作るのも、
設計、製造、テスト。 それを繰り返します。
人と地球を守れるようにするために、私たちはデバイスに使われる素材に対して厳格な基準を設定しました。これは多くの場合、法令で定められた基準をはるかに上回ります。評価プロセスは、設計および製造の初期段階に始まります。有害化学物質に代わる物質がすぐに用意できない場合、私たちはサプライヤーと協力して代替物質を見つけるか、その有害化学物質の必要性を排除する方法を探ります。代替物質をテストする際には、性能を妥協することなくAppleの環境基準を満たす製法を探します。そしてもちろん完成品は、Appleに求められる設計基準を満たすものでなくてはなりません。
私たちは自らの環境試験研究所を
運営して います。
私たちは自らの環境試験研究所を開設し、そこでAppleの化学者と毒物学者たちが有害な可能性のある物質の検査を行なっています。2006年以降、私たちはこの研究所を当初の30倍以上の規模に拡大し、誘導結合プラズマ質量分析装置、液体クロマトグラフィー質量分析装置、マーズローバー火星探査車に使われているものに似たレーザー誘起ブレークダウン分光計などの最新鋭の装置を導入して、その設備を定期的に更新してきました。さらに、人体への密着を再現し、皮膚に触れる素材の安全性を評価するために、人工的な汗さえ作り出しました。
私たちは素材の安全性をより包括的に理解するために、使用する一つひとつのパーツに含まれるすべての物質を特定しています。現在までに、Apple製品に使われている5万個の部品のうち、2万5,000個以上の部品の組成を収集し、さらに多くのデータを毎日入手しています。その後、素材に含まれる化学物質が人の健康と環境に与える影響を理解するために、危険性とリスクの査定ツールを使ってそれらの化学物質を評価しています。
カリフォルニア州クパティーノにあるAppleの環境試験研究所
Apple Watchの安全性を確実な
自分たちで汗を
私たちはすべてのApple製品をテストしていますが、皮膚に触れる素材には特別な注意を払っています。
例えば、Apple Watchのバンドをビンに入った人工汗に浸し、それを人間の体温に設定した定温器の中に
置いてテストしています。
レーザーを使った機器で有害物質を
レーザー誘起ブレークダウン分光は、Apple製品に組み込まれる素材を分析し、
ベリリウムなどの有害物質を検出するために採用しているプロセスの一つです。
最新鋭の設備を導入して研究所を
2つのクロマトグラフィー質量分析装置を追加したことで、標準的な素材評価プロセスでは
明確に対象とされていない一段と多くの有害物質について検査することができます。
Apple製品を作る 人たちのための
高い 安全基準。
Appleは、自らのサプライチェーンで働く人々の健康と安全の保護にも取り組んでいます。私たちがサプライヤーに対して設定している基準は、法令で定められた基準をはるかに上回ります。例えば、Appleの規制物質仕様書(RSS)のリストでは、私たちの製造プロセスと製品での使用を禁止または制限している有毒化学物質を特定しています。Appleはまた、化学物質の購入をリスト化し、Appleのサプライチェーン全体で使われている化学物質をマッピングするための監査を主導しています。さらに、有害物質であるベンゼン、ノルマルヘキサン、トルエン、有機塩素化合物をAppleのすべての最終組み立て施設から排除するとともに、製造に使用する化学物質をサプライヤーがより良い方法で管理できるようにするための協力を続けています。
中国の上海にある最終組み立て施設
最も危険な有害物質に 対して、Appleが 取り組んで きた こと。
私たちは、製品に使用される素材を継続的に評価しています。有害物質を特定すると、私たちはそれを削減または排除するか、より安全な新しい素材を開発します。こうした取り組みは、Appleの製造とリサイクルのプロセスからも有害物質を取り除きます。そして、Apple製品の製造や分解に携わる人たちを保護し、土壌、空気、水を汚染物質から守ることにつながります。
ベリリウム
すべての新製品から排除されました。ベリリウムはコネクタやバネを作るのに使われる銅合金に含まれ
水銀
2009年に排除されました。Appleのすべてのディスプレイには、水銀を含む蛍光灯の代わりに、エネルギー効率の高い水銀不使用のLEDとOLEDを使用しています。
私たちには多くの ことが できます。
しかし、 私たち だけ ではできま せん。
私たちは有害物質を取り除くために全力を注いでおり、こうした取り組みに共感してくれる方々から様々な見識や知識を得たいと考えています。そこでAppleは、Green Chemistry Advisory Board(環境に配慮した化学物質の諮問機関)を自ら設立しました。世界の第一線で活躍する毒物学者、研究者、学者で構成されたこの機関の支援により、自らのサプライチェーンから出る有害物質を最小限に抑えたり、完全に排除するための革新的な方法を見出せるようになるでしょう。世界中から専門家を招き、Appleのリーダーたちと話し合う機会も設けています。彼らと一緒に、Appleのプロセスの各段階から有害物質を取り除けるように重点的に取り組むとともに、私たちが学んだことをGreen AmericaのClean Electronics Production Networkを通じて共有していきます。さらにAppleの製品と製造プロセスを一段と安全なものにできるよう、有力なNGOが持つ最良の見識と知識も積極的に学んでいきます。