プレスリリース 2016 年 6 月 13 日

Apple、iOSとして史上最大のリリースとなるiOS 10をプレビュー

メッセージの大幅なアップデート、新しいホーム アプリケーション、完全に新しくなった写真、ミュージック、News、そしてSiri、マップ、電話、メッセージの各機能をデベロッパに開放

2016年6月14日、Apple®は本日、世界で最も先進的なモバイルオペレーティングシステムのiOS 10を公開し史上最大のアップデートをしました。この新しいiOSはメッセージアプリケーションが大きく強化され、ステッカーやフルスクリーン効果など、これまで以上に表現豊かで動きのある方法で、友人や家族にメッセージを届けられるようになります。iOS10では、Siri®は各種アプリケーションとも連係し、より様々なことができるようにます。また、マップ、写真、Apple Music®、さらにはNewsアプリケーションが美しく再設計されるとともに、ホームオートメーション製品を一個所から簡単かつ安全な方法でコントロールできるホームアプリケーションを追加しました。iOS 10では、Siri、マップ、電話、メッセージなどの各機能をデベロッパに開放し、すばらしい可能性をもたらします。
「iOS 10は私たちにとって史上最大のリリースです。新しいやり方により自分の気持ちを伝えることが楽しくなるメッセージ、ホームオートメーションのネイティブアプリケーションが追加されます。さらに美しく再設計されたミュージックやマップ、Newsがより直感的でパワフルになり、お使いのiPhoneやiPadがこれまで以上に大好きになるあらゆる要素が詰め込まれています。iOS 10では、QuickTypeや写真を扱う際にSiriがもっと賢くなります。また新しいホームアプリケーションによるホームオートメーションが可能になり、さらにはデベロッパ向けにSiri、マップ、電話、メッセージといったアプリケーションが開放されます。同時に、Differential Privacyといったパワフルなテクノロジーにより、セキュリティーやプライバシーも従来以上に強化されます」と、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント、クレイグ・フェデリギは述べています。
パーソナルで表現豊かなメッセージ
メッセージは最もよく使われるiOSアプリケーションですが、iOS 10ではさらに表現豊かで、動きのある楽しいメッセージが、友人や家族に送れるようになります。メッセージには、スクリーン全体に広がるバルーンや紙吹雪、もしくは花火のように、特別な瞬間をお祝いするために使える、表現豊かなアニメーションや、インビジブルインクといってメッセージを受け取ったときは不可視で受け取った友達がスワイプしたあとにだけ見ることができるメッセージ、手書きのノートによるあなたらしい表現などが含まれています。また、Automatic suggestionsという変換機能 により入力した単語を簡単に絵文字に置き換えたり、Tapback(タップバック)機能によりタップひとつで素早く簡単に返事をしたり、rich links(リッチリンク)機能により、会話から離れることなく、メッセージ上にあるコンテンツを見たり、動画や音声を再生したりできます。
iOS 10のメッセージはApp Store®に新たな可能性をもたらします。デベロッパは新しく楽しいメッセージを開発することができるようになりました。会話の中にステッカーを貼ったり、動かしたりGIFアニメーションをすばやくパーソナライズしたり、写真を編集したりできる機能、さらにはユーザ間の送金、ディナーや映画をスケジュールするというような、これらすべてのなことがメッセージの中だけで完結できるようになります。
Siriをデベロッパに開放
iOS 10では、Siriは新たに大きな広がりをみせ、ユーザが一緒に使いたいアプリケーションと連係することで、これまで以上のことができるようになります。今回初めて、デベロッパはSiriが提供する知能を利用できるようになり、ユーザは様々なアプリケーションを声だけで直接操作できるようになります。新たに提供されるSiriKit™を利用すれば、メッセージ、電話、写真の検索、乗物の予約、個人間の送金、ワークアウトなど、Siriと連係するアプリケーションを簡単にデザインできます。さらにSiriでCarPlay®をコントロールすることで、自動車メーカーが提供するアプリケーションからカーエアコンやカーラジオの設定なども可能になります。
美しく再設計されたマップ
iOS 10ではマップが美しく再設計され、これまで以上にシンプルで使いやすいものになります。デベロッパに対して新たな拡張機能と共に開放されることで、OpenTableのようなアプリケーションでは予約機能をマップに直接組み込めるようになります。また、UberやLyftのようなサービスでは、ユーザはマップから直接、より簡単に乗車予約ができるようになります。マップは新しい知能を得てさらに賢くなり、ユーザの日々の行動やカレンダーの予定に基づいて、ユーザが次に行きたいと思われる場所への道順を先回りして提供するようになります。また一度ルートが設定されると、その道順に沿ってガソリンスタンド、レストラン、コーヒーショップなどを自動的に検索・表示するほか、途中で立ち止まった時間も考慮して目的地までの時間を予測します。
写真で思い出を再発見
iOS 10の写真アプリケーションでは、写真ライブラリからユーザのお気に入りや忘れてしまったと思われる瞬間を、自動的にメモリーに表示して、思い出を今一度呼び起こすのを手助けしてくれます。メモリーはすべての写真やビデオをスキャンし、大好きだったり忘れてしまったと思われるイベント、旅行、人物を見つけて、それを美しいコレクションとして表示します。1つのメモリーには、音楽、タイトル、映画のようなトランジションを使って自動的に編集されたMemory Movie(メモリームービー)も含まれます。
メモリーは、高度なコンピュータビジョンにより、人々や撮影地、物体をオンデバイスの顔認識、物体認識、シーン認識で、画像をアルバムにまとめます。このインテリジェントな機能により、プライバシーは保持しつつ、メモリーと関連する写真がユーザにとってパーソナルで意味のあるものとなります。
ホームアプリケーションによるシンプルなホームオートメーション
新しいホームアプリケーションはiOSと深く統合しており、自宅のアクセサリの設定、管理、制御を1箇所で行うことができる簡単、かつ安全な方法を提供します。アクセサリは場面に合わせて個別に、またはグループとして管理できるので、命令ひとつで同時に連係させられるほか、Siriを使ってコントロールすることも可能です。アクセサリはリモートで管理できるほか、Apple TV®と組み合わせてホームオートメーションを構成したり、一日の特定の時刻、場所、アクションで操作を自動化することも可能です。
HomeKit™への対応は引き続きグローバルに拡大しており、今年の時点で約100種類のホームオートメーション製品がHomeKitを採用し、サーモスタット、照明、ブラインド、ドアロック、ビデオカメラなどが、ホーム アプリケーションで管理できます。以上のようなHomeKitデバイスにより、今年後半から、Brookfield Residential、KB Home、Lennar Home、R&F Propertiesなど米国の大手住宅施工業者は、新築住宅を建てる際にこれらのHomeKitデバイスの設置を開始します。
デザインがすべて新しくなるApple MusicとNews
Apple Musicのデザインが刷新され、これまで以上に明快でシンプルな使用感をすべての機能で体験できます。音楽が主役となる新しいデザイン言語を採用し、新たに構成されたインターフェイスにより新しい音楽を見つけ出すのが簡単になります。ライブラリ、For You、メニュー、Radioの各タブは一新され、それぞれの機能がより強化されたほか、新たに追加された検索タブによりさらに音楽を見つけやすくなります。これらの変更点すべてが、明快で直感的なデザインとなっています。iOS 10では、News*も再設計され、For Youが新設されたほか、ストーリーや記事、最新ニュースの通知、有料購読コンテンツが見つけやすいように各セクションに分類されます。
iOSのエクスペリエンス
iOS 10では、必要な情報へのアクセスがこれまで以上に簡単で迅速になります。Raise to Wake機能により、iPhone®を持ち上げると画面が表示され、ロック画面から直接すべての通知を一目で簡単にチェックできるようになります。通知、「今日」、コントロールセンターの各項目はスワイプまたはプレスだけでアクセス可能になります。iPhone 6sならびにiPhone 6s Plusの場合は3D Touch™とより一層深く連係することでアプリケーションの操作がさらに簡単になります。
iOS 10のその他の機能
  • Siriのインテリジェンスがもたらす新しいQuickType®機能――位置情報、カレンダーの空き状況、連絡先に基づく関連情報を表示する文脈予測。キーボードを切り換えることなく複数の言語入力をサポートする予測タイピング。
  • 電話機能は、サードパーティーによるVoIP通話、ボイスメールのテキスト化、発信者IDによる迷惑電話の警告などと統合。
  • 内蔵アプリケーションのアップデート――iPad®におけるSafari®のSplit View、メモのコラボレーション、Live Photos™の編集。
  • Apple Pay®の機能拡大――実店舗での購入、App内課金に加えて、Apple Pay対応ウェブサイトではSafariを通じた簡単、安全、プライベートな購入にも対応。
  • 時計アプリケーションの就寝アラームで定期の睡眠スケジュールを設定し、就寝時刻のリマインダーを受信。


iOS 10におけるプライバシー
セキュリティーとプライバシーは、Appleのハードウェア、ソフトウェア、サービスを設計する上での大前提です。iMessage®、FaceTime®、HomeKitでは、end-to-endの暗号化により、ユーザのデータをAppleや他者に読取り不可能な状態にして保護します。iOS 10では、iOSデバイスが搭載するインテリジェントな機能を使って写真の中の人物、事物、場面を特定したり、QuickTypeによる予測入力を実現しますが、これらはすべてデバイス上のみで行われます。Siri、マップ、Newsのようなサービスでは、ユーザ側のデータをAppleのサーバーに送信しますが、このデータによりユーザを特定するような情報が作成されることは一切ありません。
iOS 10より、AppleはDifferential Privacyというテクノロジーを採用して、個々のユーザのプライバシーを守りながら、大人数のユーザの使用パターンを把握します。iOS 10においては、このテクノロジーはQuickTypeや絵文字の予測入力、Spotlight®のdeep linkの予測入力、メモのLookup Hintsに利用されます。
【提供について】
iOS 10のデベロッパ向けプレビューは本日より、developer.apple.comを通じてiOS Developer Programメンバーに提供されます。また、iOSユーザに対しては7月より、パブリックベータプログラムがbeta.apple.comで提供される予定です。iOS 10の正式リリース版は今秋発表予定で、iPhone 5以降、iPad Air®およびiPad Pro™の各モデル、第4世代のiPad、iPad mini™ 2以降、第6世代のiPod touch®に対して、無料のソフトウェアアップデートとして提供されます。詳細については、apple.com/ios/ios10-previewをご覧ください。一部の機能は、国や地域、言語によっては利用できない場合があります。
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