテール版を購入されたお客様は、up-to-dateプログラムを通じて6,000円(送料込み、税別)でFinal Cut Pro 4にアップグレードすることができます。
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