プレスリリース 1月 2, 2019

ティム・クックから
Appleの投資家への手紙

2019年1月2日
Appleの投資家の皆様へ:
本日私たちは、12月29日を末日とするAppleの2019年度第1四半期の業績予想を以下のように修正いたします。
  • 売上高として約840億ドル
  • 売上総利益率として38%
  • 営業費用として約87億ドル
  • その他の収入/(費用)として約5億5,000万ドル
  • 税率約16.5%(個別項目控除前)
希薄化後のEPSの計算に用いられる株式の数はおよそ47億7,000万株と見込んでいます。
これらの見積りに基づきますと、当社の売上高は当四半期の当初の業績予想と比べて低くなりますが、他の項目については概ね当初の業績予想通りです。
最終的な業績を集計·報告するまでには数週間ありますが、現時点での暫定見積りをお知らせしておきたいと思いました。最終的な業績はこれらの暫定見積りとは少し異なる可能性もあります。
約60日前に第1四半期の業績予想を発表した際、私たちは第1四半期がマクロ経済とApple特有の要因の両方の影響を受けることがわかっていました。これらがどのように展開するかについて最善の見積りに基づいて、当四半期の売上高がわずかに前年同期を上回るものと予想しました。ご記憶のように、私たちは4つの要因を検討しました。
第1の要因として、iPhoneの発売日が異なることが前年同期比に影響を与えることがわかっていました。トップモデルのiPhone XSとiPhone XS Maxは2018年度第4四半期に出荷され、同四半期の販路への行き渡りと初期販売台数に貢献しましたが、昨年はiPhone Xが2018年度第1四半期に出荷されたため、製品が販路に9~12月期に行き渡り、初期販売台数も同期に計上されました。これにより2019年度第1四半期の前年同期比が難しくなることがわかっており、概ね私たちの見込み通りの展開となりました。
第2の要因として、強い米ドルが外国為替の観点から業績に対する向かい風となることがわかっており、このことが当社の売上高を前年と比べて約200ベーシスポイント減少させると予想しました。これも概ね私たちの見込み通りの展開となりました。
第3の要因として、当四半期中に積み増す新製品の数がかつてないレベルになることがわかっており、第1四半期中にサプライ面での制限が特定の製品の販売台数に影響を与えることを予想しました。これも概ね私たちの見込み通りの展開となりました。Apple Watch Series 4とiPad Proの販売は当四半期の大部分または全期にわたり制約されました。AirPodsとMacBook Airも制約されました。
第4の要因として、いくつかの新興市場で経済の弱さを見込みました。これは私たちの予測以上に顕著に大きな影響をもたらすこととなりました。
加えて、上記の要因及びその他の要因により、iPhoneをアップグレードする人の数が私たちの予想を下回りました。
この最後の2つの点により、売上高予想を下方修正するにいたりました。この2点についてもう少し踏み込んでご説明したいと思います。
新興市場でのチャレンジ
主要な新興市場でいくつかのチャレンジを予想していましたが、経済の減速、特に中華圏での減速の大きさは予想しませんでした。実際、私たちの業績予想に対する売上高の不足のほとんどが中華圏におけるiPhone、MacそしてiPadの販売台数の減少を原因とするものであり、そして中華圏におけるこれらの製品の売上高の減少幅は、世界全体の売上高の前年同期比での減少幅の100%を超えました。
中国の経済は2018年後半に減速し始めました。中国政府は7~9月期のGDPの成長は過去25年間で二番目に低かったと発表しました。私たちは中国の経済環境が貿易をめぐる米国との緊張の高まりによってさらに影響を受けたと考えています。不確実性が高まる風潮が金融市場に重しとなってのしかかる中、影響は消費者にも拡がる様相を見せており、中国では直営店やチャネルパートナー店への来客数が四半期終盤にかけて減少しました。また市場データは中華圏のスマートフォン市場の縮小が特に急速であることを示しています。
これらのチャレンジにもかかわらず、私たちは中国でのビジネスには明るい未来があると信じています。中国のiOS開発者コミュニティーは世界で最も革新的、創造的そして精力的なコミュニティーの一つです。私たちの製品には高度にかかわり、高い満足度を持つ、熱心なお客様が数多く存在しています。中国での業績にはサービス部門からの過去最高の売上高が含まれ、デバイスのインストールベースも昨年の間に増大しました。私たちは中国のマーケットプレイスに参加することを誇りに思っています。
iPhone
主に中国市場におけるiPhoneの売上高が予想を下回ったことが業績予想に達しなかった理由のすべてであり、iPhoneの売上高の減少幅は、全体の売上高の前年同期比減少幅より大きくなっています。実際、iPhone以外のカテゴリー(サービス、Mac、iPad、ウェアラブル/ホーム/アクセサリー)は、全体で前年同期比約19%増大しました。
中華圏と新興市場がiPhoneの前年同期比売上減少の大部分の理由でしたが、いくつかの先進国市場では、iPhoneのアップグレードが予想していたほど強くありませんでした。この傾向をもたらした主要な理由が一部市場におけるマクロ経済のチャレンジであったことは確かですが、iPhoneの販売に広く影響を及ぼした他の要因があると考えています。例えば、キャリアからの補助金が少なくなってきている現状に消費者が適応してきていること、強い米ドルによる価格の上昇、そしてiPhoneのバッテリー交換料の大幅な値引きを利用したお客様の存在などです。
9~12月期の多くのポジティブな結果
業績予想を修正することは残念ですが、多くの分野における私たちのパフォーマンスはこれらのチャレンジにもかかわらず顕著な強みを見せました。
実際に使われているデバイスのインストールベースは12か月で1億台以上増え、過去最高となりました。Appleのデバイスは過去のどの時点よりも多く使われており、そのことは私たちのお客様の継続的な忠誠心、満足そしてかかわりを証明するものです。
また、先に申し上げましたように、iPhone事業以外の売上高は前年同期比約19%伸び、サービス、ウェアラブルそしてMacからの売上高は過去最高となりました。iPhone以外のビジネスは新興市場の影響が少なく、サービスの売上高の大部分は、今期の売り上げではなく、インストールベースのサイズに関係しています。
サービスは当四半期108億ドル以上を売り上げ、すべての地理セグメントで四半期記録を打ち立てるまで成長しました。また、このビジネスの規模を2016年から2020年までの間に倍増させるという目標に向け、順調に進んでいます。
ウェアラブルは、Apple WatchとAirPodsがホリデーショッパーズの間で非常に人気があったこともあり、前年同期比でほぼ50%成長しました。MacBook AirとMac miniの発売がMacの売上高の前年同期比増につなげ、新しいiPad Proの発売がiPadの売上高を前年同期比で二桁増に引き上げました。
米国、カナダ、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダそして韓国を含むいくつかの先進国では過去最高の売上高を見込んでいます。いくつかの新興市場ではチャレンジを見たものの、メキシコ、ポーランド、マレーシアそしてベトナムなどでは過去最高となりました。
最後に、Appleの一株当たり利益は過去最高となる見込みです。
今後について
私たちの利益率およびキャッシュフローは強く、およそ1,300億ドルのネットキャッシュで当四半期を終える見込みです。先に述べましたように、将来的にはネットキャッシュニュートラルとなる計画です。
チェレンジングな四半期を終えるに当たり、、私たちのビジネスのファンダメンタルな強みにはこれまで同様に自信を持っています。私たちは長期的な視点でAppleの経営に当たっています。Appleは常に困難な時期を私たちのアプローチを再検証し、私たちの柔軟性、適応性そして創造性といった文化を利用し、結果的に前より良い企業として生まれ変わるために使ってきました。
最も大切なことは、私たちは開発中の未来の製品とサービスに自信を持っており、興奮しているということです。Appleは地球上のどの会社よりも革新的な会社であり、今後もスロットルペダルを緩めることはありません。
私たちはマクロ経済の条件を変えることはできませんが、他のイニシアティブを実行し、加速することによってより良い結果を出そうとしています。そのようなイニシアティブの一つが、店頭で電話の下取りをしやすくしたり、割賦販売を行なったり、お使いの電話から新しい電話へのデータの移行をお手伝いしたりすることです。これは環境に良いだけでなく、お客様にとっても、今まで使っていた電話を新しい電話の購入代金の一部に使えるといったメリットがあり、またインストールベースを増やすという意味で開発者にもメリットがあります。
これは私たちが対応するために取るいくつかのステップの一つです。私たちがこのような調整を行なえるのは、Appleの強みが私たちの柔軟性、私たちのチームの才能そして創造性、そして私たちが毎日行なう仕事に対する深い情熱にあるからです。
Appleに対する期待が大きいことは当然だと考えています。私たちはそういう期待を超えることに日々邁進しています。
それがAppleのやり方であり、今後も変わることはありません。
Tim
この手紙に提示された情報は暫定的なものであり、実際の結果は異なることがあります。Appleは、2019年1月29日(火)午後2時(米国西部時間)/午後5時(米国東部時間)の当社第1四半期カンファレンスコールにおいて最終的な業績について議論する計画です。
この手紙は、1995年米国民事訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義するところの将来的見通しを包含しています。これらの見通しには、Appleの予想売上高、売上総利益率、営業費用、その他の収入/(費用)、税率、ネットキャッシュ、株数、それに資本還元計画などが含まれています。これらの見通しはリスクと不確実性を伴い、実際の結果は異なることもあります。リスクと不確実性の例としては以下のものが挙げられますが、これらに限定されるものではありません。世界経済および地域経済情勢が、消費者や事業者の購買決定におよぼす影響を含め、Appleのビジネスにおよぼす影響;高度に競争的で急速な技術変化にさらされる市場においてAppleが競争できること;新製品、新サービスそして技術革新をタイムリーに市場に提供し、顧客需要を喚起するなどして、製品およびサービスの頻繁な発表や移行をAppleが管理できること;製品およびサービスのミックス、ならびに地理、通貨、販路のミックスの変更、部品コストの高騰、価格競争、または新製品(高コスト構造の新製品を含む)の発表が、Appleの売上総利益率におよぼし得る影響;セルラーネットワーク通信事業者その他の再販業者を含む、Apple製品を取り扱う販売会社の販売能力へのAppleの依存;Appleが顧客の注文に先立って製品の部品を注文するまたは注文の約束をする必要性に伴う在庫その他の資産リスク;単一のまたは限定された供給元のみから入手可能な部品や技術を含む、Appleの事業に不可欠な特定の部品、サービスおよび新技術を今後も適当な条件で継続的に入手できること;その多くが米国外にあり、そのことが製造される製品またはAppleに提供されるサービスの品質、数量およびコストに影響があり得るサードパーティーが提供する製造および物流サービスへのAppleの依存;製品およびサービスのデザインそして製造上の欠陥がAppleの業績および評判におよぼす影響;商業的に合理性のある条件での利用または利用そのものができないこともあり得るサードパーティーの知的財産およびデジタルコンテンツへのAppleの依存;サードパーティーのソフトウェアデベロッパによるApple製品向けソフトウェアアプリケーションおよびサービスの開発·メンテナンスサポートへのAppleの依存;Appleが他者の知的財産権を侵害したと判断されるなどのAppleにとって不利益な法的手続の影響;Appleが異なる地域の顧客に製品やサービスを提供できることを含む、Appleの活動に影響をおよぼす法規変更の影響;Appleの国際事業に影響をおよぼす法規に従うことを含め、Appleの国際活動に関連するリスクをAppleが管理できること;Appleの直営店に関連するリスクをAppleが管理できること;新しい事業戦略および買収へのAppleの投資に関連するリスクをAppleが管理できること;情報技術システムの機能停止、ネットワークの混乱、喪失または不正なアクセス、または機密情報の漏洩が引き起こすAppleの事業および評判への影響;データ保護に関する法規をAppleが遵守できること;主要な幹部および従業員が今後もAppleに留まり、役務を提供し続けること;政治的出来事、国際貿易紛争、戦争、テロリズム、自然災害、公衆衛生問題、およびAppleの製品の供給、配送または需要を妨げる可能性のあるその他の事業中断;為替変動、信用リスクおよびAppleの投資ポートフォリオの市場価値の変動を含む財務リスク;そして税率の変更および追加税金負債の発生。Appleの業績に影響を与え得るこれらのリスクおよび潜在的要因に関する詳しい情報は、Form 10-K(年次報告書)およびForm 10-Q(四半期報告書)としてAppleがSEC(米国証券取引委員会)に定期的に提出している報告書の最新の報告書およびそれに続く書類の中の「リスク要因」および「事業の財務状況と業績に関する経営陣の解説と分析」の部に含まれています。将来的見通しおよび情報はそれぞれ発表時点のものであり、Appleはこれらを更新する義務を負うものではありません。

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