新しい
授業を作ろう。
ここから。
GIGAスクール構想をきっかけに、新しい学びが次々に生まれています。
iPadというツールと、教師のみなさんのアイデアを
掛け算して、
生徒たちのクリエイティビティを大きく育てていく。
そのヒントになる事例や、明日から使えるiPad活用アイデアや、授業ガイドを用意しました。
生徒たち一人ひとりが好奇心を持って、主体的に学びを楽しむ。
そんな授業を、
Appleと一緒に作りましょう。
化学反応のスライドに、簡単なアニメーションをつけて現象をモデル化し、実験の振り返りに。動きが生徒の理解に役立ちます。
伊那市 中学校
理科教師 塚平和希氏
二十日大根の写真を撮って、Keynoteで観察記録に。
とても簡単なので、生徒たちも
自信を持って取り組めました。
枚方市 小学校
教師 茅根絵里氏
アメリカ各地を紹介する
ニュース番組を制作。
知らないことを調べて表現する
深い学びの体験になりました。
墨田区 中学校
社会科教師 古賀隆一郎氏
歴史上の人物を紹介するビデオを作ってもらいました。
生徒が授業の主役になって、
主体的に学ぶ習慣ができました。
熊本市 小学校
教師 山下若菜氏
問題の解説ビデオを生徒が制作。ただ正解を出すだけの力でなく、数学的に深く考える力が育つようになりました。
松阪市 中学校
数学科教師 湊川祐也氏
目に見えない化学の現象を、文章で説明できるようになりました。
伊那市 中学校
理科教師 塚平和希氏
分子の動きのように、目に見えない化学の現象を言葉で説明するのは中学生にとって簡単なことではありません。Keynoteのアニメーションで動きをつけて化学反応の仕組みをモデル化し、実験の振り返りをできるようにしました。
例えば銅の酸化還元では、覚えて欲しい変化の仕組みを、酸化前、酸化の瞬間、酸化後の3枚のスライドにして生徒たちに渡します。生徒たちは銅や酸素などの用意されたパーツを、マジックムーブで動かして酸化の仕組みを表現し、実験の振り返りスライドを完成させていきます。
実験結果と学んだことをもとに、生徒は楽しみながら主体的に取り組んでいました。アニメーションの動きをつけることを通して、現象を再確認しながら視覚的に理解できるので、反応の仕組みを順序立てて、大切なポイントを押さえた考察文が書けるようになりました。
これまでの紙のモデル図への書き込みでは、生徒の思考のステップや事象のつなげ方は教師には見えませんでした。今は生徒の作ったアニメーションビデオを見ればどこで何を見落としているのか把握できるので、「わかったつもり」で終わらせない指導ができるようにもなりました。
自分の発見を人に伝える喜びが
大きく育ちました。
枚方市 小学校
教師 茅根絵里氏
小学2年生の生活科の授業で、二十日大根の成長をテーマにした観察記録を作っています。生徒たち自身がiPadのカメラで対象を撮影し、それをKeynoteに貼り付け、気づいたことを書き加えていきます。
手描きの絵だと、画力の問題で自分が伝えたい部分をうまく表現しきれないことがあったり、他の子が描いた絵と見比べて落ち込んでしまうこともありますが、写真だとその心配がありません。思い通りのものが簡単にできあがるので、自信を持って、集中して観察記録に取り組むことができます。そうしていくうちに、生徒の中に自分の発見を誰かに見せたいという思いが芽生え、さらに前向きに観察に取り組むようになりました。
教師としても、手描きの絵の観察記録では気づいてあげられなかった生徒たちの視点が見えてきたり、何よりも、生徒たちが学ぶことの楽しさを感じてくれているのが伝わってきて、とても有意義な取り組みになっていると感じています。
番組という表現の場があることで、
より自主的に、
より深く調べるように。
墨田区 中学校
社会科教師 古賀隆一郎氏
多くの生徒は、自分が行ったことのない地域について、断片的なイメージしか持っていません。例えば「アメリカといえば自由の女神」という感じで終わってしまい、知識がそれ以上深いところまでいかないケースが多いのです。そこで、生徒たちにアメリカの各地について紹介する3分間のニュース番組を制作してもらいました。
Pagesでニュース原稿を作り、グリーンバックを背にしたリポーターが現地を紹介するビデオをiPadのカメラで撮影。その後、iMovieで風景写真やグラフなどを合成することで、まるで本物のテレビ番組のような仕上がりになります。
ニュース原稿を作るためには、その地域についてしっかりと調べる必要があります。そして何より、自分が学んだことをアウトプットする場があることで自主性が出てきて、生徒たちは、昼休みや家にいる時間にも調べるようになりました。
ニュース番組を作るというアイデアによって、表面的な知識の修得にとどまらず、知らないことを自主的に調べ、さらに人に伝えるために創り、表現するという、深い学びが実現できました。
知識だけでなく、
学び方も
教えることが
大切だと思っています。
熊本市 小学校
教師 山下若菜氏
教科書にはたくさんの人名が出てきますが、それを読んで覚えようとしても、なかなか頭に入りません。そこで、教科書に出てくる人物について説明するビデオを生徒たちに作ってもらうことにしました。
ニュース番組、インタビュー、対談など、どんなスタイルで表現するかを考え、チームの中での役割分担をし、教科書や資料集で調べて原稿を作り、人物のお面を作って、カメラの前で演じる。そのこと自体が楽しいので、生徒たちは楽しみながら自発的に学びに向かっている様子でした。
授業後には、保護者のみなさんから「子どもから初めて『歴史の本を買ってほしい』と言われました」「父親と一緒に戦国武将について調べ始めて驚きました」といった感想もいただき、この授業が、生徒たちの学びに対する姿勢をより積極的なものに変えたことを実感しました。
私たち教師の役目は教えることですが、私は知識を教えるだけでなく、こうして学び方を教えてあげたいと思っています。iPadを活かしながら「こうやったら勉強は楽しくなるよ」という提案をこれからもたくさんしていきたいです。
頭の中の考えを表現することが、
より深く理解するきっかけに。
松阪市 中学校
数学科教師 湊川祐也氏
生徒たちには、数学の本質を理解し様々な場面で応用できる力を身につけてほしいと思っています。そこで、暗記レベルの理解にとどまりがちな二次方程式などの単元で、問題の解き方の解説ビデオを作ってもらいました。「ビデオ作り」という非常に興味を持ちやすい企画だったので、生徒たちは主体的に取り組んでくれました。
使ったのは、ビデオ制作アプリケーションのClips。撮影も編集も簡単で、自分たちの思い通りのものが作れるので、使い方を覚えるのに時間をとられることもなく、楽しみながら解説ビデオ作りができました。
普段は自分の中で完結しているプロセスを人に教えるという体験を通じて、深く理解していないと説明できないということに生徒自身が気づき、数学の本質まで掘り下げて考えるようになりました。
教師の視点では、「生徒の思考の見える化」ができたことがとても貴重でした。作ってくれたビデオの構成や、強調して表現されているパートなどを見ることで、その生徒が何を考え、どういう理解をしているのかが一目でわかるように。これも、iPadを使った授業ならではの成果でした。
いつもの授業に、
いつも以上の学びを。
教科別の
iPad授業ガイド。
学ぶも、教えるも、
もっと自由に。
手軽に使える
iPad活用アイデア。
授業で使える
授業をスムーズに
進めるための
アイデア
生徒の興味を
引き出すための
アイデア
アイデア1
図形を使って
自分らしく表現する
Keynoteの図形を使えば、生徒たちは好きなことや、伝えたいことを自分らしく表現できます。いつもの学級開きを創造性あふれるものにしましょう。
アイデア2
Keynoteを
解説に活用する
教師用のiPadを大画面に映し、Keynoteを電子黒板として活用しましょう。再生中に画面を長押しすれば、授業を進めながら強調したい部分に下線を引いたり、文字を追加することができます。
こんな時にも
- リモート授業に
- 解説内容をムービーとして書き出し、配付したい時に
- 生徒が作成したスライドの改善点を伝えたい時に
アイデア3
スライドショーで
授業を盛り上げる
写真アプリケーションの写真を選んで共有ボタンをタップするだけで、簡単にスライドショーを作成できます。様々な場面を表示しながら説明すれば、授業や行事を楽しく振り返ることができます。
こんな時にも
- 単元の振り返りに
- 運動会や発表会のハイライトに
- 卒業式などで活動内容をまとめて紹介したい時に
アイデア4
スローモーションで観察する
「カメラ」のスローモードでビデオを撮れば、撮影したものの動きをじっくりと観察できるので、生徒たちはこれまで気づかなかったことを発見できます。
こんな時にも
- 運動フォームのセルフチェックや、改善点の共有に
- 動きのある出来事や現象を印象的に伝えたい時に
授業をスムーズに
進めるための
アイデア
アイデア1
フラッシュカードに
音声を追加する
Keynoteを使ってフラッシュカードを作り、音声も追加してみましょう。読み書きを同時に学ぶことができます。
こんな時にも
- 漢字や英単語の学習に
- 書くよりも聞いて覚えることが得意な生徒に
- 毎日の宿題や復習に
アイデア2
外国語を日本語に
翻訳する
Safariの翻訳機能を使えば、海外のウェブサイトでも簡単に日本語に変換できます。グローバルな社会問題や科学的発見など、最新の情報に直接アクセスしましょう。
こんな時にも
- 英語学習や海外の学校との交流に
- 地域の外国人コミュニティについて調べる時に
アイデア3
声で文字を入力する
文字の入力が必要な様々な場面で、音声を使ってみましょう。キーボードを使わないので、読み書きや細かい操作が得意ではない生徒も簡単に入力できます。
こんな時にも
- 別の作業をしながら入力したい時に
- キーボードを切り替えて、英語の発音チェックに
アイデア4
教材をその場で共有する
AirDropを使えば、その場であらゆるものを送信できるので、教材の配付や回収、生徒間での情報共有などに便利です。
こんな時にも
- 生徒に教材を共有する時に
- 役に立つウェブサイトを紹介する時に
- 生徒の作品を集める時に
アイデア5
手書きのノートを
読みやすくする
「メモ」などのマークアップに対応しているアプリケーションを使うと、手書きした線や図形が自動補正されます。図形の学習やイラストを作成する際に試してみましょう。
こんな時にも
- 写真やPDFファイルに注釈や下線を入れる時に
- 思いついたことをグラフィカルに書き出したい時に
授業外で使える
自由研究の
ための
アイデア
アイデア1
登場人物になりきって
ポストカードを書く
読んだ本の登場人物になりきって、Keynoteで印象に残った場面や出来事を表現したポストカードを作ってみましょう。スライドに写真やスケッチ、ミー文字を添えて、別の登場人物へのメッセージを書けば、物語への理解が深まり、読解力の向上にも役立ちます。
こんな時にも
- ミー文字や写真を表現に活用し、10年後の自分に宛てたポストカードを書く
- 歴史のシーンを想定し、戦国武将になりきって、別の武将に暑中見舞いを書く
- 虫の特徴を考えながら、幼虫の視点に立って成虫になった自分宛のポストカードを書く
アイデア2
観察日記を映像で残す
Clipsでは写真やビデオを手軽に編集できるので、生き物や植物などの観察日記を連続性をもって見せることができます。日々の記録を短いビデオで残し続けると長期間の成長や変化の様子がよりわかりやすくなり、まとめる過程で自分なりの発見や気付きにもつながります。
こんな時にも
- 季節の空の変化など、連続した観察記録を作って比較する
- 楽器やスポーツなど課題の練習過程を記録し成果を実感する
- 工作や料理が完成するまでの手順をまとめて作品やレポートに加える
アイデア3
体験や思い出を音楽にする
GarageBandでは手軽に、楽器の音や効果音を自由に組み合わせられるので、日々の生活や体験した出来事を元にした自分だけの音楽が簡単に作れます。表現方法の選択肢が増え、作った音楽を共有したり使い道を考えることもできます。
こんな時にも
- 一緒に体験した家族や友だちに思い出としてプレゼントする
- 自分の目覚ましアラームに設定する
- 部活や班活動でチームのテーマソングを作る
アイデア4
日記を音声で残す
GarageBandのAudio Recorderを使えば、毎日の日記を音声でラジオ番組風に残すことができます。
サウンドエフェクトを使って自分の声を強調したり、Apple Loopsを使って音楽を追加すれば、より楽しく振り返ることができます。
こんな時にも
- 出かけた場所での体験や心に残ったことをより豊かに表現する
- 身近な人に聞いた経験談をより効果的に伝える
- 音読を作品に仕上げることで、より感情を表現しやすくする
アイデア5
ポイントをビデオに
まとめて振り返る
Clipsを使って、部活やさか上がりなど自分が運動している様子を撮影し、ビデオにまとめましょう。注目すべきポイントにライブタイトル、テキスト、ステッカー、絵文字や音楽などを追加することでより楽しくしっかりと振り返ることができます。
こんな時にも
- スポーツや音楽などチームのベストプレー集を作る
- 学校行事の思い出をまとめて楽しく振り返る
- 問題の解き方や手順の解説ビデオ作成に
授業準備が
はかどる
アイデア
アイデア1
プリントをデジタル化する
メモやファイルアプリケーションを使って紙の資料をスキャンして、データとして保存しましょう。必要なものをすばやく取り出せ、紛失の心配もなくなります。
こんな時にも
- 配付物のペーパーレス化に
- テストの答案など生徒に渡すもののコピーをとっておきたい時に
アイデア2
ウインドウを並べてスムーズに作業する
Split Viewを使えば、アプリケーションの画面を2つ並べて表示できるので、資料を見ながら効率的に教材の準備を進めることができます。
こんな時にも
- 写真やビデオを教材に取り込みたい時に
- 提出物をチェックしながら、評価シートに記入したい時に
アイデア3
アイデアを書き出す
アイデアを広げたり、整理したりするためのワークシートを作ってみましょう。ページの概念がないNumbersから表を削除すれば、生徒たちはスペースを気にせず、自由に共同作業を進めることができます。
こんな時にも
- マインドマップを書き出す時に
- 筋書きやフローチャートの作成に
- スケッチのキャンバスに
アイデア4
スライドをムービーに書き出す
Keynoteを使って解説スライドを作成し、ムービーとして書き出しておきましょう。一度で理解するのが難しい授業内容でも、何度も見返すことで、生徒たちは理解を深めることができます。
アイデア5
魅力的な導入スライドを作る
動きのあるスライドを作って、授業の最初に見せ、生徒たちの好奇心を刺激しましょう。
Keynoteを使えば、スライドにアニメーションを追加するのも簡単です。
こんな時にも
- 変化をわかりやすく説明したい時に
- 時間の流れやサイズなどを強調したい時に
- 授業内容をドラマチックに表現したい時に
学校外での
学びのための
アイデア
アイデア1
ダンスビデオを作る
Clipsを使って、友達や家族などと一緒にダンスビデオを作ります。振り付けを考えて、ほかの人と交代しながら1つのムービーにまとめれば、オリジナリティあふれるダンスビデオが出来上がります。
アイデア2
ワークシートに写真や
ビデオを取り込む
Pagesを使って事前に教材を作り、配付しましょう。自宅や公園などで撮影した写真やビデオをその場で簡単に取り込めるので、生徒たちは学んだことをよりクリエイティブに表現できるようになります。
こんな時にも
- 植物観察や料理のレシピ紹介に
- 地域のものを紹介したい時に
- 作品や写真を単元ごとにまとめたい時に
アイデア3
時間を計画的に使う
スクリーンタイムが有効になっていると、生徒ごとにiPad使用状況を振り返ったり、利用を制限したい時間帯を設定できます。それぞれの家庭のライフスタイルや価値観に合わせられるようスクリーンタイムを紹介し、家族や地域と学校間で連携しながら、生徒たちのスキルを向上させていきましょう。
こんな時にも
- 各アプリケーションに費やした時間を確認したい時に
- iPadの使用を制限する時間帯を設定したい時に
- iPadの使い方についてのルールを決める時に
アイデア4
翻訳アプリケーションを
使って会話する
翻訳アプリケーションを使えば、文字だけでなく、音声や会話も簡単に翻訳できます。言語をダウンロードしておけば、インターネット接続がなくても使用できるので、家庭学習や校外学習でも便利です。
こんな時にも
- 海外研修やホームステイに
- 日本語を話さない保護者とのコミュニケーションに
- 海外の交流校とのビデオ会議や、ビデオレター作成に
あらゆる方法で教師のみなさんの
ニーズに応えます。
iPadの基本を学びたい
教師のみなさんのためのiPadスターターガイドでは、教育に役立つ基本的な機能や内蔵アプリケーションの使い方を紹介しています。
iPadについて質問したい
教師、教育委員会、IT担当者のみなさんのために、iPadの操作方法やApple製アプリケーションの使い方など、様々な質問にお答えします。
iPadを使った授業のスキルをさらに磨きたい
Apple Teacherは、教師のみなさんをサポートする無料のプログラムです。
授業のアイデアを見つけたり、iPadや様々なアプリケーションを
授業の中に効果的に取り入れる方法を学べます。
さらに詳しく